40年以上の指導歴と不登校・ひきこもりの
9割を立ち直らせた解決力
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通信制高校は解決になる？不登校1年の子に必要な7つの支援ステップ
通信制高校は不登校の“解決策”になるのか？
不登校や引きこもりに直面したとき、
「通信制高校に進学すれば何とかなるのでは？」
そう思われる保護者の方は少なくありません。
確かに、柔軟な学びのスタイルを持つ通信制高校は、選択肢として有効です。
しかし、1年以上続く不登校や、昼夜逆転・無気力状態が続いているお子さんにとっては、学校選び“だけ”では届かない課題があるのです。
通信制高校に進学しても、
・朝起きられない
・画面を開くだけで疲れてしまう
・人と関わるのが怖い
という状態では、せっかくの学びのチャンスを活かすことができません。
目次
本記事の内容
本ブログでは、40年以上にわたり不登校・引きこもりの支援に携わってきた私、杉浦孝宣が、
これまでの支援実績と実際の成功事例をもとに、
不登校歴1年以上のお子さんに必要な「7つの支援ステップ」を詳しく解説します。
🧭 ご家庭で迷ったときの指針として
「このままでは、うちの子が社会と離れてしまうのでは…」
「今すぐ学校を選ぶべき？ それともまだ早い？」
そんな保護者の悩みに寄り添いながら、段階的に取り組める支援法をご紹介します。
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どんなに時間がかかっても「変わる力」はあります
「うちの子にも、まだ可能性があるのかもしれない」
そう思っていただけるような具体的なステップと希望を、このブログでお伝えします。
導入｜通信制高校に行けば解決するのか？
「1年以上不登校が続いている」「何もやる気がなく、全て面倒くさいと言うようになった」。
そうしたお子さんを前にすると、保護者の多くは「通信制高校に転校すれば何とかなるのでは」と考えます。
しかし、40年以上にわたり1万人以上の子どもたちを支援してきた経験から言えるのは、通信制高校は解決策そのものではないということです。
通信制高校は学び直しの場ではありますが、そこに通うための体力や生活リズム、外に出る気力が整っていなければ、入学しても再びつまずくケースが少なくありません。
不登校1年を超えるお子さんには、学校選び以上に「支援のステップ」を踏んで回復を促すことが必要です。
第1章｜通信制高校で不登校は治るのか？
通信制高校は「毎日通わなくてもよい」「自分のペースで学べる」などの特徴から、不登校生や引きこもりがちな生徒にも合いやすいと思われがちです。確かに、登校日数や学習方法の柔軟性は子どもに安心感を与える面があります。
しかし、入学したからといって必ず通えるわけではありません。特に完全通信制では孤立感が強まり、かえって無気力が加速することもあります。さらに、通信制高校は自主性を前提とするため、家庭での生活リズムが整っていなければ学習を続けるのは難しいのです。
支援現場でも「通信制高校に行かせれば安心」と思っていたご家庭が、半年後に「結局通えず、また部屋にこもってしまった」と相談に来ることが少なくありません。
第2章｜「気力ゼロ」状態の裏にあるもの
不登校が1年以上続くと、子どもの生活にはさまざまな変化が表れます。部屋を掃除しない、カーテンを閉め切る、食事やお小遣いに関心がないといった姿は、一見すると怠けや反抗のように見えるかもしれません。しかし実際には、心理的な引きこもりが進んでいるサインです。
当協会では、不登校・引きこもりを「ステージ1〜5」で整理しています。
- 学校に行き渋りはじめる
- 不登校が継続する
- 生活リズムが乱れはじめる（中度）
- 外出できなくなる（重度）
- 無気力化が進み、将来への関心がなくなる
「面倒くさい」「やりたくない」と繰り返す子どもは、すでにステージ3〜4に該当している場合が多いのです。これは家庭の努力だけでは立て直しが難しい段階であり、第三者の支援を取り入れる必要があります。
第3章｜通信制高校の前に必要な「親の変化」
不登校が長期化した子どもにとって、親の対応は状況を左右する大きな要因です。「行かなくていい」と甘やかしすぎても、「早く行きなさい」と追い込みすぎても、どちらも逆効果になります。
大切なのは、子どもが一歩を踏み出せるよう伴走する姿勢です。支援現場では「親のコーチング」を取り入れ、保護者が子どもの反応に合わせた関わりを学ぶことで、子どもの変化を引き出してきました。
「通信制高校なら行けるでしょ」と繰り返し伝え続けた母親のケースでは、子どもはプレッシャーで部屋に閉じこもりました。しかし母親が「一緒に小さなことから始めよう」と声をかけるようになった途端、近所への散歩から徐々に外出できるようになったのです。
第4章｜ステージ判定を活かす
ステージ判定は、子どもの状態を客観的に把握するための有効なツールです。今、我が子がどの段階にいるのかを知ることで、焦らず適切な支援を選ぶことができます。
特にステージ3以上では、生活リズムの乱れや外出困難が目立つため、専門機関や支援団体への相談が欠かせません。保護者の判断だけで「もう大丈夫」と見切りをつけてしまうと、再び長期の引きこもりに陥る危険があります。
第5章｜7つの支援ステップで立ち直る
不登校1年以上のお子さんが再び動き出すには、以下のステップが効果的です。
- STEP1｜ステージ判定
今の状態を見える化し、親子で共有する。 - STEP2｜親のコーチング
子どもに合った接し方を学び、行動を促す。 - STEP3｜家庭訪問支援
第三者が関わることで、安心感と外出のきっかけを作る。 - STEP4｜生活改善合宿・学生寮
規則正しい生活を仲間と共に経験し、昼夜逆転から脱却する。 - STEP5｜学び直し
フリースクールや通信制高校サポート校で小さな成功体験を積む。 - STEP6｜アルバイト・インターン
社会とつながり、自分の役割を実感する。 - STEP7｜社会貢献・自律支援
ボランティアや地域活動を通して「誰かの役に立つ経験」を得る。
第6章｜「甘さ」と「見守り」の違い
「うちの子には甘くしてしまっている」と悩む親御さんは少なくありません。けれども、甘さと見守りは違います。甘さは「何もしなくていいよ」と責任を奪うこと。一方の見守りは「一緒に挑戦しよう」と伴走する姿勢です。
この違いを理解し、親が姿勢を変えることで、子どもの心も動き始めます。
第7章｜成功事例1：Y子さん（10年引きこもり→公務員）
中学2年から10年間引きこもったY子さん。最初は親がただ待つだけの状態でしたが、支援を受けて生活改善合宿に参加し、短大に進学。その後保育士資格を取得し、現在は公務員として働いています。母親は「待つだけでは何も変わらなかった」と振り返っています。
第8章｜成功事例2：カイト君（不登校→自衛隊）
中学1年から不登校になり、「面倒くさい」が口癖だったカイト君。7か月の家庭訪問支援を経てフリースクールに通うようになり、通信制高校を卒業。その後は自衛隊に入隊し、今では後輩の相談にも乗る立場になっています。
第9章｜親がやりがちなNG対応
- 「通信制高校なら行ける」と押し付ける
- 食事を部屋に運び続ける
- 全てを子ども任せにする
- 「見守る＝何もしない」と誤解する
こうした対応は子どもをますます動けなくさせます。
第10章｜通信制高校に進むなら順番を守る
通信制高校に進むのは解決のためのひとつの方法ですが、その前に生活リズムの改善や支援の導入が必要です。入学して終わりではなく、入学後も支援を継続していくことで、ようやく社会への復帰につながります。
結び｜まずは一歩を踏み出すことから
通信制高校は万能薬ではありません。大切なのは、家庭・支援・学校が連携し、子どもが再び外に出る力を回復していくことです。
どんなに気力を失っていても、子どもは必ず変わります。そのきっかけを作るのは、親の「行動」です。
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