不登校中学生の引きこもりを防ぐ!pivot出演で紹介3ステップ支援

中高生の不登校・引きこもりに悩む保護者の皆さまへ

「うちの子、このままで大丈夫だろうか…」

「学校に行かなくなって、もう何ヶ月も経つ」

「話しかけても、返事がない。どうしたらいいのか分からない」

ひどい状況では 親と話さない、昼夜逆転、お風呂も入らない ..

そんな不安を抱えながら、日々を過ごしている保護者の方へ。
はじめまして、一般社団法人不登校・引きこもり予防協会 代表理事の杉浦孝宣です。

このブログは、 中高生の不登校や引きこもりから抜け出すための 具体的な道筋” をお伝えするために書きました。

私たちが40年以上の支援活動を通じて確信していることがあります。
それは、正しい関わり方と支援のタイミングがあれば、子どもは必ず動き出せるということです。

YouTube番組「pivot」でもお話しした「3ステップ支援法」は、これまで1万人以上の子どもたちを支えてきた実践的な方法です。

もし、今「何から始めればいいか分からない」と感じているなら、
このブログが、ご家庭にとっての 第一歩”になるはずです。

目次

中学生の不登校は今、誰にでも起こり得る問題

ゴールデンウィーク明け、「学校に行きたくない」と言い出す子どもが急増します。

それまで普通に登校していた中学生が突然、布団から出られない、朝になると体調不良を訴える。

そんな場面に直面した保護者からのご相談が、当会にも多く寄せられます。

「まさか、うちの子が不登校になるなんて」 「少し様子を見れば、そのうち元に戻るだろう」

そう考えて 見守る”選択をされた方がほとんどです。

しかし、その ”見守り” が、子どもを長期の引きこもりへと進ませてしまう危険性があることをご存じでしょうか?

私たちはこれまで40年以上にわたり、不登校・引きこもり支援に携わってきました。

その経験から断言できるのは、「早期の正しい関わりこそが、子どもの未来を守るカギ」だということです。

今回、YouTube番組「pivot」にて花まる学習会代表・高濱正伸先生と共に、支援の現場で培った 3ステップ支援 についてお話ししました。

このブログでは、その出演内容をもとに、中学生の不登校・引きこもりに悩むご家庭が、どのように対応すればよいかを丁寧に解説していきます。

「今、何をすればいいのか分からない」――そんな不安を抱えるすべての保護者の方に、少しでも希望の道筋を届けたいと思います。

「見守る」だけでは足りない理由

「不登校は見守りましょう」――

これは、今や多くの教育現場やネット上で当たり前のように語られる言葉です。確かに、無理やり学校へ行かせることが逆効果になるケースはあります。子ども本人の意思を尊重し、安心できる環境を整えることは非常に重要です。

しかし、「見守る」ことが「何もしない」ことにすり替わってしまっているケースが、私たちの支援現場では非常に多く見られます。

ある保護者はこう言いました。

「先生、 ”見守る”って言われたから何もしないようにしていました。半年たっても状況は変わらず、今では昼夜逆転し、部屋から一歩も出てきません」

こうした事例は少なくありません。

中学生という時期は、思春期による心身の変化、進路への不安、友人関係の悩みなど、さまざまなストレスが一気に重なる時期です。
そこに 無関心に見える”見守り”が加わると、子どもは「親にも頼れない」「誰にも気持ちを理解されない」と感じ、内へ内へと閉じこもってしまいます。

さらにスマホやゲームの存在も、引きこもりを助長する要因になります。 「ゲームの世界のほうが楽」「誰にも怒られないから安心」となれば、ますます外に出る意欲は失われていきます。

つまり、 ”見守る”とは本来、「子どもの変化を感じ取り、必要なときに適切に関わること」でなければなりません。

具体的には 

  • 朝の声かけひとつにも配慮する
  • 一緒に散歩や食事をしてみる
  • 家族以外の信頼できる大人と接点を持たせる

といった「関わりを伴う見守り」が必要です。

私たちがpivotで紹介した 3ステップ支援”は、まさにこの「見守るだけでは変わらない」状況を打開するための実践的な方法です。

不登校〜引きこもりステージ判定表

不登校や引きこもりの問題に直面する家族は、その状況を理解し、対処するために、子どもの状態を「ステージ」として捉えることが有効で、pivotで解説しました


この分類に基づき、各ステージに応じた具体的なサポートの提供方法をご紹介します
家族の皆さんが一丸となって、この課題に取り組むことの重要性を強調します。ちなみに カイト君はステージ判定3でした。

ステージ1 不登校の初期段階
不登校期間 1日~60日
対応 親子間のコミュニケーションを重視し、子どもの話をじっくりと聞きます。
生活リズムの乱れが見られない限り、まずは家庭内での安定を図ります。食事は3食しっかりと取るようにし、規則正しい生活習慣を支援します。

ステージ2 不登校が続く場合
不登校期間 61日~180日
対応 親子間のコミュニケーションは保ちつつ、生活リズムの乱れに注意を払います。
この段階で学校や専門家との相談を始めることをお勧めします。
食事に関しても、バランスの取れたものを心掛けましょう。

ステージ3 長期不登校から引きこもりに
不登校期間 181日~
対応 この段階では、第三者の介入が必要になる場合が多いです。
生活リズムの乱れを正し、食事の管理も含めて外部の専門家の助けを借りることが有効です。

ステージ4 引きこもりが顕著に
特徴 自室に閉じこもりがちで、親子間のコミュニケーションが極めて困難に。
対応 専門のカウンセリングやカウンセラーの支援を積極的に求めます。
家族内での対応だけでなく、外部の支援を活用して、子どもが社会に復帰できるようなプランを立てます。

ステージ5 長期化した引きこもり
特徴 20歳を超えて引きこもりが続いており、社会復帰が困難。
対応 この段階での支援はより専門的なものが求められます。社会復帰支援プログラムや、成人向けの支援施設の活用を検討します。
家族もサポートを受けることが重要です。

不登校や引きこもりを経験する子ども達とその家族にとって、一人で抱え込む必要はありません。
各ステージに応じた適切な支援と、家族や周囲の理解があれば、困難な状況を乗り越えることが可能です。
大切なのは、子どもと向き合い、一歩ずつ前に進むことです。

 不登校期間親子間のコミュニケーション生活リズム食事
ステージ 11日~60日
ステージ 261日~180日×
ステージ 3181日~××
ステージ 4年単位×××
ステージ 5年齢20歳以上×××

「様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学,非常勤職を含む就労,家庭外 での交遊など)を回避し,
原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状 態(他者と交わらない形)

不登校中学生の引きこもりを防ぐ!pivot出演で紹介3ステップ支援

私たちがYouTube番組「pivot」で紹介したのが、「3ステップ支援」と呼ばれる方法です。これは40年以上にわたる現場支援から導き出された、実践的かつ再現性の高いアプローチです。

この3ステップは、不登校から引きこもりに進行してしまうのを防ぎ、子どもたちが自分の力で社会に再び踏み出していけるようサポートするための流れです。

ステップ1 生活リズムを整える

最初のステップは「生活リズムの改善」です。

不登校の子どもの多くは、昼夜逆転し、朝起きられず、食事も不規則になりがちです。

そのままの状態で勉強や登校、外出といった ハードルの高いこと”を求めても、本人にとっては到底無理な話です。まずは、以下のようなシンプルな目標から始めます。

  • 朝は決まった時間にカーテンを開ける
  • 起きたら家族と一言だけでも会話を交わす
  • 昼夜逆転を少しずつ修正していく

このステップの主目的は、 体を整えること”です。身体が整えば、心も少しずつ前向きになっていきます。

ステップ2 親子関係を再構築する

次のステップでは、「親子の信頼関係の再構築」に取り組みます。

不登校や引きこもりが長引くと、親と子の間に 言葉ではない壁”ができてしまうことが多いのです。特に中学生は、思春期によって親の言葉に反発したり、恥ずかしさから素直になれなかったりするもの。

ここで大切なのは、叱るのではなく、共感の言葉をかけることです。

  • 「ずっと部屋にこもって心配してるよ。でも、あなたなりに頑張ってるのも分かってる」
  • 「無理して外に出なくてもいい。でも、話せることがあったら聞かせてほしい」

さらに効果的なのは、同性の親が関わること。父親が息子に、母親が娘に、対等な立場で接してあげることで、心の距離が一気に縮まることがあります。

ステップ3 外とのつながりをつくる

生活と関係性が整ってきたら、いよいよ「社会との接点づくり」に進みます。

このステップで重要なのは、「学校に戻すこと」をゴールにしないということ。子どもにとって最も負担の少ない場所から、 ちょっとした外の世界”とつながる機会をつくっていきます。

具体例 

  • フリースクールや居場所に参加してみる
  • 通信制高校の見学に同行してみる
  • ボランティア活動やアルバイトに挑戦してみる
  • 支援者との面談や話し合いを通じて未来を考える

子どもが「自分にもできた」「人と話せた」「認められた」と感じられる経験が、 自信の芽”になります。

そしてこの芽を、ゆっくりと確実に育てていくのが、私たち大人の役割です。

中学生の引きこもりに悩む親必見!成功事例から学ぶ対処法14選

1. 10年引きこもりからY子さん 公務員へ

Y子さんは中学2年から不登校になり、そのまま中学校を卒業しました。その後、10年間引きこもりの状態が続きました。
親知らずが痛み出したことで外に出るきっかけができ、24歳で私たちの団体に相談に来ました。
私たちはY子さんに学び直すことを勧め、アルバイトを始めることを支援しました。27歳で私たちの通信制高校を卒業し、
短大に進学。保育士の資格を取得し、現在は公務員として活躍。「高校中退 不登校引きこもりでもやり直せる」登場人物

10年間、引きこもったY子さんの経緯と対応を動画に収めました

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