
40年以上の指導歴と不登校・ひきこもりの
9割を立ち直らせた解決力
まずは30分無料相談へ

40年以上の指導歴と不登校・ひきこもりの
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(執筆:一般社団法人 不登校・引きこもり予防協会 代表理事・杉浦孝宣)
40年以上、延べ1万人以上の子どもと向き合ってきて痛感するのは、学校現場と家庭の“温度差”が不登校を長期化させるという事実です。毎年約700件のご相談の中には、スクールカウンセラーから「様子を見ましょう」と言われ、半年〜1年の見守りで悪化し、引きこもり状態(ステージ3以上)で当協会へ駆け込まれるケースが少なくありません。本稿では、現場で確かめてきた“不登校家庭との関わり方”の実践知をまとめます。
スクールカウンセラーは傾聴の専門家です。ところが現場では「不登校の専門家」と誤解されがちで、“とりあえず様子を見る”が行動しない免罪符になってしまうことがあります。子どもの状態評価(ステージ判定)や生活リズム、親子の相互作用を見立てず、時間だけが過ぎると、家庭内の会話が細り、昼夜逆転・無言化・外出拒否へ進行しやすくなります。
結論:状況評価なしの「様子見」は放置に等しい。動くべきタイミングを見誤らないことが改善の最短ルートです。
| ステージ | 典型状態 | 家庭・学校の適切対応 |
|---|---|---|
| 1 | 登校しぶり・遅刻 | 学校連携の初動、家庭での理解と記録 |
| 2 | 欠席が増える | 親の関わり方転換、生活リズムの整え |
| 3 | 完全不登校 | 外部支援導入・家庭訪問で関係再構築 |
| 4 | 昼夜逆転・無言・外出拒否 | 生活改善合宿・寮など環境リセット |
| 5 | 長期引きこもり | ピアサポート+段階的な社会接点回復 |
ステージ3で動けるかが分岐点です。ここで「様子見」を続けるとステージ4へ進み、解決までの時間・費用・家族の負担は跳ね上がります。逆に、適切な見立てと一貫した関わりで、半年〜1年の回復が十分に狙えます。
不登校の鍵は、実は親の関わりにあります。朝の掛け声一つ、夜の声かけ一つが、子どもの自己効力感に直結します。当協会は支援の出発点を親コーチングに置き、「登校」ではなく生活の再構築(睡眠・食事・会話・役割)に焦点を当てます。家庭が“安心の場”に戻ると、子どもの行動変容は早まります。
オンライン相談や傾聴だけでは、生活はなかなか変わりません。だからこそ、家庭訪問(アウトリーチ)で対面の信頼関係を築き、必要に応じて生活改善合宿・学生寮で環境の再起動を行います。訪問→合宿→学び直し→アルバイトという“上り階段”を描くことで、再発防止にもつながります。
家のドアの前から始まる信頼構築。無理に話さず、まず“居ていい”を伝える。記録と観察から、次の一歩を設計。
睡眠・食事・運動・役割の刷新。小さな成功体験を日次で積み上げ、自己効力感を回復。
学校任せでも、家庭任せでもない。連携の設計図があるだけで、現場は着実に動きます。
当協会は、本人を見ずに「様子を見ましょう」とは言いません。ご両親から丁寧な聞き取りを行い、ステージ3以上であれば、引きこもり予防士が実地評価のうえで「様子見」か「第三者介入(訪問・合宿等)」かを判断します。だからこそ、9割以上の再出発につながっています。
“見守るだけでは変わらない”。家庭が小さく動いた日から、子どもの時間は再び進み出します。
必要なのは「様子を見ない勇気」と「一歩ずつの実行」です。学校・スクールカウンセラー・家庭・外部支援が同じ地図(ステージ判定と7ステップ)で歩めば、現場は必ず変わります。迷ったら、小さく動く。その積み重ねが、半年後の大きな変化を生みます。
※本記事の事例は個人が特定されないよう一部構成を変更しています。
校内の限られた時間と資源だけでは、家庭の生活行動まで踏み込むのは難しい——だからこそ、外部の“動く支援”と組む価値があります。月例ケース会議と役割分担の明確化だけでも、現場は確実に前進します。連携のご相談も歓迎です。