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1か月未満でも油断は禁物
「たった1か月学校を休んでいるだけだから、そのうち戻るだろう」
「夏休み明けの不調はよくあることだから、少し様子を見よう」
こう考えてしまう保護者は決して少なくありません。実際に、私のもとにも「まだ1か月未満だから大丈夫ですよね?」という相談が数多く寄せられます。しかし、40年以上にわたり1万人以上の子どもたちと向き合ってきた経験から断言できるのは、不登校や引きこもりの「初期段階」こそが一番重要な分岐点だということです。
特に高校生の場合、人間関係のトラブルや部活動でのつまずきがきっかけで一気に生活が崩れることがあります。たとえば、7月中旬に部活で友人関係のトラブルが起きた子が、そのまま部活に行けなくなり、夏休みが明けても学校に通えず、2学期から部屋に引きこもってしまう。気づけば昼夜逆転し、食事は1日1回、お風呂にも入らず、家族との会話もほとんどなくなる。こうした流れは、わずか数週間のうちに進行してしまうのです。
親としては「まだ短いから」「そのうち元に戻るだろう」と思いたい気持ちは当然です。ですが、実はこの「短期間だから大丈夫」という油断が、子どもを中度・重度の引きこもりへと進ませる大きな落とし穴になっているのです。
放置が危険な理由
不登校が1か月を過ぎると、生活リズムの乱れが定着していきます。昼夜逆転、入浴の拒否、家族との断絶などは、いずれ本人の「外に出られない状態」を固定化させます。すると学校復帰だけでなく、進学・就職といった将来への道が閉ざされてしまう。だからこそ、1か月未満の時点で危機感を持ち、対応を始めることが重要なのです。
私は支援の現場で、初期対応が遅れたために回復までに10年かかった事例も見てきました。逆に、早期にご相談いただき、親御さんと一緒に生活改善や支援ステップを取り入れた結果、数か月で学校や社会に戻れた事例もたくさんあります。この違いを生むのは「行動の早さ」です。
保護者に伝えたいメッセージ
このブログを読んでくださっている方の中には、今まさに「様子を見たほうがいいのか、それとも動くべきか」と迷っている方もいるでしょう。答えは明確です。“今すぐに動くこと”が、子どもを守る最大の方法です。
子どもは自分から「助けて」と言えません。部屋にこもってゲームや動画に逃げ込むのも、言葉にできない不安や苦しさの表れです。だからこそ、保護者がそのサインを正しく受け止め、行動を起こす必要があります。
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こうした「不登校」と「引きこもり」の違い、そしてそれぞれに必要な対応法について、さらに詳しく知りたい方に向けて、私たちはオンライン講演会を開催します。
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🗣 講演者:
📖 前回の講演会の様子と参加者の声はこちら
🔗 不登校オンライン講演会で得た親の気づきとは?
「まだ1か月未満だから」と油断するのではなく、今こそ親が一歩踏み出す時です。このブログを通して、その具体的な行動のヒントを一緒に考えていきましょう。
第2章|引きこもり高校生の初期サインを見逃すな
「まだ不登校になって数週間だから大丈夫」
「たまにゲームの音が聞こえるし、元気そうだから心配ない」
そんなふうに考えてしまう親御さんは少なくありません。ですが、実際に支援の現場では、ほんの数週間の変化を見逃した結果、子どもが数年単位で部屋から出られなくなったというケースを数多く見てきました。
ここでは、特に高校生に多く見られる「初期サイン」を整理します。これらは“まだ軽度”のうちに見える小さな兆しですが、放置すれば一気に深刻化していきます。
1. 食事が1日1回以下になる
最も多いサインのひとつが「食事量の減少」です。
・昼過ぎにようやく起きてきて、食卓に顔を出さない
・インスタント食品や菓子パンだけを部屋で食べる
・食欲がないと理由をつけて食事を拒む
このような行動が続くと、体力や気力はますます低下し、外に出るエネルギーがなくなります。保護者の方は「食欲がないんだな」と流してしまいがちですが、これは「外の世界から距離を取り始めたサイン」でもあるのです。
2. 入浴を拒む
「お風呂に入らない」ことも非常に多い初期症状です。
・面倒くさいと言って入らない
・1週間以上シャワーを浴びていない
・髪が脂っぽくなり、体臭が強くなる
これは単なる怠けではありません。心のエネルギーが落ち込み、自分の身の回りを整える余力がなくなっている状態です。生活の乱れがさらに自己否定感を強め、「外に出られない」ことを固定化してしまうのです。
3. 親子の会話がゼロになる
「会話の減少」は、引きこもりの前兆として最も重要です。
・「おはよう」「いただきます」といった挨拶がなくなる
・話しかけても「うるさい」「放っておいて」と反発する
・家族の気配を避けるように、廊下やリビングに出てこない
こうした変化が続くと、家庭が“安全な居場所”ではなくなり、ますます子どもは部屋にこもるようになります。親から見れば「反抗期だから」と思えるかもしれませんが、実際にはSOSのサインなのです。
4. 部屋にこもり、昼夜逆転
高校生の引きこもりで特徴的なのが「昼夜逆転」です。
・昼間は寝て、夜中にスマホやゲームに没頭する
・家族が寝静まってから活動し、顔を合わせないようにする
・朝は声をかけても起きず、夕方にようやく活動を始める
これは単に生活リズムが乱れているだけでなく、「人との接触を避けたい」という心理の表れでもあります。昼夜逆転が定着すると、学校復帰はさらに難しくなり、社会生活へのリズムも完全に崩壊してしまいます。
5. 「様子を見る」が一番危険
ここまで挙げたサインは、一見すると小さな変化に見えるかもしれません。しかし、保護者が「そのうち落ち着くだろう」と様子を見てしまうと、事態は一気に悪化します。
不登校から引きこもりに移行するスピードは思った以上に早く、1か月未満の状態からステージ3(生活リズムの乱れ)に入ってしまう子が非常に多いのです。
私たちのステージ判定表では、
と整理しています。この「ステージ2から3への移行」がもっとも早いのが、高校生の引きこもりの特徴です。
支援の現場で見た初期サイン
実際にご相談を受けたケースをご紹介します。
・7月に部活での人間関係トラブルをきっかけに不登校に
・夏休み中は一見元気そうに見えたが、昼夜逆転が始まる
・2学期に入っても登校できず、部屋に引きこもるようになる
・食事は1日1回、お風呂は数週間入らず、家族とも接触を避ける
このような変化が、わずか数週間で進行してしまいました。放置していれば半年、1年と続き、「うちの子は戻れないのではないか」という深刻な段階に進んでしまう危険性がありました。
保護者にできること
初期サインを見逃さず、次のステップで早期に対応することが大切です。
親が気づき、行動することが「悪化を防ぐ唯一の方法」なのです。
このように、引きこもり高校生の初期サインはとても分かりやすい反面、保護者が「反抗期だから」「一時的なものだろう」と誤解しやすいものばかりです。ですが、ここで放置せず動くかどうかが、その後の未来を大きく左右します。
第3章|なぜ短期間でも危険なのか?放置のリスク
「不登校になってから、まだ数週間だから大丈夫」
「少し様子を見れば、そのうち元に戻るはず」
多くの保護者は、そう信じたい気持ちから行動を先延ばしにしがちです。しかし、私が40年以上の支援現場で繰り返し目にしてきたのは、短期間でも放置すれば、驚くほど早く引きこもりが深刻化するという現実でした。
不登校から引きこもりは“一気に進行する”
初めは「学校を休みがち」だった子が、わずか数週間で、
その先には、部屋の中に“バリケード”を築き、家族の侵入を拒むような姿もあります。椅子や机、本棚を入口に積み上げて、まるで自分だけの要塞を作り、外界とのつながりを断ち切ろうとするのです。
コロナ禍以降に急増した「バリケード事例」
特にコロナ禍以降、この「バリケード事例」は急増しています。
長期休校やオンライン授業によって生活リズムが崩れ、学校や友人とのつながりが弱まった高校生たちが、「部屋から一歩も出ない」「親を拒絶する」形で心を閉ざすようになったのです。
私たちの家庭訪問支援の現場でも、バリケードの中に閉じこもる高校生が増え、ご両親が勇気を振り絞ってバリケードを壊し、子どもを外に出したというケースが後を絶ちませんでした。もちろん、無理やり引きずり出すことが解決策ではありません。けれど、そこまで強固に心を閉ざす前に、保護者が「これは危険な兆候だ」と気づくことが何よりも大切なのです。
高校生が特に危険な理由
高校生は「もう自分で判断できる年齢だから大丈夫」と思われがちです。しかし、実際にはこの時期の子どもたちは非常に脆く、
しかも高校生活は中学よりも自由度が高く、親が「学校へ行きなさい」と言っても強制力は薄れます。そのため、短期間であっても生活リズムの乱れや会話拒否を放置すると、そのまま長期化しやすいのが高校生の特徴です。
放置がもたらす3つのリスク
このように、短期間であっても見過ごすと、数週間が数年に変わり、やがて「うちの子は一生戻れないのではないか」という深刻な状態に進んでしまうのです。
行動が早ければ未来は変わる
逆に、初期の段階で正しく対応できれば、子どもは驚くほど早く立ち直ります。
例えば、家庭訪問支援で部屋の前に座り続け、短い言葉をかけるだけでも「見守ってくれている」と感じて外に出るきっかけになることがあります。
「まだ1か月未満だから」と安心してしまうのではなく、今こそ危機感を持ち、行動に移すこと。それが、子どもが長期引きこもりに陥るか、数か月で社会に戻れるかを分ける最大のポイントです。
ここまでで「短期間でも危険である理由」と「放置のリスク」を整理しました。
次の章では、実際に多い「部活トラブルから引きこもりに発展する典型パターン」について具体的に解説していきます。
第4章|部活トラブルから引きこもりに発展する典型パターン
高校生が不登校・引きこもりになる背景にはさまざまな要因がありますが、その中でも特に多いのが「部活動での人間関係トラブル」です。
一見すると些細な行き違いや仲間外れが、本人にとっては大きな挫折となり、その後の学校生活全体を揺るがす引き金となるのです。
1. 最初のきっかけは「居場所の喪失」
部活は高校生にとって「仲間との居場所」であり、「自分の存在意義」を感じられる大切な場です。
その居場所を失うと、本人は「学校全体が怖い場所」に感じるようになります。
こうして「部活でのトラブル」が、学校全体への不安や恐怖心に拡大していきます。
2. 夏休み・長期休暇が落とし穴に
部活トラブルが起きるのが夏前や夏休み中であれば、さらに危険度は増します。
結果として「夏休み明けに行けない」状況が定着し、不登校から引きこもりへと発展してしまうのです。
3. 家族との距離も広がる
部活での失敗や人間関係のもつれは、本人に強い羞恥心を伴います。
そのため「親に心配をかけたくない」「どうせ理解してもらえない」と感じ、家族との会話を避けるようになります。
この流れは、家庭内の孤立を深め、外の世界からの孤立と重なり、より強固な引きこもりを形成します。
4. 引きこもりの典型的な進行パターン
支援現場では、次のような流れで進行するケースが多く見られます。
このスピード感は親の想像以上に早く、わずか数週間で「完全引きこもり」に至ることも珍しくありません。
5. 高校生だからこその脆さ
高校生は大人に近づきつつある年齢ですが、心の成熟はまだ発展途上です。
こうしたプレッシャーが重なり、「自分には居場所がない」と感じた瞬間に心が折れてしまうのです。
6. 保護者にできる予防の視点
部活トラブルから引きこもりに至らせないためには、親の早期対応が欠かせません。
この段階で支援につなげることができれば、引きこもりの深刻化を防ぐことができます。
部活は高校生にとって大切な居場所である一方、その崩壊は心に大きな打撃を与えます。だからこそ、保護者は「部活に行かなくなった」という小さな変化を見逃さず、早めに対応する必要があるのです。
第5章|親がやってはいけない対応
不登校や引きこもりに直面した保護者の多くが、最初に学校やカウンセラーから言われる言葉があります。
それが 「しばらく様子を見ましょう」 です。
確かに子どもに無理をさせず、休ませることは必要な場合もあります。しかし問題は、その「様子を見る」が 「何もしない」ことと同義になってしまう ことです。
「様子を見る」が危険な理由
支援現場で私が繰り返し見てきたのは、保護者が「様子を見る」を実践した結果、
つまり「様子を見る」つもりが、実際には “見て見ぬふり” になり、気づいたときには子どもが深刻な引きこもり状態に陥ってしまうのです。
典型的な悪循環
この悪循環に陥ってしまうご家庭が非常に多いのです。
絶対にやってはいけない対応
親子間コミュニケーションを“絶やさない”ことが大切
不登校や引きこもりの初期対応で何より大切なのは、親子間のコミュニケーションを維持することです。
「おはよう」「ご飯できたよ」「今日は天気がいいね」——これだけでも構いません。
短い言葉であっても、親が子どもに関心を持っていると伝えることが、孤立を防ぐ大きな一歩になります。
私が支援してきたご家庭でも、「様子を見る」と言われたまま関わりを減らしてしまい、子どもが何年も部屋から出られなくなったケースが数多くあります。逆に、親御さんが小さなコミュニケーションを続けた家庭では、回復までの期間が短いのです。
「様子を見ましょう」に隠された危険性
カウンセラーや学校の先生も悪気があるわけではありません。しかし現場の経験が少ない場合、「休ませる」ことだけがアドバイスの中心になりがちです。
その結果、親御さんは「動かないことが正解」と受け止めてしまい、気づいたら数か月、数年が経っていた——。これが最も危険なパターンなのです。
保護者へのメッセージ
親として一番やってはいけないのは、「様子を見る」という名の放置です。
子どもは言葉に出せなくても「自分に関心を持ってほしい」と願っています。親が小さな関わりを持ち続けることで、子どもの心は「外に出ても大丈夫かもしれない」と少しずつ動き出すのです。
第6章|親ができる初期対応のポイント
「様子を見ましょう」と言われ、ただ時間が過ぎていく——。
これは不登校や引きこもりを長期化させる典型的なパターンです。
ご家庭の状況は、実際に生活の場を見ていないカウンセラーや学校の先生がすべて把握できるわけではありません。だからこそ、親御さんが子どもの変化に敏感になり、具体的な初期対応を取ることが極めて重要になります。
1. ステージ判定で現状を見極める
まずは、子どもの状態を客観的に把握することが大切です。
当協会では以下のように「ステージ判定(1〜5)」で整理しています。
もしお子さんがすでに ステージ3以上 にあると感じたら、家庭だけでの対応は難しくなります。生活リズムの乱れや親子間コミュニケーションの断絶は、専門的な支援がなければ立て直しに時間がかかるからです。
2. 小さなコミュニケーションを絶やさない
たとえ返事がなくても、「おはよう」「ご飯できたよ」と声をかける。
短い言葉でも「見守っている」という安心感を伝えることが大切です。
会話がなくなると、子どもは「誰も自分を気にしていない」と感じ、孤立を深めます。
3. 生活リズムを支える環境を整える
無理に強要する必要はありません。大切なのは、いつでも生活を取り戻せる環境が整っていると感じさせることです。
4. 「専門家への相談」を先延ばしにしない
親御さんだけで解決しようとすると、かえって追い詰められてしまうことがあります。
特に ステージ3以上 の状態にある場合、家庭の力だけで立て直すのはほぼ不可能です。
ここで強調したいのは、カウンセラーが一度面談しただけでは、ご家庭の全体像やお子さんの本当の状況を把握できないということです。実際の生活空間を見ずに判断するのは限界があります。
だからこそ、早期に 専門的な支援機関 に相談することが必要です。
5. 当協会にお任せください
もし「自分の家庭だけではもう限界だ」と感じたら、どうか一人で抱え込まずご相談ください。
当協会は40年以上の支援経験を持ち、家庭訪問や生活改善合宿、通信制高校への学び直しサポートなど、多様なステップを通して子どもたちを立ち直らせてきました。
もちろん、当協会を信用していただけるのであれば、どうぞ安心してお任せください。
親子の関係を壊さずに、生活リズムの回復から社会復帰までを伴走します。
第7章|成功事例から学ぶ「初期対応の力」
引きこもりや不登校の子どもたちは、決して「一生そのまま」ではありません。
しかし、回復のスピードや道筋には大きな差があります。
その違いを分けるのは—— 親がどれだけ早く、正しい初期対応をとれたか です。
ここでは、当協会で支援した実例の中から「初期対応の力」を示すケースをご紹介します。
Y子さん(10年引きこもり→公務員)
中学2年から不登校になり、そのまま10年間引きこもったY子さん。
ご家族は「いつか自分から動くだろう」と様子を見続けてしまいました。
しかし動き出せたのは、20代半ばになってから。アルバイトや学び直しを経て保育士資格を取り、現在は公務員として働いています。
このケースからわかるのは、本人の力で動けるまで待つと、失われる時間が非常に長くなるということです。早期に支援につながっていれば、もっと早く社会復帰できたでしょう。
カイト君(不登校→7か月支援→自衛隊)
中学1年から不登校となったカイト君。
エアガンを持ち出して支援者に反発することもありましたが、7か月間の粘り強い家庭訪問とフリースクールでの学び直しによって変化が始まりました。
高校へ進学し、卒業後は自衛隊に入隊。2024年には後輩の卒業式にも顔を出すほどに成長しました。
カイト君のケースは、「初期対応が遅れなかった」ことが回復を早めた典型例です。親御さんが「このままでは危ない」と早めに支援を決断したことで、短期間で社会復帰までつながりました。
タツマ君(中1から不登校→大学卒業→公務員)
中学1年から引きこもりがちになったタツマ君。
当初は「様子を見よう」としてしまいましたが、比較的早い段階でご両親が支援を決断しました。
フリースクール、通信制高校を経て一浪後に難関大学へ進学し、卒業後は公務員として働いています。
この事例からも、初期に行動した家庭ほど、子どもの将来の選択肢が広がることがわかります。
G君(8か月の引きこもり→美大合格)
高校中退後に8か月間引きこもったG君。
親御さんは「このままでは長期化する」と危機感を持ち、すぐに当協会に相談。家庭訪問とフリースクールでの学び直しを経て、美術大学に合格しました。現在はインターンとして後輩指導にあたっています。
G君のように、短期間の引きこもりでも早期に動けば「進学」や「夢の実現」に結びつけられるのです。
初期対応が生んだ違い
これらの事例を比較すると、次のことが明確にわかります。
つまり、初期対応こそが「子どもの未来を左右する決定的な分岐点」なのです。
保護者に伝えたいこと
親御さんにとって、子どもの引きこもりは衝撃的で、冷静に対応するのは簡単ではありません。
ですが、**「様子を見る」ではなく「小さな一歩を踏み出す」**ことが大切です。
その一歩が、
第8章|当協会の7つの支援ステップで悪化を防ぐ
引きこもりや不登校は、放置すれば短期間で深刻化していきます。しかし逆に、適切なタイミングで正しい支援を受ければ、数か月のうちに状況を立て直すことも十分可能です。
当協会では、40年以上の支援経験と1万人以上の支援実績をもとに、子どもたちが立ち直るための道筋を 「7つの支援ステップ」 に体系化しています。
このステップをたどることで、初期段階の引きこもりが「長期化」「孤立化」する前に歯止めをかけられるのです。
🟢 STEP1|【ステージ判定】現状を把握する
まず最初に行うのは、お子さんの状態を客観的に整理することです。
これらを基準に ステージ1〜5 を判定します。もしステージ3(生活リズムの乱れ)以上であれば、家庭だけでの対応には限界があるため、早急に相談いただくことを推奨しています。
🟡 STEP2|【親のためのコーチング】対応法を学ぶ
「頑張れ」「早く学校に行け」という声かけは逆効果です。
ここでは、親御さん自身が正しい対応法を学ぶことが大切です。
保護者が変わることで、子どもが安心できる家庭環境が整っていきます。
🔵 STEP3|【家庭訪問支援】部屋にこもる子へアプローチ
ステージ3〜4にあるお子さんには、外部の支援者が家庭に訪問することが効果的です。
同世代の学生インターンや引きこもり経験を持つ支援員が訪問すると、子どもが「理解してくれる存在」と感じやすく、少しずつ心を開いていきます。
🟣 STEP4|【生活改善合宿・学生寮】昼夜逆転のリセット
家庭内では改善が難しい場合、生活改善合宿や学生寮で「規則正しい生活」を取り戻します。
朝起きて食事をとり、夜は眠る。このリズムが回復することで、次の学び直しや社会参加につながる土台ができます。
🟤 STEP5|【学び直し】フリースクール・通信制高校
生活リズムが整ったら、学び直しのステップです。
「勉強をやり直せる」という実感が、自信回復につながります。
🔴 STEP6|【アルバイト・インターン】社会経験の一歩
学び直しの後は、小さな社会参加が必要です。
アルバイトやインターンで人と関わり、お金を稼ぐ体験は、子どもに「自分も社会で役立てる」という自己効力感を育みます。
🟠 STEP7|【社会貢献・自律支援】将来へのつながり
最終段階は、自分の力で社会に貢献できる実感を持つことです。
大学進学、公務員、自衛隊、就職など、子どもによって道はさまざまですが、いずれも「自分はもう大丈夫だ」と思える状態を目指します。
ステップを進むうえで大切なこと
保護者へのメッセージ
もしお子さんがすでにステージ3以上にあるなら、すぐに当協会のような専門機関にご相談ください。
これまでの経験から、初期対応が早いほど回復も早いと確信しています。
「うちの子は変われるだろうか?」
その不安に寄り添いながら、私たちは保護者と一緒に歩んできました。
どうか一人で悩まず、今すぐご相談ください。
第9章|保護者に伝えたい「危機感」と「希望」
お子さんが学校に行けなくなり、部屋にこもるようになると、保護者としては「どうしてうちの子が?」という戸惑いや不安でいっぱいになるはずです。さらに多くのご家庭が「とりあえず様子を見よう」と考えてしまいます。しかし、その間にも子どもの生活は確実に乱れ、親子のコミュニケーションは失われていきます。
私が40年以上の支援の現場で見てきたのは、「まだ1か月未満だから大丈夫」という油断が、数年単位の引きこもりを生んでしまうという現実です。短期間でも放置すると、昼夜逆転・入浴拒否・食事減少が習慣化し、やがて親子の関係まで断絶されてしまいます。とりわけ高校生は、思春期特有の脆さと進路へのプレッシャーが重なり、数週間で一気に引きこもりが深刻化することも珍しくありません。
だからこそ、今この瞬間に「危機感」を持っていただきたいのです。
危機感を持つべき理由
希望を持ってほしい理由
しかし、危機感と同時に伝えたいのは、子どもは必ず変われるということです。
実際に、当協会に相談された多くのご家庭が次のような道を歩んでいます。
どの事例も、最初は「本当に変われるのか」と親御さんが不安でいっぱいでした。しかし、親が勇気を出して支援につなげた結果、子どもたちは一歩ずつ前進し、未来を切り開いていったのです。
危機感と希望を同時に持つこと
大切なのは、危機感と希望を同時に持つことです。
この両方をバランスよく持つことで、「今すぐ動く」という決断につながります。
保護者へのメッセージ
親御さんにお願いしたいのは、「まだ大丈夫」と先延ばしにしないことです。
たとえ不登校が始まって1か月未満でも、そこから悪化のスピードは早いのです。逆に言えば、今が一番回復への近道を選べるタイミングでもあります。
どうか一人で抱え込まず、専門機関にご相談ください。もちろん、当協会を信頼していただけるなら、全力でお子さんとご家庭を支えます。
第10章(結び)|まずは一歩を踏み出すことから
ここまで読み進めてくださった親御さんの多くは、今まさに「どうすればいいのか」と心を痛めていることでしょう。お子さんが学校に行けなくなり、部屋にこもり始めたとき、親として最も苦しいのは「何もできないのではないか」という無力感です。
ですが、忘れないでいただきたいのは—— 子どもは変われる ということです。
そして、その変化を後押しする最初のきっかけは、親御さんの小さな一歩なのです。
放置は危険、でも希望はある
「まだ1か月未満だから大丈夫」という油断は危険です。
これらは、引きこもりが短期間で深刻化する初期サインです。
しかし、数多くの成功事例が示すように、初期対応が早ければ早いほど、子どもは短期間で回復できるのも事実です。
親御さんにできる“最初の一歩”
家庭だけで抱え込む必要はありません。むしろ抱え込むことこそが、長期化を招く最大のリスクです。
当協会からのメッセージ
私たち一般社団法人不登校引きこもり予防協会は、40年以上の支援経験を持ち、1万人以上の子どもたちとご家庭をサポートしてきました。
もし「うちの子はステージ3以上かもしれない」と感じたら、どうか迷わずご相談ください。
初回30分は無料相談を受け付けています。まずは気軽にご家庭の状況をお話しください。そこから、必要な支援の方向性を一緒に考えていきましょう。
もちろん、当協会を信頼していただけるなら、全力で伴走いたします。
今こそ行動の時
子どもの未来を守るために必要なのは、大きなことではありません。
「放置せず、今できることを一歩踏み出す」——それだけです。
その一歩が、
🌟 また、さらに理解を深めたい方には、下記の講演会もご活用ください。
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「まだ大丈夫」ではなく、「今だからこそ動く」。
どうか今日、この瞬間から、一歩を踏み出してください。
30分無料相談と講演会が、その一歩を後押しする入り口になります。
その勇気が、お子さんの未来を大きく変えるのです。