包丁を振りかざした少年が今、毎日登校!中学生引きこもり支援の成功例

「ぶっ殺すぞ!」 そう叫び、育ての叔母に包丁を向けた中学2年生のS君。ゲーム依存、暴言、暴力、そして極端な人間不信──彼は典型的な「ステージ3」の引きこもり状態でした。【必読】お問合せを検討中の方はこちらをタップ にステージ判定表あり。

しかし今、S君は毎朝自分で起き、フリースクールを経て、私たちの通信制高校サポート校に通う高校3年生となり、
大学進学を目指して勉強に励んでいます。

あの時、あの場所で「変わりたい」と心の奥で願っていた少年は、今、自らの未来に向かって歩き始めています。そして、2025年6月14日──S君は自身のこれまでの歩みを、都内で開催される講演会で発表する予定です。

ここに至るまでのカギとなったのは、「アウトリーチ支援(家庭訪問)」と「ピアサポート(ちょっと上のお兄さん・お姉さんによる支援)」という2つの支援の形でした。

本記事では、暴力・暴言が日常だった中学生が、どのように立ち直り、社会と未来へつながろうとしているのか、その“軌跡”をご紹介します。同じように悩む保護者の皆さまへ──「変われる希望」を届けます。
不登校・引きこもり中学生の「暴力・暴言」問題

「うちの子が、まさか…」 最初は信じられなかったと叔母さんは言います。中学2年のS君は、親が不在の生活の中で、日々ゲームに没頭し、生活リズムは崩壊。やがて、ちょっとした声かけや注意にすら怒りを爆発させるようになり、ついには包丁を振りかざすまでに至りました。

家庭内暴力というのは、決して珍しいことではありません。特に思春期の男子に多く見られ、親や祖父母、きょうだいなど、家庭内の「弱い立場」の人に向けて怒りをぶつけてしまうことがあります。S君のように、両親が不在で、叔母が育ての親代わりというケースでは、なおさらそのリスクが高くなります。

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不登校対応で見落とされがちな「見守り」の落とし穴

不登校の子どもには「見守ることが大切」と言われます。もちろん、無理に登校を迫ることが逆効果になるケースはありますが、

「見守り=放置」になってしまっては本末転倒です。

S君の叔母さんも最初は「見守る」方針をとりました。しかし、その間にもS君の状況は悪化。食事もままならず、昼夜逆転、そして暴力的な行動が増えていきました。「もう、このままでは家庭が壊れてしまう」──そう感じた叔母さんは、私たちに相談してきたのです。



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