
40年以上の指導歴と不登校・ひきこもりの
9割を立ち直らせた解決力
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40年以上の指導歴と不登校・ひきこもりの
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元祖「9割解決」の一般社団法人 不登校・引きこもり予防協会、代表の杉浦孝宣です。
最近は「不登校の9割が解決できる」と謳う支援団体も増えてきましたが、
実はこの“9割解決”という言葉、40年以上前から私たちが実践してきた支援実績に基づくものです。
私はこれまで、1万人以上の不登校・高校中退・引きこもりの子どもたちを支援し、9割以上を社会復帰へ導いてきました。
そして、その成功の鍵は「親支援だけで終わらせない」「子どもに直接アプローチする行動支援」にあります。
最近の相談でも、
「スクールカウンセラーから“見守りましょう”と言われ、そのまま3年、5年が過ぎてしまいました」
という声をよく聞きます。
結果、通信制高校を“卒業”しても何もせず家にこもり、
20歳を過ぎて「引きこもり」と呼ばれる状態に陥ってしまうケースが後を絶ちません。
今や、わが国の引きこもり人口は146万人以上。
しかも、国や自治体の支援は就労支援や若年層の一部に限られ、
長期化すれば“自己責任”とされ、社会から取り残されてしまう現実があります。
だからこそ、私たちは「待つ支援」ではなく「動く支援」が必要だと考えています。
この記事では、40年の現場経験から導いた「親支援+子ども支援=行動支援」という解決の本質を、
実際の成功事例とともにお伝えします。
「カウンセラーに“見守ってください”と言われたまま、3年が過ぎてしまいました。」
そんな声を、私はこれまで何百件も聞いてきました。
不登校の解決は、「親支援」だけでは限界があります。
親の心構えや関わり方を学んでも、“子ども本人の行動が変わらなければ”現実は何も動かないのです。
現在の日本の支援現場では、学校・教育委員会・スクールカウンセラーなどが
「焦らず、本人のペースで」「見守りましょう」と伝えるのが一般的です。
一見、やさしい言葉のようですが、実際には行動を止める言葉になってしまうことが多い。
不登校が長期化するほど、子どもは「動けないこと」に慣れてしまいます。
朝起きる時間がずれ、昼夜逆転し、スマホやゲームが日常の中心になる。
“学校に行かない”ことが、当たり前の生活になっていくのです。
この状態で「親が学ぶだけ」では、子どもが再び社会と関わる力は戻りません。
いくら親が前向きな言葉をかけても、部屋から出ない子どもの心には届かない。
“親支援だけでは動かない”という現実が、いま全国で起きています。
実際にあった事例です。
中学1年から不登校になったカイト君。
最初は母親がカウンセラーに相談し、「見守りましょう」「焦らないでください」と言われました。
しかしその“見守り”の3年間で、カイト君は完全に家にこもるようになりました。
リビングに顔を出すこともなく、夜はゲーム、昼は睡眠。
母親は「いつか自分から動くだろう」と信じていましたが、その“いつか”は来ませんでした。
家庭訪問によって直接支援が始まったのは、不登校から4年目。
最初はドア越しに短い会話を重ね、少しずつ外出に挑戦。
7ヶ月後には通信制高校へ進学し、今では自衛隊員として働いています。
このように、行動支援が入って初めて、変化が起きるのです。
まとめ
親支援は、確かに大切です。
でも、それだけでは子どもは動きません。
「見守る支援」が悪化すれば、「放置」と同じ結果を招きます。
だからこそ、不登校の解決には、
親支援+子どもへの行動支援=両輪のサポートが必要なのです。
不登校が長期化すると、「なぜ動かないのか」「どうして何もしないのか」と、
親はつい焦りや怒りを感じてしまいます。
しかし、実際の現場で見えてくるのは、“怠け”ではなく“恐怖と自信喪失”です。
動けない理由①|「次に失敗したくない」という防衛反応
多くの子どもは、「また学校に行けなかったらどうしよう」「また怒られるのでは」という恐怖心を抱えています。
過去に友人とのトラブルや先生との衝突、成績不振などで傷ついた経験があると、
“もう傷つきたくない”という心の防衛反応が働き、動けなくなるのです。
つまり、“動かない”のではなく、“動けない”。
そして、この「恐怖のループ」から抜け出すためには、安心と信頼の積み重ねが不可欠です。
動けない理由②|生活リズムの崩壊が思考と意欲を奪う
夜型生活、スマホ依存、昼夜逆転——。
生活リズムの乱れは、脳の働きを鈍らせ、思考力と判断力を低下させます。
この状態が続くと、「何かしなきゃ」と思っても体がついてこない。
気持ちだけが焦り、結局何もできずに1日が終わる、という悪循環に陥ります。
私たちの支援では、まず「朝起きて、太陽の光を浴びる」ことからスタートします。
生活のリズムを整えることこそが、心の回復の第一歩です。
動けない理由③|親の“期待”がプレッシャーに変わる
親が心配する気持ちは当然です。
しかし、「そろそろ動きなさい」「高校くらいは出ておかないと」
という言葉が、子どもにとっては“責められている”と受け取られることがあります。
特に、まじめで優しいタイプの子どもほど、
「親をがっかりさせたくない」という気持ちから、自分を責め続けてしまう。
結果として、行動するエネルギーがさらに奪われていくのです。
動けない理由④|“居場所の欠如”が自己否定を強める
不登校になると、子どもは一気に社会とのつながりを失います。
学校、友人、部活動——。どこにも自分の居場所がないと感じ、
「自分は社会に必要とされていない」と思い込んでしまうケースが多い。
この「自己否定感」は、引きこもりを長期化させる最大の要因です。
だからこそ、家庭訪問やピアサポートといった“関係の再構築”が欠かせません。
小さな会話、ちょっとした笑顔の交換が、再び社会とつながる第一歩になるのです。
子どもが動けないのは「意志の弱さ」ではない
動けない子どもに「やる気を出せ」と言っても、意味がありません。
必要なのは、「動ける環境」と「支えてくれる大人」です。
そのために、私たちは親だけでなく、子ども本人への直接支援を重視しています。
次章では、いよいよ「見守る支援」と「動く支援」の違いを明確にし、
不登校を引きこもりにしないための実践的アプローチを紹介します。
第3章|“見守る支援”と“動く支援”の違い
「焦らず、見守りましょう」
──この言葉を信じて、数か月、数年が過ぎたご家庭を、私は数え切れないほど見てきました。
けれど、結果として多くの親御さんが口をそろえて言います。
「見守っていたつもりが、放置になっていました」
“見守る支援”の限界
見守る支援とは、本来「子どもが自分の力で立ち上がるのを待つ」こと。
しかし、現実の不登校・引きこもりの現場では、“動けない子どもをそのままにしてしまう”構造になりがちです。
親も学校も、「本人の意思を尊重して」と声をかけます。
けれど、すでにステージ3(中期化)以上の状態では、
子どもは“意志”ではなく“恐怖”や“無気力”に支配されており、
待っていても自ら動き出すことはほとんどありません。
つまり、「見守る支援」は、ステージ1〜2の初期段階では効果的でも、
ステージ3以上では“悪化を助長するリスク”があるのです。
“動く支援”とは何か
一方、「動く支援」とは、子どもの行動そのものに直接働きかける支援です。
家庭訪問・ピアサポート・生活改善合宿など、
専門の支援者が“現場に入る”ことを前提としています。
これは「無理に外へ引っ張り出す支援」ではありません。
“動けるきっかけを一緒に作る支援”です。
たとえば、部屋のドア越しに声をかける、
好きなアニメの話を通して関心を広げる、
短時間の外出をスタッフが同行する──
こうした「行動の芽」を見つけ、広げることが“動く支援”の第一歩です。
見守りから「伴走」へ
親ができるのは“見守る”ことだけではありません。
一歩進んで、“伴走する”ことができます。
伴走とは、子どものスピードに合わせて、
歩幅をそろえながら隣を歩くような支援の形です。
そのためには、専門家と連携しながら親自身も支援チームの一員になることが重要です。
私たちの協会では、親へのコーチングで関わり方を整え、
並行して、子どもには家庭訪問・合宿・学び直しなどの行動支援を行います。
この“親と子の両輪支援”によって、家庭の中に再び「動き出す空気」が生まれていくのです。
希望のサインは「小さな動き」から
“動く支援”の結果、最初に起きる変化はとても小さなものです。
「今日は少しリビングに出た」「お風呂に入った」「話しかけたら返事が返ってきた」
──こうした日常の一歩が、やがて大きな変化につながります。
実際に、こうした小さな行動が積み重なり、
引きこもりから脱出した生徒たちを私は何百人も見てきました。
Y子さんは10年の引きこもりを経て保育士として公務員に、
カイト君は7か月の家庭訪問を経て自衛隊へ。
「見守る」だけでは届かなかった未来が、
「動く支援」で確実に変わり始めるのです。
不登校・引きこもりが長期化するご家庭の多くは、
「何から始めればいいか分からない」という“静かな混乱”の中にあります。
声をかけても無視される、怒る、泣く──そんな毎日が続くうちに、
親も次第に疲れ果て、「何もしないほうがいいのかもしれない」と思ってしまう。
しかし、その「何もしない」時間が、
子どもをより深い引きこもりへと押し込めてしまうのです。
家庭訪問は「きっかけをつくる支援」
家庭訪問支援の目的は、強制ではなく接点づくりです。
いきなり部屋に入ることも、説得することもありません。
最初は玄関越し、ドア越しの数分の会話から始まります。
不登校や引きこもりの子どもにとって、
「知らない大人が家に来る」というだけでも緊張の連続です。
だからこそ、訪問スタッフは最初の1回で無理に変化を求めません。
“安全な人”だと感じてもらうこと、それが第一歩です。
「こんにちは、今日はお母さんと少し話をしてました」
「ゲームのキャラ、すごいですね」
そんな何気ない一言が、信頼の扉を開く鍵になります。
心を動かすのは「関係」
長期の引きこもり状態では、
子どもは“社会との関係”を失っています。
誰とも話さず、時間の感覚も薄れ、
「自分はもうダメだ」と思い込んでいる子も少なくありません。
家庭訪問で私たちが最初に行うのは、
“評価ではなく共感”です。
どんな状態でも「あなたの存在を認めています」と伝える。
叱らず、急かさず、まず関係を回復すること。
この段階を飛ばすと、どんな支援も長続きしません。
実際の変化:S君のケース
中学2年のS君は、家庭内暴力と引きこもりを繰り返していました。
包丁を持ち出すこともあり、母親は夜も眠れない日々が続きました。
「もう手がつけられない」と相談を受け、
私たちは引きこもり予防士が家庭訪問を開始。
最初は怒鳴り声と無言の抵抗でしたが、
数週間後には玄関先で短い会話ができるようになり、
1か月後には支援員と一緒に近所のコンビニへ。
半年後、通信制高校に転校し、
今では大学進学を目指して猛勉強しています。
彼が動き出したのは、話を“聞いてくれた”大人がいたからです。
家庭訪問は「親の安心」も支える
家庭訪問の効果は、子どもだけではありません。
「どう声をかけたらいいのか」「叱ってもいいのか」と悩む親にとっても、
支援員が家庭に入ることで、安心感と方向性が生まれます。
実際、訪問支援を導入したご家庭の9割が、
「孤立感が消えた」「希望が見えた」と答えています。
親子だけでは乗り越えられない壁も、
“第三者が一緒にいる”ことで越えられるのです。
“動く支援”の第一歩は家庭から
「動く支援」と聞くと大げさに感じるかもしれませんが、
実は最初の一歩は、家庭の中にあります。
部屋の前に立ち、声をかける。
訪問員が一緒にその時間を作る。
その積み重ねが、外へ出る準備になります。
家庭訪問は、
“部屋から出られない子どもが、再び社会に向かうためのリハビリ”なのです。
家庭訪問で関係ができても、子どもが動き始めても、
「朝起きられない」「何もやる気が出ない」という壁にぶつかることがあります。
実はここからが本当の勝負。
“生活リズムの立て直し”と“心の再起動”ができなければ、再び引きこもりに戻るのです。
合宿は“生活の再起動ボタン”
生活改善合宿の目的は、ただ泊まることではありません。
「規則正しい生活を取り戻す」ための集中プログラムです。
朝は7時起床、夜は23時就寝。
三食を共にし、掃除・洗濯・学習・体験活動を通して、
“生きるリズム”を体で取り戻していきます。
家庭ではどうしても親子の関係が先に立ち、
「起きなさい」「また寝てるの?」といった言葉がトゲになってしまう。
しかし、支援者がいる環境では、叱るのではなく、一緒に行動を促す関係が作れます。
「できた!」が自信になる
合宿中、子どもたちは日々、小さな「できた」を積み重ねていきます。
・朝、自分で起きられた
・ご飯を残さず食べた
・仲間に「おはよう」と言えた
たったそれだけのことでも、
長い間「何もできない」と思い込んでいた心に、大きな変化が生まれます。
自分の中に“できる力”があると気づくことで、
初めて社会への再挑戦が現実のものになるのです。
生活リズムが整うと、感情も安定する
不登校や引きこもりの子どもたちの多くは、
昼夜逆転や過眠、睡眠障害を抱えています。
睡眠の乱れは自律神経の乱れにつながり、
「やる気が出ない」「イライラする」「感情の波が激しい」といった状態を生みます。
合宿では、“生活”そのものが治療になります。
決まった時間に起きる、食べる、動く、話す。
この繰り返しが、自律神経と心を整え、
“生きるリズム”を取り戻す最短ルートなのです。
仲間がいるから変われる
家庭では一人きりの時間が長く、
「どうせ自分なんか」と思い込みやすい子どもたちも、
合宿では同じ悩みを持つ仲間と過ごします。
最初は口をきかない子が、3日目には笑い声を上げ、
最終日には「また来たい」と言う。
その姿を見た親御さんは、涙を流します。
支援員が叱るのではなく、共に生活する仲間として寄り添う。
それが、生活改善合宿の最大の力です。
成功事例:シュン君の変化
高校1年で引きこもり、半年以上外に出られなかったシュン君。
最初は合宿の参加を強く拒否していました。
しかし母親の「このままでは何も変わらない」という一言で参加を決意。
最初の2日はほとんど無言。
けれど3日目、朝の掃除で「バケツ持ってくる?」と声をかけた瞬間、表情が緩みました。
最終日には支援員と冗談を言い合い、帰宅後は自発的に生活記録を続けるように。
半年後には通信制高校へ復学し、今では看護系大学に通っています。
「動かす支援」の原点は、一緒に過ごすことにあります。
家庭ではできない「距離の再構築」
親子の関係がこじれていると、家庭での支援は限界があります。
「親の言葉は届かないけれど、他人の言葉なら響く」
これは多くのご家庭に共通する現実です。
合宿では、物理的にも心理的にも、“親子の距離を再構築”します。
子どもは家庭を離れることで親への依存を見直し、
親も“手放す勇気”を持てるようになる。
この相互作用が、支援の成功を支えています。
「生活を立て直せば、心が前を向く」
生活が整うと、心も動き出します。
朝起きて、太陽を浴び、食事をし、誰かと笑う──。
それだけで、人は前向きになれる。
生活改善合宿は、“生きる力を取り戻すリハビリ”です。
そして、それを実現するのが、支援者・仲間・環境の3つの要素。
家庭ではできなかった「再スタートの土台」が、ここで築かれます。
次章では、この合宿後に続く「学び直し」と「社会復帰」へのプロセスを解説します。
支援の最終段階──自律へのステップをどのように実現するのか。
実際の成功事例と共に、希望の道筋をお伝えします。
生活リズムが整い、少しずつ外に出られるようになると、
次の課題は「この先、どう生きるか」です。
実はこの段階で多くの子どもが、再び壁にぶつかります。
「学校に戻る意味が分からない」
「もう勉強なんて無理だ」
「働く自信がない」
家庭や学校では、こうした“再スタートの迷い”に対応できないことがほとんどです。
だからこそ、「学び直し」と「自律支援」が欠かせません。
再登校がゴールではない
多くの支援機関が「再登校」を最終目標にしていますが、
私たちはそうは考えていません。
なぜなら、再登校できても、
心の準備が整っていなければ、再び不登校に戻るリスクが高いからです。
本当のゴールは、学校に戻ることではなく、
「自分で生きる力を取り戻すこと」です。
そのために必要なのが、「学び直し」と「社会参加の練習」。
私たちはこれを「動く支援の最終ステージ」と呼んでいます。
フリースクール・通信制高校での再学習
生活改善合宿を終えた子どもたちは、
創業したフリースクール・サポート校で「学び直し」を始めます。
ここでは勉強だけでなく、生活・人間関係・目標づくりの練習をしていきます。
授業は少人数制。先生が一方的に教えるのではなく、
「昨日はどうだった?」「今日はどんな気分?」といった会話から始まります。
勉強よりも“関係の再構築”を重視するのが特徴です。
この過程で、子どもたちは「自分の居場所」を再発見します。
「自分でも話していいんだ」「自分の意見を持っていいんだ」と感じられた瞬間、
心が動き出します。
自信と責任を育てる「アルバイト・インターン」
次のステップは、実社会との接点です。
アルバイトや職場体験を通じて、
「自分が社会に役立てる」という感覚を取り戻します。
ここでも支援者が同行し、
挨拶の仕方、報告の仕方、時間の使い方など、
基本的な社会スキルを一つひとつ教えます。
ある男子生徒は、最初にコンビニのレジに立つだけで手が震えていました。
しかし1か月後、「ありがとう」と言われた瞬間に涙を流しました。
“誰かに感謝される”体験が、再出発の原動力になるのです。
社会復帰後の未来:公務員・自衛隊・大学へ
ここから先は、子どもたちの新しい人生が始まります。
・10年引きこもっていたY子さんは、支援を受けて短大卒業後、公務員に。
・エアガンで支援員を威嚇していたカイト君は、自衛隊員として全国転勤中。
・中高一貫校で挫折したタツマ君は、法政大学を卒業し、区役所職員に。
彼らに共通しているのは、
「誰かに支えてもらった経験が、自分も誰かを支える原動力になった」ということです。
自律とは「誰かの役に立てる」こと
不登校・引きこもりの子どもたちにとって、
“自律”とは「一人で何でもできるようになる」ことではありません。
むしろ、「助けを求められるようになること」こそ、自立への第一歩です。
そして、社会の中で“誰かの役に立てた”と実感したとき、
初めて本当の意味で心が回復します。
親ができる最後のサポート
子どもが社会へ戻っていく過程で、
親の役割は「見守る」から「信じて送り出す」に変わります。
合宿や学び直しの期間に、
親自身もコーチングを受け、手放す準備をしていくことが大切です。
親が変わると、子どもも変わる。
この連動が、支援の成功率を大きく高めます。
社会に還ることが“支援の完結”
「動く支援」の最終ゴールは、
再登校でも卒業でもありません。
社会と再びつながること、そして社会に貢献できるようになること。
それは、かつて動けなかった子どもが、
今度は誰かの背中を押す側に回るということです。
そこにこそ、支援の本当の意味があります。
次章では、これまでの支援事例から見えてきた共通点──
「成功する家庭に現れる変化のサイン」について詳しく解説します。
親御さんがすぐに実践できる“希望の兆し”をお伝えします。
40年以上、1万人以上の不登校・引きこもりの子どもたちと向き合ってきました。
その中で私が確信しているのは、どんなに長く引きこもっていても、人は必ず変われるということです。
ただし、その変化はある日突然に起こるものではありません。
支援の過程で現れる“小さなサイン”を見逃さないことが大切です。
サイン①|「無反応」から「拒否反応」へ
一見悪化に見えるこの変化こそ、最初の一歩です。
家庭訪問を始めると、最初は無言・無視だった子どもが、
「うるさい」「来るな」と怒鳴るようになることがあります。
多くの親御さんは心配されますが、実はこれが心が動き出した証拠。
完全なシャットダウン状態(無反応)から、
“他者を意識できる”段階に入ったということなのです。
怒りも拒絶も、回復の通過点。
この時期を乗り越えた先に、初めて“対話”が生まれます。
サイン②|「会話のきっかけ」が増える
「今日は天気いいね」「そのゲームおもしろい?」
ほんの数秒のやり取りでも、それは大きな一歩です。
家庭訪問支援やピアサポートでは、“日常の雑談”が最も重要なセラピーになります。
不登校や引きこもりの子どもにとって、
世間話ができるというのは“人と関わる力”が戻ってきた証拠です。
実際に、初めてリビングに出てきた子の表情は、
どんな言葉よりも希望に満ちています。
サイン③|「生活リズム」が戻り始める
昼夜逆転だった生活が、少しずつ朝方に戻ってくる。
食事の時間が安定し、入浴の回数が増える。
これらの変化は、心の安定と自律の兆しです。
私たちの生活改善合宿では、参加初日は眠れなかった子が、
3日目には自然に朝食の時間に起きてくることがあります。
「規則正しい生活」はただの習慣ではなく、
“社会とつながる準備”そのものなのです。
サイン④|「外に出る理由」を自分で探し始める
最初は「仕方なく」だった外出が、
やがて「行ってみようかな」に変わる瞬間があります。
たとえば、支援員と一緒にコンビニへ行く、
好きなアニメの展示会に足を運ぶ──。
こうした“小さな目的”が、やがて学校や職場につながっていきます。
自発的な外出は、本人が“未来への準備”を始めた証です。
サイン⑤|「ありがとう」「ごめん」が言える
不登校・引きこもりの最中、
子どもが親に「ありがとう」「ごめん」と言えなくなることは珍しくありません。
でも、支援が進むと、ある日ふとその言葉が出てきます。
この一言こそ、心の扉が開いた瞬間。
感情を言葉にできるようになると、
自己肯定感が一気に回復していきます。
サイン⑥|「未来の話」をするようになる
「高校行けるかな」「バイトしてみたい」「将来は保育士になりたい」
そんな言葉が出たとき、もう支援は後半戦に入っています。
行動支援・合宿・学び直しを経て、
子どもは“次のステージ”を自分の言葉で描けるようになります。
それが、社会復帰の確かな前触れです。
変化のスピードは人それぞれ
変化のサインが出るまでの時間は、
1週間の子もいれば、半年かかる子もいます。
焦る必要はありません。
大切なのは、“あきらめない姿勢”を家庭が持ち続けること。
どんなに時間がかかっても、心が動き始めた瞬間は必ず訪れます。
そしてそのとき、子どもはもう“過去の自分”ではありません。
成功事例が教えてくれること
・10年引きこもっていたY子さんが、保育士資格を取り公務員に。
・家庭内暴力を繰り返したS君が、通信制高校へ進学。
・ゲーム依存で昼夜逆転していたG君が、美大に合格し後輩の指導を担当。
どの子も共通していたのは、親があきらめなかったということです。
支援の力を借りながら、見守りではなく“伴走”を続けた結果、
必ず変化が起きました。
希望は、行動の先にある
不登校・引きこもりの支援は、
決して“奇跡”ではありません。
行動し続けた家庭に、変化が訪れる──それが現実です。
もし今、お子さんが動けなくても大丈夫です。
あなたが一歩を踏み出せば、子どもも必ずついてきます。
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