発達障害対応の高校で再スタート!W君の看護系の大学への挑戦ストーリー

発達障害があっても、不登校や引きこもりを経験していても、高校進学をきっかけに人生は変えられます。
実際に、中学時代に不登校・引きこもり状態となり、

医師の判断で6ヶ月間の入院生活を送ったW君は、当会の通信制高校サポート校に入学し、自己肯定感を取り戻しました。
現在では、看護系大学に進学し、医療機関で人を支える仕事を目指して努力しています。


この記事では、W君の再スタートまでの道のりを紹介するとともに


「うちの子、発達障害かも…」と感じていても医療機関に相談せず、
保護者の思い込みだけで判断してしまうご家庭が多いのです

私たちのもとには、年間650件を超えるご相談が寄せられますが、

その中でも「医師に見せていないが、本人は明らかに発達障害の傾向がある」と感じられるケースが少なくありません。
W君の場合はまさに「発達障害そのもの」といえる症状で、適切な診断と入院によるケアが必要だったのです。

「発達障害かも」と思ったその時こそが、支援の第一歩。
本人が悪いわけでも、親のせいでもありません。必要なのは「正しい理解と環境」。
W君のように、支援によって自信を取り戻し、進学・就職へとつながる可能性は、すべての子どもに開かれています。

目次

なぜ発達障害の子どもたちには「発達障害対応校での高校進学」が鍵なのか?

発達障害のあるお子さんは、集団でのスピードや空気の読み合いといった「暗黙のルール」が多い通常の学校生活に適応しづらく、
結果として不登校や引きこもりになることが少なくありません。誰よりも繊細で、環境の影響を受けやすい特性を持っているからこそ、「学校選び」こそが将来を左右する大きな分岐点になるのです。


W君も、発達障害による感覚過敏や集団生活への困難さから中学時代に不登校となり、医師の診断で6ヶ月の入院を余儀なくされました。
退院後もすぐに高校へ進学するのは不安が大きく、ご家族と相談しながら「お試し通学」や「生活改善合宿」に参加。
さらに、コロナ禍中はオンラインでのジョギングサポートなど、当会が行っている個別支援プログラムをフル活用し、少しずつ生活リズムを整えていきました。


このように、「本人の特性に合った環境設定」と「段階的なサポート」があれば、発達障害があっても安心して高校生活をスタートさせることが可能です。

私たちは、入会前に「不登校~引きこもりステージ判定表」を用いて、本人の状態を客観的に把握し、
そのステージに応じた支援を組み立てていきます。

不登校〜引きこもりステージ判定表

不登校や引きこもりの問題に直面する家族は、その状況を理解し、対処するために、子どもの状態を「ステージ」として捉えることが有効です。
この分類に基づき、各ステージに応じた具体的なサポートの提供方法をご紹介します
家族の皆さんが一丸となって、この課題に取り組むことの重要性を強調します。ちなみに カイト君はステージ判定3でした。

ステージ1 不登校の初期段階
不登校期間 1日~60日
対応 親子間のコミュニケーションを重視し、子どもの話をじっくりと聞きます。
生活リズムの乱れが見られない限り、まずは家庭内での安定を図ります。食事は3食しっかりと取るようにし、規則正しい生活習慣を支援します。

ステージ2 不登校が続く場合
不登校期間 61日~180日
対応 親子間のコミュニケーションは保ちつつ、生活リズムの乱れに注意を払います。
この段階で学校や専門家との相談を始めることをお勧めします。
食事に関しても、バランスの取れたものを心掛けましょう。

ステージ3 長期不登校から引きこもりに
不登校期間 181日~
対応 この段階では、第三者の介入が必要になる場合が多いです。
生活リズムの乱れを正し、食事の管理も含めて外部の専門家の助けを借りることが有効です。

ステージ4 引きこもりが顕著に
特徴 自室に閉じこもりがちで、親子間のコミュニケーションが極めて困難に。
対応 専門のカウンセリングやカウンセラーの支援を積極的に求めます。
家族内での対応だけでなく、外部の支援を活用して、子どもが社会に復帰できるようなプランを立てます。

ステージ5 長期化した引きこもり
特徴 20歳を超えて引きこもりが続いており、社会復帰が困難。
対応 この段階での支援はより専門的なものが求められます。社会復帰支援プログラムや、成人向けの支援施設の活用を検討します。
家族もサポートを受けることが重要です。

不登校や引きこもりを経験する子ども達とその家族にとって、一人で抱え込む必要はありません。
各ステージに応じた適切な支援と、家族や周囲の理解があれば、困難な状況を乗り越えることが可能です。
大切なのは、子どもと向き合い、一歩ずつ前に進むことです。

 不登校期間親子間のコミュニケーション生活リズム食事
ステージ 11日~60日
ステージ 261日~180日×
ステージ 3181日~××
ステージ 4年単位×××
ステージ 5年齢20歳以上×××

「様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学,非常勤職を含む就労,家庭外 での交遊など)を回避し,
原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状 態(他者

発達障害対応の高校で再スタート!W君の看護系の大学への挑戦ストーリー

W君は中学3年の頃、学校に行けなくなりました。きっかけは些細なことでしたが、それが重なり、
心と体のバランスを崩し、医師から「この状態では通学は難しい」と診断され、6ヶ月間の入院を経験します。

この頃は、昼夜逆転し、ゲームやYouTubeに没頭する毎日。部屋からもなかなか出てこず、ステージ判定では「2〜3」、
引きこもりの一歩手前の状態でした。

ご家族も「このまま高校進学なんてできるのか」と不安を抱え、当会に相談にいらっしゃいました。
私たちはまず、W君に「お試し通学」から始めてもらうことを提案しました。最初は週1回、教室の雰囲気に慣れることからスタート。徐々にリズムを整え、「生活改善合宿」や「体験授業」にも参加できるようになりました。

特に効果的だったのは、コロナ禍の中でも継続できた「オンラインジョギング」です。
Zoomをつないで朝から一緒に体を動かすことで、生活リズムを整え、気持ちも前向きに変化していきました。

やがてW君は、私が創業した 通信制高校サポート校(高卒支援会)に正式入学。少しずつですが登校できる日が増え、先生との信頼関係や、同じような悩みを持つ仲間との交流を通じて、次第に笑顔を取り戻していったのです。

今では「将来は人を助けたい」と、自らの経験を活かし看護師になるという夢を語ってくれるまでに成長しました。

👉 【動画で見るW君の軌跡】
▶︎W君インタビュー|発達障害と不登校を乗り越えて高校生活を楽しむ

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