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この話を知れば、不登校や引きこもり男子高校生への対応のヒントが得られるでしょう。
シュン君は突然学校を休むようになり、周りの大人たちはどう対応すべきか手をこまねいていました。
そんな中、私たちの協会が彼のもとへ訪問し、彼の心の扉を少しずつ開いていきました。
このプロセスで役立ったのは 彼の背景や家庭の状況を理解すること、そして実際の訪問の際の様々なエピソードです。
シュン君の物語には、3つの大きな転機がありました。当協会は1万人以上の子供たちを不登校や引きこもりの問題から救出してきました。
その成功率は9割以上です。これらの知識や経験は、私の著書 「不登校ひきこもりの9割は治せる」、「不登校ひきこもり急増」光文社 にも詳しくまとめられています。
私たちは、過去39年間、「子どもたちが規則正しい生活を送り、自信を持ち、自律し、社会に貢献する未来を実現します」という理念のもと、
子どもたちの未来を共に創り上げてきました。私たちのアプローチはシンプルで、以下の3つのステップに基づいて不登校や引きこもりの子どもたちをサポートしています。
規則正しい生活をする 不登校合宿、学生寮、海外留学を通して生活習慣を整えます。
自律して自信をつける 学び直しを通じて学習に対する自信を育みます。
社会貢献をする 職に就くことを最終目標に、アルバイトやインターンを体験させます
これらのステップを実践し、1万人以上の子どもたちが変わり、成功率は9割以上を誇ります。こうした活動はNHK「おはよう日本」でも紹介され、多くの親御さんに希望を届けました。
さらに、この経験をまとめた4冊の著書
『高校中退 不登校引きこもりでもやり直せる』が光文社と宝島社から出版されています。
最新刊『もう悩まない!不登校・ひきこもりの9割は解決できる (高濱正伸・杉浦孝宣 著、実務教育出版) 』では、
高濱正伸先生が幼児期の非認知能力を育てるための具体的なアドバイスを提供し、私、杉浦が長年の経験をもとに、実例に基づいた具体的な解決策を紹介しています
加えて 成功事例が満載のリンク集を参考にしていただきたいと思います。
また、このテーマについてさらに深く知りたい方は、5月18日に愛媛県今治明徳短期大学で行われた講演会動画を是非、御試聴下さい
不登校や引きこもりでお悩みの方は、ぜひ当会にご相談ください。一緒に解決の一歩を踏み出しましょう!
お子様の健やかな成長をサポートするための一歩を、一緒に踏み出しましょう。
シュン君の引きこもりの現状の紹介
シュン君は高校1年生の男子です。6月末から、突然学校を休むようになり、現在もその状況が続いています。
彼の生活リズムは昼夜逆転し、明け方までオンラインゲームに没頭する毎日を送っています。
夜中にゲームの音やキーボードの音が聞こえることもしばしばで、家族はシュン君の現状を深く憂えています。
彼の外出は週に1回で、主に必要なものを買いに行くときだけです。一度家に戻ると、再び彼の部屋のドアは閉じられ、
その日の残りはオンラインの世界とともに過ごします。
食事に関しても、彼の生活スタイルは極端です。1日1食という生活を続け、その食事も非常に偏っているとのことです。
また、お風呂に入る頻度も週に1回と非常に低いです。
シュン君が学校に行かなくなった原因について、家族は何度か尋ねてみましたが、彼ははっきりとした理由を述べませんでした。
ただ、友達とのトラブルがあったことだけは伝えています。そのトラブルの内容や、それが彼をどれほど深く傷つけたのかは、家族にはまだ分かっていません。
家の中でのシュン君の存在は、かつてのように活発で友人とのコミュニケーションも豊かだった彼とは大きく変わってしまいました。
今は自室にこもりがちで、家族とのコミュニケーションも希薄になってしまっています。
家族はシュン君の心の中に何があるのか、どうサポートすれば良いのかを日々模索しており、ご両親が拙著「不登校ひきこもりの9割は治せる」を読み、当会に相談されました。
不登校〜引きこもりステージ判定表
不登校や引きこもりの問題に直面する家族は、その状況を理解し、対処するために、子どもの状態を「ステージ」として捉えることが有効です。
この分類に基づき、各ステージに応じた具体的なサポートの提供方法をご紹介します
家族の皆さんが一丸となって、この課題に取り組むことの重要性を強調します。
ステージ1 不登校の初期段階
不登校期間 1日~60日
対応 親子間のコミュニケーションを重視し、子どもの話をじっくりと聞きます。
生活リズムの乱れが見られない限り、まずは家庭内での安定を図ります。食事は3食しっかりと取るようにし、規則正しい生活習慣を支援します。
ステージ2 不登校が続く場合
不登校期間 61日~180日
対応 親子間のコミュニケーションは保ちつつ、生活リズムの乱れに注意を払います。
この段階で学校や専門家との相談を始めることをお勧めします。
食事に関しても、バランスの取れたものを心掛けましょう。
ステージ3 長期不登校から引きこもりに
不登校期間 181日~
対応 この段階では、第三者の介入が必要になる場合が多いです。
生活リズムの乱れを正し、食事の管理も含めて外部の専門家の助けを借りることが有効です。
ステージ4 引きこもりが顕著に
特徴 自室に閉じこもりがちで、親子間のコミュニケーションが極めて困難に。
対応 専門のカウンセリングやカウンセラーの支援を積極的に求めます。
家族内での対応だけでなく、外部の支援を活用して、子どもが社会に復帰できるようなプランを立てます。
ステージ5 長期化した引きこもり
特徴 20歳を超えて引きこもりが続いており、社会復帰が困難。
対応 この段階での支援はより専門的なものが求められます。社会復帰支援プログラムや、成人向けの支援施設の活用を検討します。
家族もサポートを受けることが重要です。
不登校や引きこもりを経験する子ども達とその家族にとって、一人で抱え込む必要はありません。
各ステージに応じた適切な支援と、家族や周囲の理解があれば、困難な状況を乗り越えることが可能です。
大切なのは、子どもと向き合い、一歩ずつ前に進むことです。
不登校期間 |
親子間のコミュニケーション |
生活リズム |
食事 |
|
ステージ 1 |
1日~60日 |
△ |
△ |
〇 |
ステージ 2 |
61日~180日 |
△ |
× |
△ |
ステージ 3 |
181日~ |
× |
× |
△ |
ステージ 4 |
年単位 |
× |
× |
× |
ステージ 5 |
年齢20歳以上 |
× |
× |
× |
「様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学,非常勤職を含む就労,家庭外 での交遊など)を回避し,
原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状 態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念」と定義」厚生労働省サイトより
引きこもり対応としての家庭訪問支援
当会は、引きこもりの若者たちとその家族に対して独自のアウトリーチ訪問支援を提供しています。
このアプローチの最初のステップは、ご両親との面談です。
この面談の中で、当会のミッションである「子どもたちが規則正しい生活を送り、自信を持ち、自律し、社会に貢献する未来を実現します」という理念をしっかりと共有し、理解していただきます。
このミッションは単なる言葉以上のもの。当会が目指すのは、若者たちが自らの意志で外の世界へ一歩を踏み出すこと。そしてそのためには、まず信頼関係の構築が欠かせません。
そこで、当会の専門的に訓練された引きこもり予防士が、若者の自宅を訪れ、本人と直接コミュニケーションを取ります。このようなアプローチにより、当会は9割近くの成功率を誇っています。
重要なのは、決して強制的に若者を外に出すことはしないという点。暴力的な手段や無理矢理の方法は、当会の方針とは大きくかけ離れています。
何よりも、若者本人の意志を尊重し、彼らの心の声を聴き、一緒に前に進む方法を探すこと。それが当会のアウトリーチ訪問支援の核心です。
シュン君の不登校、引きこもりの背景
シュン君は高1の頃から学校に不登校の傾向があり、当会が訪問した時には既にステージ判定3以上の引きこもりでした。その背後にはいくつかの要因が考えられます。
1. 学年カースト問題: 高校生活の初めから、シュン君は学年内のカーストの問題に直面しました。
彼のクラスや学年では、一部の生徒たちによる排他的なグルーピングやいじめのような行動が目立ち始めました。
シュン君は中立的な立場を保とうとしましたが、結果的には孤立する形となってしまいました
2. 個人的趣味とプレッシャー: シュン君は、特定の趣味や関心を持っていましたが、それが周囲とは異なるものであったため
クラスメイトから理解を得ることが難しくなってしまいました。このため、彼は学校で自分を表現することが難しく、
徐々に学校生活そのものに疎外感を感じるようになりました
3. 友人関係のトラブル: 高校生活初めの頃、シュン君は友人とのトラブルを経験しました。
具体的な詳細は明らかにされていませんが、このトラブルが彼の不登校の引き金となった可能性が高いです
4. 家庭の状況:家庭内でも、親の転勤や家庭の雰囲気、兄弟間の関係など、多岐にわたる要因が彼の精神的な安定を乱していたようです。
また、シュン君自身も、親に甘えていたことが引きこもりにつながっていました
家庭訪問の状況
10月のある日、当会の引きこもり予防士がシュン君の家を訪問した。この訪問は、シュン君のご両親との面談を経てのアウトリーチ訪問支援として実施された。
訪問時、彼の部屋のドアをゆっくりと開けると、彼はベッドで横になっていた。訪問の1時間ほど前に昼寝をしていたようで、まだ目が覚めたばかりのようだった。部屋の近くに椅子を置いて、予防士が座った。
訪問する直前、彼の母親が彼に当会の予防士が来ることを伝えたようだった。シュン君は、このタイミングでの訪問を望んでいなかったようで、家を出ようとしたが、突然お腹が痛くなり、結局家に留まることとなった。
初めのうちは、シュン君は無言でベッドの上に横たわっていた。しかし、時間が経つにつれて、彼は少しずつ口を開き始めた。彼は、自らの日常について語り始めた。
シュン君の話によると、彼はiPadでゲームを始めると、そのまま朝から夜まで没頭してしまうことが多い。学校の友達とのゲームの時間が重ならないように、敢えて違う時間帯にゲームをしているとのことだった。この生活を既に4か月も続けていた。
日常の大半をゲームに費やし、1日に12〜13時間くらいは寝ているというシュン君。しかし、彼の中には変化の兆しも見え隠れしていた。彼は、ゲームにも飽きてきており、「そろそろやることもなくなってきたので、勉強でもしないといけないかな」と口にしていた。ただ、復学についてはまだ考えていないとのことだった。
この訪問を通して、彼の現状や心の内を少し垣間見ることができた。彼がどのようなサポートを必要としているのか、引き続きのアウトリーチを通じて見極めていく必要がありました
3つの転機 寮生活と〇〇が引きこもり男子高校生が医療看護系大学合格
シュン君とのコミュニケーションを深めるため、当会の引きこもり予防士は様々な取り組みを試みました。
1. 共通の興味を見つける
シュン君が長時間プレイしているゲームの話題を切り口に、彼の興味や情熱について深掘りしました。
彼の好きなゲームキャラクターやプレイスタイル、ゲーム内でのエピソードなどを聞きながら、彼の心の内を理解する手助けをしました。
2. リラックスした環境を作る
シュン君が安心して話せる環境を作るため、訪問の際には柔らかい雰囲気を意識しました。
また、彼の部屋や好きな場所での会話を選ぶことで、彼のリラックスした状態でのコミュニケーションを促進しました。
3. 無理な質問を避ける
シュン君が高校への復学や進路について話したくないことを感じ取り、
それらのテーマに関する質問は控えました。彼が自らそれらの話題に触れるタイミングを待ち、それに応じてリスペクトして対応しました。
4. アクティビティを提案する
彼の興味や好きなことに基づいて、一緒に小さなアクティビティを提案しました
例えば、短時間の散歩や彼の興味を引く映画の鑑賞などを通じて、彼との関係を強化しました。
5. 積極的なフィードバックを行う
シュン君が話すことやアクションを取った際には、肯定的なフィードバックを与えました。
彼の小さな努力や変化を称賛することで、自信を持って前進する手助けをしました。
これらの取り組みを通じて、シュン君との信頼関係の構築を目指しました。彼とのコミュニケーションは時間との戦いでもありますが、彼のペースを大切にしつつ、彼の将来に向けてのサポートを続けました
シュン君の日常生活や趣味、学業に関する現状
シュン君の日常は学校の社交界におけるカースト制度に大きく影響を受けています。彼はかつてそのカーストの頂点に立っていたが、
その地位に対するプレッシャーや、下位の生徒たちを見下す風潮に対する違和感から距離を感じ始めました。実際、彼が最下層の生徒をかばった際には、自身が反論される体験もしました。
趣味としてライトノベルやアニメを愛しているシュン君ですが、これを学校の友人たちに公言することはできず、
その重荷も彼の心を疲弊させました。彼は学校に戻る必要性は感じていませんが、高校の卒業資格は今後の進路のために必要と判断しています。
特に、彼の夢は介護の仕事に就くこと。この夢を追い求めるために、彼は高等学校卒業程度認定試験の取得を視野に入れています。
彼の母親からも、高卒認定や転学という選択肢について情報を得ています。現在の目標は、高卒認定を取得してからの大学受験の勉強ですが、現段階ではまだ部屋から外へ出る勇気を持っていない様子です。
この状況を打破すべく、当会のスタッフが5〜6回の訪問を行い、シュン君に通信制高校への転学を勧めました。
彼は高校卒業に向けて頑張ることを決意し、通信制高校での学習を開始。成績を取得しつつ、
良い大学に入学して周囲の期待を超える存在となることを目指して、
やっとのことでその意志を明確にしてきました。
通信制高校でのシュン君の非日常的な経験
通信制高校では、生徒たちに非日常を体験するチャンスを提供しています。その一環として、私たちは12月に海釣り企画を実施。
この日、私は10名の生徒と共に非日常の世界、海上へと足を運びました。その中にはシュン君も含まれていました。彼がこの非日常的な企画に参加を決めてくれたことに、私自身は驚きと喜びを感じていました。
船に乗る前、「乗り物酔いの薬を飲んだ?」と確認したところ、シュン君は首を振り、飲んでいないことを示しました。
「画面ばかり見ていると酔うから、そのiPadはしまうように」とアドバイスしましたが、彼はそれをやめることなく、画面に没頭していました。
船が釣り場に到着すると、生徒たちは次々と魚を釣り上げ、歓声を上げていました。
非日常の喜びに包まれる中、シュン君もiPadから顔を上げ、一緒に釣りを楽しんでいました。
しかし、その後シュン君の顔色が急変。彼は私の元へと近づき、「先生、吐きそう」と声を震わせて告げました。
「もし吐くなら、船の外に向かって。顔を外に出して」と私は指示を出しました。
彼は「吐けない、苦しい」と訴えました。そこで私は彼を落ち着かせるよう試み、「目を閉じて、今の感覚を想像してみて」と言いました。
「今、君はレストランで美味しいとんかつ定食を注文して、その後にお汁粉にハチミツをたっぷりかけて食べるところ」というイメージを伝えたところ、
彼は「気持ち悪い」と反応し、ついには船の外へと胃の内容を放出してしまいました。
この非日常的な経験を通じ、シュン君は通信制高校での学びの中で、さらなる成長のきっかけを掴むこととなりました。
寮生活の提案
1. 背景
シュン君は、海釣りや球技大会などのイベントを通じて、iPadの過度な使用を減らし、クラスメートとのコミュニケーションも改善されました。
しかし、彼の昼夜逆転の生活リズムはなかなか正常化されませんでした。生活リズム改善合宿では一時的に良好な生活リズムを築くことができましたが、自宅に戻ると再び生活リズムが乱れる傾向にありました。
2. 保護者からの相談
シュン君のお母様より、合宿での効果は一時的であり、持続しないとの相談がありました。
「うちの子、合宿も効果はありましたが、家に帰宅すると元に戻ってしまいます。どうしましょう?」という言葉を受け、持続的な生活リズムの改善のための新たな提案が求められました。
3. 寮生活の提案
持続的な生活リズムの改善: 合宿のような短期的な取り組みではなく、日常生活の中で生活リズムを正常化させる方法として、学生寮生活を提案します。
独立した環境: 保護者からの直接の介入がない環境で、自己管理能力を高める機会となります。
共同生活の利点: 他の生徒との共同生活を通じて、生活習慣やコミュニケーション能力の向上が期待できます。
4. アルバイト体験の導入
学生寮生活と並行して、アルバイト体験を提案します。アルバイトを通じて、社会経験を積み、責任感やコミットメントを育むことができます。
5. 総括
高1〜高2までの生活リズム改善合宿や他の取り組みは一時的な効果があったものの、持続的な改善は難しかった。
学生寮生活とアルバイト体験の提案を実施することで、シュン君の昼夜逆転やゲーム依存の問題を長期的に改善しました
シュン君の大学進学の意志確認
三者面談の際、シュン君は「大学進学する」と意志を強く示しました。その意志は明確であり、私たちスタッフも彼の進学の夢をサポートする立場として、
彼の学びをサポートしたいと思っていました。
しかし、教室でのシュン君の学習態度は、正直言って心配の種でした。彼の席では、ほとんどの時間が参考書を開いたままの居眠りの時間になっていました。
学びの環境は整っているのに、シュン君の取り組み方が思うように進まないのは痛々しく、彼にとってももったいないと感じていました。
ある日、「お前、勉強するふりをしているだけじゃん」と声をかけると、彼は即座に「やってますよ。たまたまですよ(居眠りは!)」と反論しました。
彼の言葉には、自分自身を信じる強い意志やプライドを感じましたが、その行動がそれを裏付けているとは言えませんでした。
さらに驚いたのは、シュン君が上智大学や早慶といったトップレベルの大学を受験すると宣言したことです。
私たちスタッフがアドバイスや制止を試みましたが、彼の意志は固く、最終的にはこれらの大学を受験しましたが、惜しくも全ての試験で不合格となってしまいました。
シュン君の大学受験とその結果
私の創業した通信制高校サポート校は、卒業生が将来的に無業となることを望まないため、卒業後のキャリア教育に力を入れています。
シュン君は、通信制高校に入学してから2年半が経過。彼はかつて引きこもりの日々を送っていましたが、それを乗り越えて通学するようになりました。
しかし、彼から驚きの要望が。彼は「働くことが嫌で、だから予備校に行きたい」とスタッフや保護者に申し出てきました。
この話を受けた時、私の反応は明確でした。「ふざけるな!」。彼には現実の厳しさを知ってもらいたく、「自衛隊に入隊するか、あるいは住み込みでの仕事を選べ。
そして、真剣に大学に行きたいと思うなら、自分で予備校の入学金を稼ぐこと」と助言しました。
この意見をもとに面談を行い、最終的にS君やご両親も納得。彼は卒業後、住み込みでホテルの仕事を選びました。そして、働きながら自らの未来を真剣に考える時間を持つこととなったのです。
その後、S君からの驚きの報告が届きました。彼は〇〇大学の医療看護学部に合格したというのです!
詳しく話を聞くと、ホテルでの仕事を経て3ヶ月間、予備校で猛勉強をしてその結果を手に入れたと言います。在籍時の彼の偏差値は30でしたから、この結果は彼の努力の賜物でしょう。
彼の成長や変化は、私たちスタッフやその他の生徒にも大きな刺激となりました。S君の努力の結果、彼は自らの夢を現実に変えることができたのです。
シュン君の成長と変化のまとめ
私が創業した通信制高校サポート校では、卒業生が社会に寄与する存在となることを重視しており、そのためのキャリア教育を徹底しています。
シュン君は、私たちのサポート校で2年半学びました。彼の背景には、引きこもりの暗い日々がありましたが、勇気を持ってそれを乗り越え、学び続けてきました。しかしある日、彼から予想外の提案が。
「働きたくないから、予備校に行きたい」と。この発言を聞いたとき、私の答えは即座でした。「現実を直視しろ!」。彼には生きるための覚悟を見せてもらいたく、
「自衛隊にでも入れ、あるいは住み込みのホテルで働け。そして、真に大学を目指すなら、自分で予備校の資金を稼ぐんだ」と語りかけました。
この話し合いを通じ、彼やそのご両親も納得の上、卒業後は住み込みホテルでの職を選択。ここでの生活が彼にとって大きな転機となりました。
そして、その後の彼からの報告は驚愕のものでした。彼は〇〇大学の医療看護学部に見事合格したのです。彼の背景や学生時代の偏差値30を考えれば、これは紛れもなく彼自身の絶大な努力の結果です。
S君のこの奮闘は、私たち教職員や他の生徒たちにとっても大きな希望となりました。彼の決断と行動が、彼の未来を一変させる原動力となったのです。
ご覧いただいている保護者の皆さまへ
不登校や引きこもりの問題に直面していることは、保護者として非常に心が重く、対応に迷われることも多いと思います。
しかし、私たちの協会の経験をもとに申し上げますと、絶望的に見える状況でも、適切なサポートとアプローチがあれば、改善の道は必ず存在します。
このブログには、シュン君のような事例を始め、多くの高校生たちがどのようにして問題を乗り越えてきたのかのエピソードや、具体的な取り組み方を紹介しています。
それは、皆さまへの一つの希望として、そして具体的な方法論としてお伝えするためです。
何より大切なのは、一人で悩まず、専門家や経験者のサポートを求めること。
保護者の皆さまの愛情と、適切なサポートが組み合わさることで、きっと子供たちは前を向き、新たな一歩を踏み出す力を見つけることができるでしょう。
お子様の未来と、保護者の皆さまの安心のために、私たちの協会が全力でサポートさせていただきます。