不登校の対応法,完全ガイド タイプ・学年別の支援と親・学校の役割は?

はじめに|不登校とはどのような状態か?

不登校とは、「病気以外の理由で30日以上学校を欠席している状態」と文部科学省が定義しています。特に近年では、年間の不登校児童生徒数が30万人を超えるなど、かつてない規模で増加しています。ただし、「学校に行けていない=失敗」ではありません。大切なのは、子どもの心に寄り添い、将来の自立へとつなげていくことです。
こんにちは 一般社団法人不登校引きこもり予防協会 杉浦孝宣です

一般社団法人不登校・引きこもり予防協会は、40年前より 「子どもたちが規則正しい生活をし、自信を持ち、自律し、社会に貢献する未来を実現する」という教育ミッションを掲げ、不登校やひきこもりという問題に積極的に取り組み、
1万人以上の子供たちをサポートしてきました。

このミッションを達成するため、私たちは以下の3つのステップに基づいたプログラムを展開しています。

目次

不登校、引きこもりの未来を変える3つのステップ|

  • 規則正しい生活をする 不登校合宿、学生寮、海外留学を通して生活習慣を整えます。
  • 自律して自信をつける 学び直しを通じて学習に対する自信を育みます。
  • 社会貢献をする 職に就くことを最終目標に、アルバイトやインターンを体験させます

これらのステップを実践し、1万人以上の子どもたちが変わり、成功率は9割以上を誇ります。

こうした活動はNHK「おはよう日本」 プレジデントオンライン Youtube pivotでは前編後編 30万超再生回数 多くの親御さんに希望を届けました。

この経験をまとめた4冊の著書

不登校・ひきこもり急増 コロナショックの
支援の現場から
(光文社新書) 

不登校・ひきこもりの9割は治せる 1万人を立ち直らせてきた3つのステップ(光文社新書) 

もう悩まない!不登校・ひきこもりの9割は解決できる(実務教育出版)

高校中退 不登校でも引きこもりでもやり直せる!(宝島社新書) 

加えて成功事例が満載のリンク集を参考にしていただきたいと思います。当会のミッションに共感し、真剣にお子さんの不登校や引きこもりを解決したい方、ぜひ私たちと一緒に取り組みましょう。一緒にお子さんの未来を輝ける人生に切り開いていきましょう!時間は待ってくれません。不安を感じたその時が、解決への第一歩を踏み出すチャンスです。私たちと一緒にお子さんの未来を守りましょう!

2. 不登校対応の変遷|昭和から令和時代までの教育への取り組み

昭和時代の対応

  • 「不登校」という言葉が存在せず、「登校拒否」も一般的でなかった
  • 不登校=根性がない、虚弱体質という認識
  • 体力づくりを目的とした対応や、根性論が主流
  • 精神的なケアや個別支援はほぼ皆無
  • 保護者の理解も乏しく、無理やり登校させるケースが多かった

    私は小学3年生の時、保健室登校に陥り、竹岡養護学園(全寮制 特別支援学級)で
    転校して、不登校を克服しました。 詳しくはこちら 

平成時代の変化

  • 「不登校」という用語の普及と概念の定着
  • 不登校の背景の多様性が認識され始めた
  • スクールカウンセラー・教育支援センター(適応指導教室)の整備
  • 法制度による支援(いじめ防止法、児童福祉法)
  • 保護者へのサポート体制も拡充
  • メディアでの理解促進が進む

令和時代の課題と現実

  • 不登校は過去11年で最多を更新し続けている
  • 引きこもりも146万人以上と深刻化
  • 政策は後手に回っており、実効性に乏しいと指摘される
  • 中学校は出席ゼロでも卒業可能など制度的な矛盾
  • 通信制高校へ進む生徒が増加し、制度疲労も起きている
  • 将来に対する不安(就労・社会参加)も顕在化

こうした変遷から、現在の不登校・引きこもり問題は複雑で、制度・社会・家庭の三位一体の支援が不可欠であることが分かります。

3. 不登校の深刻な現状と背景

近年の不登校増加には、いくつかの社会的要因が影響しています。たとえば、SNSやスマートフォンの普及による人間関係の複雑化、コロナ禍による生活リズムの乱れ、家庭内不和や経済的問題、学業へのプレッシャーなどが挙げられます。また、発達特性を持つ子どもたちの理解不足や、学校側の対応が画一的であることも原因の一つです。

4. 不登校とインターネット|テクノロジーが与える影響

  • オンライン学習の普及で、在宅でも学習可能に
  • SNSでのいじめや比較による精神的不調
  • ゲーム・動画視聴の長時間化による生活リズムの乱れ
  • 情報過多による不安や自尊感情の低下
  • 逆に、適切に活用すれば「社会との再接点」になる可能性も

5. タイプ別に見る!不登校対応のポイント【6分類】

子どもによって不登校の理由はさまざまです。当協会では、以下の6タイプに分類して対応策を整理しています。

  • 学校不安型:いじめや教師とのトラブル
  • 人間関係トラブル型:友人関係に悩みがある
  • 学力不振型:授業についていけない、劣等感
  • 発達特性型:ASDやADHDなど発達障害傾向
  • 家庭問題型:親の不仲、家庭内暴力など
  • スマホ・ゲーム依存型:昼夜逆転や依存症状

それぞれに合わせた支援が必要であり、一律の「見守り」は危険です。

6. 不登校〜引きこもり判定表(当協会オリジナル)

ステージ不登校期間親子の会話生活リズム社会参加
ステージ11日~60日普通に会話あり乱れていない外出もあり
ステージ261~180日会話減少昼夜逆転あり引きこもり傾向
ステージ36ヶ月以上最低限のみ完全夜型外出困難
ステージ41年以上会話拒否風呂・食事困難閉じこもり状態
ステージ520歳以上家族も困難無気力社会から断絶

ステージ3以降は 引きこもりです。 専門的支援の導入をおすすめします。
不登校と引きこもりの違いはこちら

7. 学年別で異なる不登校の原因と対応策

  • 小学生の場合:親の影響が大きく、母子分離不安や環境の変化が要因になりやすいです。まずは生活習慣の安定を。
  • 中学生の場合:思春期と重なり、自我の形成とともに人間関係や学業、進路の悩みが強くなります。自己肯定感を育てることがカギです。
  • 高校生の場合:将来の進路や自立に対する不安が原因となることが多いです。転校や通信制高校など柔軟な選択肢が必要です

8. 不登校中の子どもが本当に望んでいる対応とは?

当協会では、特に「不登校〜引きこもり判定表」においてステージ3以上に該当する場合、それはすでに引きこもり状態に入っていると判断しています。この段階で「見守るだけ」の対応を続けてしまうと、事態は深刻化する一方です。本人の回復を妨げるリスクが高まるため、第三者による積極的な介入が不可欠です。

したがって、ステージ3以上のお子さんに対しては、当協会のような「引きこもり予防士」と相談を始めることがマストであると、強く警鐘を鳴らしています。

9. 不登校の対応で保護者が気をつけたい6つのポイント

  1. 焦らない:回復には時間がかかることを理解しましょう
  2. 比較しない:他人と比べることで自信を失わせてしまいます
  3. 感情的にならない:「どうしてこうなったの!」という言葉は逆効果です
  4. 小さな変化に気づく:起きられた、話しかけてきた、という一歩に喜びを
  5. 一緒に考える:「どうしたい?」と本人の意思を大切に
  6. 第三者の力を借りる:家庭だけで抱え込まず、支援機関や専門家に相談を

10. 不登校の対応法,完全ガイド タイプ・学年別の支援と親・学校の役割は?

当協会としても、学校の先生方に向けて「ステージ3以上」のお子さんには学校内だけではなく、外部専門機関との連携を早期に行うことを強く推奨しています。教職員が孤軍奮闘するのではなく、引きこもり予防士やフリースクール、支援団体とのチーム対応を行うことが、子どもと家族の安心感を高め、回復への道をひらく大きなカギとなります。

教職員に求められるのは、「学校に来させること」ではなく、「学校以外でも子どもとつながり続けること」です。

  • 定期的な連絡(メールや手紙など)
  • 本人の希望を尊重した距離感の支援
  • 教育支援センターやフリースクールの情報提供
  • 家庭と連携し、学校以外の学びの選択肢も一緒に模索

「戻ってこい」ではなく、「いつでも待っているよ」というスタンスが重要です。

11. 公的・民間の不登校支援制度と活動

  • 教育支援センター(適応指導教室):自治体設置の学び直し支援機関
  • フリースクール:民間が運営する安心できる学びの場
  • 通信制高校・サポート校:多様な学習スタイルの提供
  • 居場所支援団体:不登校経験者のピアサポートなども

ただし、当協会ではステージ3以上のケースにおいては、これらのうち特に「登校を前提とした支援機関(例:教育支援センター)」への参加は現実的でない場合が多いと考えています。本人の状態によっては、登校に向けたプレッシャーが回復を妨げる恐れがあるためです。

そのため、当協会では家庭に直接出向く家庭訪問型のアウトリーチ支援を重視し、本人の状態に応じたステップを一緒に作っていく支援方針をとっています。

当協会では、これらに加え、家庭訪問、生活改善合宿、学び直し支援、海外留学など、子どもたちの状態に合わせた支援を展開しています。ステージ判定3以上の引きこもりから立ち直った 15の成功例はこちら 

12. 不登校の子どもへの対応例|再登校に向けた学校の取り組み

ステージ3以上の子どもにとっては、再登校への道は容易ではなく、学校側の取り組みも「登校をゴールとしない」柔軟な姿勢が求められます。そのため、学校と連携する支援団体が家庭訪問や中立的な第三の場を提供することが、回復の入口になる場合もあります。

  • 部分登校:まずは短時間・週1回から始める
  • 教室以外の学びの場:図書室・保健室登校も含めて
  • 個別学習支援:ICTやタブレットを活用した自宅学習支援
  • 卒業支援制度の活用:特別な配慮を受けながらの進級・卒業

13. 不登校の子どもへの対応・支援の改善点と今後の展望

当協会としては、ステージ3以上の子どもたちに対する支援の主軸を「家庭訪問などのアウトリーチ支援」に置くべきだと考えています。なぜなら、引きこもり状態では自発的な外出や施設利用が難しく、「来てもらう支援」が回復の鍵を握るからです。

今後の支援には次のような視点が求められます:

  • 「学校に戻す」ことよりも「社会との接点を持つ」こと
  • 支援の早期介入とアウトリーチの強化
  • 保護者への伴走支援の制度化
  • 発達特性や多様性を前提とした柔軟な教育制度の整備

当協会では、10代後半〜20代の若者が将来、職業的自立・社会的参加ができるよう、「規則正しい生活 → 自信の回復 → 社会貢献のステップ」を支援方針としています。

14. 【小中高共通】学校復帰に導く7つの対応

  1. 安定した生活リズムを整える
  2. 少しずつ外に出る機会をつくる
  3. 家族と安心して話せる時間を設ける
  4. 本人の意思を尊重する
  5. 周囲の大人が情報を共有する
  6. 無理な登校をさせない
  7. 「戻る」以外の進路も示す

これらの対応は、ステージ判定1~2(不登校段階)において有効であるケースが多いですが、一概にすべての子どもに当てはまるわけではありません。

当協会では、ステージ3以上に該当するお子さんについては、これらの手法だけでは不十分であると考えています。なぜなら、ステージ3以上はすでに「引きこもり状態」に突入しており、本人の内面的な孤立が深まっている可能性が高いためです。

そのため、家庭訪問をはじめとする専門的な支援者の介入が不可欠です。引きこもり予防士や外部の支援機関との連携により、本人のペースに合わせた再スタートを図ることが求められます。

15. 【小中高別】不登校のお子さんへの対応で心がけること

  • 小学生:親子の信頼関係が軸。ゲームや遊びから対話へつなげる
  • 中学生:思春期の揺らぎを受け止め、焦らず関わる
  • 高校生:進路や将来像の再設計が必要。アルバイト・留学など社会参加の経験がカギ

16. まとめ|子どもたちの未来は家庭の対応で変わる

もし対応に迷ったら、一人で悩まずにご相談ください。特にステージ判定3以上の方は「放置はNG」です。引きこもり状態が長引くと、
生活リズムや心の状態に深刻な影響を及ぼします。

早期に第三者とつながることが、再スタートの第一歩になります。

2024年7月19日(金)、当協会では不登校・引きこもりに悩む保護者向けの【特別講演会】を開催します。

実際の支援事例やステージ別対応法、引きこもり予防士によるアドバイスなど、

今すぐ活用できる内容が満載です。ぜひご参加ください。

▶︎講演会の詳細・お申込みはこちら:https://yoboukyoukai.com/soudan/

▶︎再生回数30万回超 前編・後編!YouTube番組「#Pivot」

中学受験を頑張り抜き、晴れて中高一貫の私立校に進学したわが子——
順調に見えていたのに、ゴールデンウィーク明けに突然「学校に行きたくない」と言い出す…。
そんなご相談が、今まさに急増しています。

私・杉浦孝宣が出演した教育系YouTube番組「#pivot」では、
「中高一貫校進学後に不登校になった」というリアルな事例が多く寄せられ、大きな反響を呼びました。

▼【前編】不登校・引きこもりは9割解決できる!
スマホ・ゲーム依存対策/「見守り=放置」の落とし穴/重症度チェック付き
▶️ https://youtu.be/UjT1xHGcLO0?si=b8wo9Bu4CiqgQqh4

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