私立中学で不登校が始まったら? 実は誰も救ってくれない現実

お子さんが中高一貫校に進学したものの、突然学校に行けなくなった。最初は「一時的なことだろう」と思っていたのに、気がつけば何ヶ月も登校できず、今は家にこもる日々……。そんな状況に、胸を痛めている親御さんも多いのではないでしょうか。

私立校に通わせているからこそ、「こんなはずじゃなかった」「せっかくここまで頑張ったのに」とご自身を責めてしまう方もいます。

でも、どうか自分を責めないでください。

今、必要なのは“責任を感じること”ではなく、“次の一手を見つけること”です。

このブログでは、私立中高一貫校での不登校や引きこもりの現実、そしてそこから抜け出すためのヒントを、具体的な事例や解決策とともに私、一般社団法人不登校引きこもり予防協会 杉浦孝宣が紹介します。

一緒に、再スタートへの道を探していきましょう。

目次

私立中学で不登校が始まったら? 実は誰も救ってくれない現実

  • 私立中学で不登校が起きたときの支援の実情
  • 公立校と私立校の支援体制の違い
  • 保護者が抱きがちな誤解と落とし穴
  • 医療や相談機関に頼る際の注意点
  • 成功率9割以上の支援ステップと事例紹介
  • 信頼できる支援先の見極めポイント

私は、一般社団法人不登校・引きこもり予防協会の代表理事、杉浦孝宣です。これまで1万人以上の子どもたちを支援し、9割以上の改善率を誇ってきました。今回のブログでは「私立中学で不登校が始まったとき、実は誰も救ってくれない」という厳しい現実について、具体的な事例と対策を交えてお話しします。

直近3年間、当会に寄せられる年間700件以上の相談のうち、半数以上が「私立中高一貫校に通う生徒の不登校」、さらには「そのまま引きこもり状態へと悪化した」ケースです。これは、私立校における支援体制の不備や、対応の遅れが背景にあると考えられます。

なぜ私立中学は不登校に弱いのか?

私立中学には、いわゆる公的な支援制度――教育支援センターやスクールカウンセラーなどがほとんど存在しません。
そもそも私立校は自治体の直接的な管理下にないため、不登校対策の制度や仕組みが整っていないのです。

そのため、保護者が「学校に相談すれば何とかなる」と期待しても、

返ってくるのは「できる限り登校させてください」といった復学指導ばかりです。

たとえば、

  • 「あと〇日登校しないと留年です」
  • 「このまま続くようなら、環境を変えるしかありません」

といった、脅しや警告ともとれる対応が目立ちます。

また、たまにしか来ないスクールカウンセラーからは「様子を見ましょう」と、3ヶ月前と同じアドバイスが繰り返されることも少なくありません。

さらに、自治体によっては公的な教育支援センターなどを利用できる場合もありますが、

  • 「小学校時代のバカと一緒に通いたくない」 といった本人の強い拒否感や、
  • 「わざわざそこに通うのは恥ずかしい」 といった保護者のプライドから、支援を避けてしまうケースも少なくありません。

このように、抽象的な対応ばかりで、具体的な支援や改善策が示されないため、家庭のストレスが増す一方。
結果として、問題の根本解決にはまったくつながらないのが現実です。

公立と私立の決定的な違い

  • 運営体制:公立校は教育委員会のもとで一定の基準があり、支援策も整備されています。
    一方で私立は独自運営。支援体制は学校任せ。
  • 費用:私立は高額な学費がかかるが、その分の「安心」や「支援」は保証されない。
  • サポート体制:公立は支援センターや訪問指導なども整っていますが、私立ではそのような支援は限定的。

よくある誤解と保護者の不安

「せっかく入学させたのだから」「中高一貫で将来が保証されているから」――こうした期待から、子どもに無理に登校を迫ってしまう家庭は少なくありません。しかし、そのプレッシャーが逆効果になり、子どもをますます追い詰めるケースが多々あります。

こうした状況が続くと、不登校から引きこもりへと発展し、

  • 子どもが親と口をきかない
  • お風呂にも入らない
  • 深刻な場合には部屋にバリケードを築いて立てこもる といった深刻な状態にまで悪化することもあります。

また、学校・自治体・医療機関などに相談しても、「精神的な問題だから薬で様子を見ましょう」と言われたり、
「もう少し見守りましょう」と具体策が示されないことがほとんど。結果として、保護者は相談先を転々とし、解決策が見えないまま時が過ぎていきます。

医療の限界と注意点

医療機関に頼る保護者も多いですが、不登校は精神疾患とは異なります。中には、抗不安薬や睡眠導入剤を安易に処方する医師もおり、依存や副作用のリスクも無視できません。もちろん、連携的に対応している医療機関も存在しますが、まだごく一部です。

実際に、相談者からは「精神科に行ったところ、2~3分の問診だけで薬を処方された」という声も少なくありません。さらに、薬の効果が現れない場合、以前の薬を中止するのではなく、次々と新しい薬を追加する医師もおり、オーバードーズ(薬の多剤・過量摂取)の危険性が高まっています。NHKでもオーバードーズの実態とその危険性について警鐘が鳴らされています。

私たちの支援先のひとりには、朝からコンビニ袋いっぱいの薬を服用していた生徒もいました。最終的にはよだれを垂らし、幻聴を見るようになり、フリースクールに通うこともできず、廃人のような状態になってしまいました。

このような事態を防ぐためにも、「薬を出してくれるから安心」という安易な考えではなく、医療の役割と限界を理解したうえで、
必要に応じて教育支援との併用を検討することが不可欠です。 実際に、当会に寄せられた相談の中には、

  • 「精神科で診察を受けたら、初回で薬を出された」
  • 「診断名を告げられたが、本人には伝えないようにと言われた」
  • 「2〜3分の問診で薬が処方され、本人が混乱してしまった」 といった声が数多く寄せられています。

医療の力が必要なケースも確かに存在しますが、精神科や心療内科を受診すれば必ずしも正しい方向に進むわけではありません。大切なのは、「医療か」「支援か」といった二者択一ではなく、子どもの状態を多角的に見ながら、最適なタイミングで適切なアプローチを選ぶことです。不登校は精神疾患とは異なります。中には、抗不安薬や睡眠導入剤を安易に処方する医師もおり、依存や副作用のリスクも無視できません。もちろん、連携的に対応している医療機関も存在しますが、まだごく一部です。

不登校支援?! 実際は家庭訪問すらしていない団体が少なくありません

ネームバリューや規模に惹かれて大手の機関を選ぶ方もいますが、不登校・引きこもりの支援は”個別対応”が何より重要です。
画一的なプログラムではなく、家庭環境や本人の状態に応じた柔軟な支援が不可欠です。

まず、不登校支援と謳いながらも、実際には家庭訪問(アウトリーチ支援)を一切行っていない支援団体がほとんどです。つまり、現場を知らずに机上の空論を語っているケースが多く見受けられます。

また、”不登校の専門家”と名乗る支援者の中には、経験が浅いまま対応している方も少なくありません。そのような方が「今すぐゲーム機を取り上げてください」とアドバイスすることもあります。

確かにゲーム依存の改善は重要ですが、朝から晩までゲームに浸っている子どもに対して突然ゲームを取り上げれば、家庭内暴力や暴言が激化し、かえって状況が悪化するケースもあります。

当会では、そのような急激な対応はせず、段階を踏んで家庭と本人の同意を取りながら改善を図っていきます。たとえば、私立中高一貫校以外の居場所として、フリースクールや通信制高校サポート校などを紹介しながら、自然とゲームの時間が減るよう提案するなど、無理のない方法での支援を重視しています。

一般社団法人不登校・引きこもり予防協会は、40年前より 「子どもたちが規則正しい生活をし、自信を持ち、自律し、社会に貢献する未来を実現する」という教育ミッションを掲げ、不登校やひきこもりという問題に積極的に取り組み、
1万人以上の子供たちをサポートしてきました。

このミッションを達成するため、私たちは以下の3つのステップに基づいたプログラムを展開しています。

3つのステップで解決!引きこもり中高生を支える方法とは?

  • 規則正しい生活をする 不登校合宿、学生寮、海外留学を通して生活習慣を整えます。
  • 自律して自信をつける 学び直しを通じて学習に対する自信を育みます。
  • 社会貢献をする 職に就くことを最終目標に、アルバイトやインターンを体験させます

これらのステップを実践し、1万人以上の子どもたちが変わり、成功率は9割以上を誇ります。

こうした活動はNHK「おはよう日本」 プレジデントオンライン でも紹介され、多くの親御さんに希望を届けました。

この経験をまとめた4冊の著書

不登校・ひきこもり急増 コロナショックの
支援の現場から
(光文社新書) 

不登校・ひきこもりの9割は治せる 1万人を立ち直らせてきた3つのステップ(光文社新書) 

もう悩まない!不登校・ひきこもりの9割は解決できる(実務教育出版)

高校中退 不登校でも引きこもりでもやり直せる!(宝島社新書) 

加えて成功事例が満載のリンク集を参考にしていただきたいと思います。当会のミッションに共感し、真剣にお子さんの不登校や引きこもりを解決したい方、ぜひ私たちと一緒に取り組みましょう。一緒にお子さんの未来を輝ける人生に切り開いていきましょう!時間は待ってくれません。不安を感じたその時が、解決への第一歩を踏み出すチャンスです。私たちと一緒にお子さんの未来を守りましょう!

中高一貫校、不登校から成功事例

中1のGW明けから不登校。全く学校に行かないまま中学を卒業

タツマ君は、東京の私立・巣鴨中高一貫校に入学するも、5月から不登校になりました。中学卒業まで籍は残したものの、学校にも教育支援センターにも一度も通うことはありませんでした。お母さんは誰にも頼れず、
相談もできずに数年間を過ごした彼がどう変わっていったのか——この動画でご紹介しています。

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