引きこもりから社会復帰へ!高校生のための引きこもり施設選びと支援法

先日、2年前に私、一般社団法人不登校引きこもり予防協会の杉浦孝宣がコーチングを行い、引きこもりから脱した当時高校1年生の男子と、親とのZOOM面談を行いました。今では見違えるほど元気になり、成長した姿に感動しています。後でそのやり取りを動画としてシェアしますので、ぜひご覧ください。

彼は最初、いきなり不登校からステージ判定3、引きこもりに移行してしまった状況でした。しかし、母親の感情をうまくコントロールし、父親が積極的に関与するよう促した結果、わずか5ヶ月で家を出る決断をし、通信制高校のサポート校に通い始めました。この変化の過程と、その後の成功事例について、今回は詳細にお話ししたいと思います。

目次

1. はじめに: 高校生引きこもりの現状とその影響

近年、高校生の引きこもり問題は深刻化しています。学校に通えなくなったり、家庭内での孤立が進んだりすることで、社会との繋がりが途絶えてしまうケースが増えています。引きこもりは単なる「家にいること」ではなく、心身の健康に深刻な影響を及ぼし、その後の人生に大きな影を落とすことがあります。

特に高校生の時期は、進路や将来の選択に大きな影響を与える重要な時期です。この時期に引きこもりが進行すると、学業の遅れや社会適応能力の低下が問題となり、結果的に進学や就職に困難を伴います。

引きこもりの影響

引きこもりの状態が続くと、精神的な健康に大きな影響を与えます。以下のような症状が見られることがあります 

  • 学業の遅れ 学校に通わなくなることで学習進度が遅れ、卒業後の選択肢が限られてしまうことがあります。
  • 社会的孤立 友人との関わりがなくなり、社会的なスキルが低下します。これが、将来の就職や人間関係に大きな影響を与えることになります。
  • 精神的な不安定 家にこもっている時間が長くなると、自己肯定感の低下や、将来への不安、抑うつ状態が進行することがあります。

引きこもりの問題を放置すると、これらの影響が積み重なり、回復に時間がかかることがあります。しかし、早期に介入し、適切な支援を受けることで、引きこもりから社会復帰する道は開けます。

2. 引きこもりの原因と進行過程

引きこもりの原因はさまざまで、個々のケースに応じた支援が必要です。引きこもりが進行する過程について理解を深めることで、早期の対応が可能になります。

不登校〜引きこもり判定表

当協会では、引きこもりの進行具合を段階的に理解するための「不登校〜引きこもり判定表」を提供しています。判定表は、家庭で見守る際に、子どもがどの段階にあるのかを把握し、適切な支援を行うための基準として利用できます。

引きこもりの進行過程

引きこもりが進行する過程には段階があり、それぞれの段階で適切な支援が求められます。進行過程を理解することで、早期に適切な介入が可能になります。

  1. 不登校の始まり

    引きこもりの始まりは、不登校から始まります。最初は学校に行きたくない、行くのがつらいと感じることが原因となり、徐々に学校を休みがちになります。この段階で適切な対応を行えば、引きこもりの進行を防ぐことができます。
  2. 家にいる時間の増加

    学校に行かなくなった場合、家にいる時間が増え、家族との関わりも減少します。家庭内での孤立が進み、ゲームやインターネットに依存するようになることがあります。この段階では、家庭訪問や外出支援が重要です。
  3. ステージ判定 3以上は完全な引きこもり状態 

    家から出ることがなくなり、外部との接触がほとんどなくなります。ここで支援が必要となるのが、施設での支援です。生活改善合宿やフリースクール、通信制高校など、規則正しい生活を送るための支援が不可欠です。

3. 引きこもり解決のための施設とは?

引きこもりから脱出するために、施設は重要な役割を果たします。しかし、施設に入ったからと言ってすぐに外に出られるわけではありません。施設に通うことができても、外に出られない場合、引きこもりは解決できません。だからこそ、支援の段階が重要です。

施設があっても外に出られない理由

施設に通うことができても、引きこもり状態から完全に脱出するためには、まず「外に出る」こと自体に対する不安を取り除く必要があります。施設で過ごす時間だけでは、社会復帰には不十分なことが多いのです。施設にいる間に生活リズムが整い、学び直しが進むことは重要ですが、それと同時に外の世界に対する不安や恐怖を取り除くことが必要です。

7つの支援ステップのステップ2 親のためのコーチング

引きこもりからの回復には、施設だけでなく、親の支援が非常に重要です。引きこもり状態にある子どもを支援するためには、まず親がどのように関わるかが重要です。親自身の心理的なサポートと共に、どのように子どもに接するかを学ぶことが大切です。

当協会が提供する7つの支援ステップの中で、ステップ2は「親のためのコーチング」です。このステップでは、親が子どもを支援するためにどのように接し、どのように共に歩むべきかを学ぶことができます。

親の支援は子どもが社会復帰を果たすために不可欠です。親自身が支援の方法を学び、子どもが安全に、そして自信を持って外の世界に踏み出せるようにサポートすることが、引きこもり解決に繋がります。

親のためのコーチングでは、以下の内容を学びます 

  • 子どもとのコミュニケーション方法 ポジティブな言葉かけ、無理なくサポートを行う方法
  • 支援の継続性 支援を短期間で終わらせず、長期的に継続できる環境を作る方法
  • 親のメンタルケア 支援する親自身が無理をしないよう、精神的なサポートを受けることの重要性

親のサポートが確実であれば、施設での学びや生活改善が一層効果を発揮します。そして、施設での経験を積んだ後、社会復帰を果たすために必要な自信と能力が身につきます。

引きこもりから社会復帰へ!高校生のための引きこもり施設選びと支援法

引きこもりの問題を解決するためには、施設選びが非常に重要です。しかし、どの施設を選べばよいのか迷ってしまうことも多いでしょう。施設選びのポイントを押さえて、どの施設が自分の子どもに最適なのかを見極めることが大切です。

施設選びの基準

施設選びには、いくつかの重要な基準があります。子ども一人ひとりに合った施設を選ぶためには、以下の点を考慮することが大切です。

  1. 個別対応の有無
    引きこもりや不登校の原因は人それぞれです。そのため、施設選びの際には、個別対応がしっかりしているかどうかを確認しましょう。施設が提供する支援が、子どもの状況に合っているかどうかを見極めることが必要です。個別カウンセリングや個別指導が行われているか、スタッフが個々の子どもに寄り添った支援をしているかをチェックしましょう。
  2. 生活環境の整備
    引きこもりを解決するためには、まず生活リズムを整えることが重要です。施設が提供する生活環境が規則正しい生活を送ることをサポートしているかを確認しましょう。朝食の時間や就寝時間など、生活全体をサポートする体制が整っているかがポイントです。
  3. 学び直しの支援
    学業が遅れている場合、学び直しが重要です。フリースクールやサポート校では、学校に通えなかった分を取り戻すために、どのようなサポートが行われているかを確認しましょう。個別指導や自宅学習支援など、子どもの学びを支える仕組みが整っているかがポイントです。
  4. 社会適応の支援
    施設で学び、生活リズムが整うと、次に必要なのは社会適応能力の回復です。施設によっては、外部との交流を促すためのプログラムが提供されています。外出や社会体験を通じて、社会復帰に向けた支援を行っているかも確認するポイントです。

ステージ判定3以上の引きこもり状態では公的機関は全くあてになりません

当協会に相談に来る方は、口々に次のような声を上げます。

  • 担任:ダメ → 復学を強要される
  • 校長先生:スクールカウンセラーに丸投げ
  • スクールカウンセラー:3ヶ月、6ヶ月経っても「様子を見ましょう」との繰り返し
  • 教育支援センター:登校を前提とした居場所を提供
  • 民間フリースクール:登校を前提とした支援
  • 民間不登校相談:親のカウンセリングのみ

これらの対応では、ステージ判定3以上の引きこもり状態にある子どもたちをサポートすることはできません。引きこもりの問題が深刻化している場合、これらの公的機関や民間施設では、求めている支援を受けることができず、むしろ問題が長引いてしまうことが多いのです。


当協会のアプローチ:親のコーチング+家庭訪問支援

当協会では、引きこもり状態を乗り越えるために、親のコーチングと家庭訪問支援を積極的に行っています。親がどのように子どもと向き合い、支援を行うかを学び、実践することが、引きこもり克服に向けて最も効果的なアプローチであると確信しています。

親のコーチングを通じて、親自身が冷静に対応できるようになることで、子どもにとっても安心感を与え、次第に外の世界へ一歩を踏み出すことができるようになります。また、家庭訪問支援では、実際の生活環境を見ながら、具体的な改善策を提案し、段階的に支援を進めています。

施設や公的機関ではなく、当協会が提供する独自の支援方法を通じて、多くの子どもたちが社会復帰を果たしています。このアプローチが、引きこもり問題を解決するための真のサポートとなることをお伝えしたいと思います。

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