不登校・引きこもりから再出発した成功事例18選|進学・就職・公務員への歩み

「人生はもう終わりだ」「死にたい」

不登校や引きこもりになり、一番甘えられるお母さんに、このような言葉を漏らす子ども・若者は少なくありません。

「うちの子は、このまま社会に出られないのではないか」

そう不安に感じている保護者の方へ、私、一般社団法人未来自律支援機構(JADA)代表理事・杉浦孝宣(Takanobu Sugiura)は、自信を持ってお伝えします。

不登校・引きこもりの9割は解決できます。

中学校卒業後、約10年間引きこもっていたY子さんは、24歳から生活を立て直し、学び直しを始めました。通信制高校、短期大学へ進学し、保育士資格を取得。現在は公務員として社会に貢献しています。

10年間引きこもっていても、人生は終わりではありません。

高校中退と引きこもりを経験してJAへ就職した佐藤渉太君、家庭訪問や生活改善を経て自衛隊へ進んだカイト君やW君、学生寮で生活を立て直し、アルバイトを継続しているK君もいます。

JADAが考える「解決」とは、有名大学への合格や正社員就職だけではありません。

自分で朝起きる。身支度をする。自分の意思で家から出る。人と関わる。学び直す。アルバイトの面接を受ける。進学や就労へ一歩を踏み出す。

本人が自分で考え、選び、行動し始めた時点から、社会的自律への再出発は始まっています。

このページでは、JADAが実際に本人と家庭へ関わった18人の成功事例を紹介します。お子さんと似た状態の事例から、「何をきっかけに動き始めたのか」をご覧ください。

お子さんの現在地を整理する「不登校・引きこもりの5ステージ判定」について見る

目次

杉浦孝宣の支援の原点

私自身も、小学3年生のときに不登校を経験しました。

その後、家庭教師、学習塾、都立高校への転学支援、フリースクール、通信制高校サポート校、家庭訪問、学生寮、生活改善合宿などを通じ、40年以上にわたり、1万人を超える子ども・若者とその家庭に関わってきました。

家庭教師時代には、医師家庭で育ち、周囲からの期待や受験のプレッシャーによって自信を失いかけていた兄弟を指導しました。学生家庭教師を管理しながら、私自身も英語や作文を教え、兄弟はそれぞれ山梨大学医学部と慶應義塾大学医学部へ合格しました。

この経験から、学力を伸ばすだけでなく、本人が自信を取り戻し、自分の力を発揮できる生活と環境をつくることの重要性を学びました。

医師家庭の兄弟を山梨大学医学部・慶應義塾大学医学部合格へ導いた経緯はこちら

都立高校への転学支援では、制度の説明、願書、作文、面接まで指導し、特に都立新宿山吹高校へ年間50名以上の合格者を輩出した時代もあります。

ただし、合格や転校だけでは支援は終わりません。規則正しい生活を整え、高校卒業後の進学・就職・社会参加までつなぐことが重要です。

JADAが考える「成功」とは

不登校や引きこもりの状態、年齢、家庭環境、回復までの時間は、一人ひとり異なります。

そのため、JADAでは本人と家庭の現在地を「不登校・引きこもりの5ステージ判定」で整理します。簡単にいえば、家庭で対応を整えながら見守れる段階なのか、家庭訪問や生活改善など第三者による実動支援が必要な段階なのかを判断するためのものです。

支援では、親へのコーチングと本人への実動支援を組み合わせ、次の順序を基本とします。

  1. 本人と家庭の現在地を把握する
  2. 親の対応と家庭の方針を整える
  3. 規則正しい生活を取り戻す
  4. 必要に応じて家庭訪問を行う
  5. 学び直しと社会との接点をつくる
  6. アルバイト、進学、就職へつなげる
  7. 自分で考え、選び、行動する社会的自律を目指す

これが、JADAの「自律へ進む7つの支援ステップ」です。

JADAの支援哲学「親へのコーチングと本人への実動支援」について見る

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約3分の「不登校・引きこもりの5ステージ判定」で、家庭で今取り組むべきことを整理します。保護者だけで利用できます。

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CASE01|約10年間の引きこもりから公務員へ|Y子さん

Before|中学校卒業後、約10年間の引きこもり

Y子さんは中学時代から不登校となり、中学校卒業後は進学せず、約10年間自宅中心の生活を続けていました。

Turning Point|「私でも勉強できますか」

24歳のとき、「こんな私でも通信制高校で勉強できますか」と連絡をくれました。その言葉から、本人の中に残っていた「学びたい」という意思を感じました。

JADA Support|生活改善から学び直しへ

最初から進学だけを迫らず、生活を整え、人と話し、社会との接点を持つところから始めました。その後、通信制高校、短期大学へ進み、保育士資格を取得しました。

Today|公務員として社会へ貢献

現在は公務員として働いています。10年間の引きこもりがあっても、適切な順序で生活と学びを立て直せば再出発できることを示す事例です。

Y子さんの詳しい歩みを読む

CASE02|中高一貫校の不登校から自衛隊へ|カイト君

Before|中学1年のゴールデンウィーク明けから不登校

中高一貫校へ入学したものの、中学1年のゴールデンウィーク明けから学校へ行けなくなりました。

Turning Point|家庭訪問と年齢の近い若者との出会い

家庭訪問を行い、年齢の近い先輩との交流を通じて、家庭と学校以外の社会との接点をつくりました。

JADA Support|本人が参加できる活動から始める

無理に登校だけを求めず、生活を整え、外出や集団活動に参加する経験を重ねました。

Today|自衛隊で活躍

その後、自衛隊へ進み、自分の役割を担って社会生活を送っています。

CASE03|高校中退・家庭内暴力から区役所勤務へ|カズキ君

Before|中高一貫校での成績不振と高校中退

学校生活への適応が難しくなり、高校中退、引きこもり、家庭内暴力へ進みました。家庭だけでは対応が難しい状態でした。

Turning Point|親子だけの対立から支援チームへ

保護者の対応を整え、第三者が本人へ関わることで、家庭内の対立を減らし、生活と進路を立て直しました。

JADA Support|生活・学び・社会参加を順番に支援

本人の状態を見ながら、生活改善、学び直し、進学・就職への準備を一つずつ進めました。

Today|区役所で勤務

現在は区役所で働き、社会の中で役割を果たしています。

カズキ君の詳しい事例を読む

CASE04|昼夜逆転・引きこもりから航空自衛隊へ|リョウタ君

Before|1日1食のカップラーメンと昼夜逆転

生活リズムが崩れ、食生活も不規則になり、外出や社会との接点を失っていました。

Turning Point|生活を立て直す環境へ移る

まず規則正しい生活を取り戻し、起床、食事、運動、人との関わりを整えました。

JADA Support|通信制高校と社会参加を組み合わせる

高校卒業資格だけを目標にせず、体力、責任感、将来の進路を考える経験を積み重ねました。

Today|航空自衛隊員として活躍

現在は航空自衛隊で勤務しています。

リョウタ君の詳しい事例を読む

CASE05|中高一貫校の不登校から公務員へ|タツマ君

Before|中高一貫校で不登校・引きこもり

学校へ行けなくなり、生活リズムと社会との接点が失われていきました。

Turning Point|寮生活で日常を立て直す

家庭だけで抱える状態から離れ、学生寮で規則正しい生活と人との関わりを取り戻しました。

JADA Support|通信制高校から大学進学へ

生活改善と学び直しを並行して行い、通信制高校を経て大学へ進学しました。

Today|公務員として勤務

現在は公務員として社会へ貢献しています。

CASE06|高校中退・1年半の引きこもりからJAへ就職|佐藤渉太君

Before|スポーツ推薦で入学した高校を中退

高校中退後、約1年半にわたって引きこもりました。スポーツ推薦には「部活を辞めたら学校にもいられない」と感じさせる悪慣習が残る場合があります。

Turning Point|「まだ可能性があります」

本人を否定せず、小さな行動と成功体験を積み重ね、社会との接点を取り戻しました。

JADA Support|生活改善から学び直し、就労へ

規則正しい生活、学び直し、社会参加、進路支援を継続しました。

Today|JAの正職員として勤務

現在はJAの職員として働いています。朝日新聞「耕論」にも実名で登場し、自らの経験を社会へ伝えました。

佐藤渉太君の詳しい事例を読む

CASE07|昼夜逆転・ゲーム中心の生活から看護系大学へ|シュン君

Before|昼夜逆転とゲーム中心の生活

学校との接点が弱まり、起きている時間の多くをゲームに使う生活になっていました。

Turning Point|寮生活と外での体験

規則正しい生活を取り戻し、釣りなどの活動を通じて人との関係と自信を回復しました。

JADA Support|生活改善と学習を並行

通信制高校で学ぶだけでなく、生活、外出、仲間との活動を組み合わせました。

Today|看護系大学へ進学

将来の目標を見つけ、看護系大学へ進学しました。

シュン君の詳しい事例を読む

CASE08|「人生終わった」と話した17歳から自衛隊へ|W君

Before|通信制高校のネットコースでも引きこもり

通信制高校へ移っても生活は変わらず、約8か月間引きこもりました。「人生終わった」と漏らすほど自信を失っていました。

Turning Point|学生寮で生活をつくり直す

起床、食事、外出、学習を整え、他者と生活する経験を重ねました。

JADA Support|将来を具体的な挑戦へ変える

通信制高校の卒業だけを目標にせず、本人が希望する進路へ向けた準備を支援しました。

Today|防衛大学校一次試験合格を経て自衛隊へ

防衛大学校の一次試験合格を経験し、その後、自衛隊へ進みました。

CASE09|回復途中の壁を越えて大学進学へ|エイタ君

Before|中学2年から完全不登校

中学2年の4月から学校へ行けなくなり、家庭外の人との接点も少なくなりました。

Turning Point|家庭訪問で信頼できる大人と出会う

家庭訪問を通じて、学校や親とは異なる第三者との関係をつくりました。

JADA Support|失敗や停滞も含めて伴走

回復は一直線ではありません。動き始めた後に再び壁へぶつかった時も、生活と進路を立て直しました。

Today|カナダ留学、大学進学、学生インターンへ

カナダ留学を経験し、大学へ進学。JADAの学生インターンとして後輩とも関わりました。

CASE10|高校中退・8か月の引きこもりから美術大学へ|G君

Before|高校入学3日で不登校

高校入学後すぐに登校できなくなり、留年が決定して退学。長時間のゲーム、外出困難、家族との不安定な関係が約8か月続きました。

Turning Point|家業の手伝いと家庭訪問

家業を手伝う行動が生まれ、家庭訪問を経てフリースクールへつながりました。

JADA Support|学び直しと得意分野を伸ばす

中学校段階の学び直し、行事への参加、通信制高校での学習を進めました。イラストの力が評価され、制作を任される経験もしました。

Today|美術大学へ進学し、後輩を指導

美術大学へ合格し、フリースクールでは学生インターンとして後輩に美術を教えました。

CASE11|不登校と留学の失敗を経て大手IT企業へ|ヨッシー君

Before|中学時代の不登校と高校でのいじめ

海外留学にも挑戦しましたが、うまくいかず帰国しました。

Turning Point|フリースクールと学生寮

学び直しと学生寮での生活改善を通じて、少しずつ自信を取り戻しました。

JADA Support|学力と社会で使う力を育てる

大学進学だけでなく、プレゼンテーションやコンペへの参加など、社会で自分を表現する経験を重ねました。

Today|青山学院大学を経て大手IT企業へ

青山学院大学へ進学し、卒業後は大手IT企業へ就職しました。

CASE12|中高一貫校の不登校からプライム上場企業へ|サコウ君

Before|昼夜逆転とゲーム中心の生活

中高一貫校へ適応できず、不登校となり、多くの時間をゲームに使っていました。

Turning Point|環境を変えて再出発

本人に合わない学校へ戻すことだけに固執せず、通信制高校と支援環境を選びました。

JADA Support|生活改善と学び直し

規則正しい生活を整え、新しい環境で学習と社会参加を続けました。

Today|プライム上場企業へ就職

自信と意欲を取り戻し、プライム上場企業への就職を実現しました。

CASE13|発達の特性に合う高校から看護系大学へ|W君

Before|中学校で不登校となり6か月間入院

発達障害の診断を受け、進路が見えず、ご家族も不安を抱えていました。

Turning Point|本人に合う学習環境を選ぶ

診断名だけで進路を決めず、本人の特性に対応できる高校で再出発しました。

JADA Support|高校卒業後まで見据える

高校への適応だけでなく、生活、学習、大学進学まで継続して支援しました。

Today|看護系大学へ進学

現在は看護系大学で学び、医療機関への就職を目指しています。

CASE14|約7か月の家庭訪問から農業系大学へ|N君

Before|中学3年から約2年間の引きこもり

中学3年で不登校を宣言し、その後、約2年間にわたり社会との接点を失いました。

Turning Point|約7か月、計69回の家庭訪問

訪問の目的は、本人を無理に連れ出すことではありません。会う、話す、約束を守ることを積み重ね、本人が自分で次の一歩を選べる関係をつくりました。

JADA Support|通学・アルバイト・留学へ

通信制高校への進学を自ら決め、週5日の通学、アルバイト、カナダ留学を経験しました。

Today|農業系大学へ進学

2025年4月に農業系大学へ進学し、農業に関わる将来を目指しています。

N君の家庭訪問から大学進学までの記録を読む

CASE15|包丁を振りかざす状態から大学進学へ|S君

Before|中学2年、家庭内で刃物を持つ状態

「死にたい」という言葉もあり、家庭だけでは安全を確保することが難しいStage 4相当の状態でした。

Turning Point|安全を守りながら第三者が介入

保護者の対応を整え、本人を一方的に責めず、第三者が継続して関わりました。

JADA Support|生活と将来像をつくり直す

家庭訪問、生活改善、学び直しを通じて、本人が自分の将来を考えられる状態へつなげました。

Today|大学へ進学し、政治を学ぶ

大学へ進学し、政治や社会について学びながら、将来を考えています。

S君が立ち直った7つの転機を読む

CASE16|高校1年の引きこもりから週5日のアルバイトへ|K君

Before|普通に通学していた高校生が引きこもりへ

高校1年で学校へ行けなくなり、次第に笑顔や家族との会話が減っていきました。

Turning Point|母親が原因と家庭の関わりを見つめ直す

本人だけを変えようとせず、保護者が関わり方を見直したことから変化が始まりました。

JADA Support|寮生活と社会との接点

規則正しい生活を取り戻し、人と関わる経験を重ね、アルバイトへ進みました。

Today|アルバイトを継続しながら進路を考える

現在も週5日のアルバイトを継続しています。進学、就職、YouTuberなど希望は揺れていますが、スタッフが将来の進路を具体的に決められるよう促しています。

JADAでは、自分の意思で家から出て、アルバイトの面接を受け、継続して働いている時点で、K君の不登校・引きこもりは解決したと判断しています。

K君とお母様の詳しい記録を読む

CASE17|進学校での不登校から最高級メゾンへ|アツヤ君

Before|家庭内暴力、父親との別居、長期の引きこもり

進学校へ通っていましたが、不登校と引きこもりが深刻化し、家庭関係も崩れていました。

Turning Point|生活と対話を立て直す

家庭の対応を整え、本人と継続して対話しながら、昼夜逆転などの生活を改善しました。

JADA Support|社会で通用する力を育てる

学校へ戻すことだけを目標にせず、外出、人との関わり、学び、就職へ段階的につなげました。

Today|最高級メゾンへ就職

長期の引きこもりを経て、最高級メゾンへの就職を実現しました。

アツヤ君の詳しい事例を読む

CASE18|引きこもりから高卒認定試験へ|Y君

Before|高校中退後の昼夜逆転

高校中退後、自宅中心の生活が続き、「どうせダメだと思う」と弱音を口にすることもありました。

Turning Point|親の関わり方を変える

高卒認定試験を絶対に合格しなければならないものにせず、1科目でも受験できれば次につながると考えました。部屋の片付けや家事など、本人ができた小さな行動も認めました。

JADA Support|結果ではなく行動を支える

ご両親には結果を迫らない関わり方を伝え、本人には生活を試験時間へ合わせる準備を支援しました。

Today|自分で起き、自分の足で試験会場へ

試験当日、Y君は自分で起き、食事と持ち物を確認し、午前9時40分に自分の足で家を出ました。

この事例でいう成功は、試験の合否だけではありません。長く自宅中心の生活をしていた本人が、自分で準備し、自分の意思で社会へ一歩を踏み出したことです。

18人の事例から分かる再出発の共通点

18人の年齢、家庭環境、学校、診断、引きこもり期間は異なります。しかし、再出発には共通点があります。

  • 保護者が本人への接し方を変えた
  • 父母が支援方針をそろえた
  • 昼夜逆転を放置せず、生活の土台を整えた
  • 家庭だけで抱えず、第三者が本人へ関わった
  • 学校以外にも社会との接点をつくった
  • 学び直しと実体験を組み合わせた
  • 本人が自分で選び、行動する機会をつくった

通信制高校へ転校しただけで、不登校や引きこもりが解決するわけではありません。規則正しい生活を取り戻し、学び直し、アルバイトやインターンなどを経験し、社会へ出る準備をすることが重要です。

JADAスタッフも一次情報を記録します

この成功事例集は、杉浦孝宣一人の記録で終わらせません。

今後は、実際に本人や家庭への支援に関わった大倉星耶、杉浦暢恵をはじめとするJADAスタッフも執筆し、事例を20件以上へ順次追加する予定です。

杉浦暢恵は小学校教員としての経験を持ち、現在はJADAのボランティアスタッフとして引きこもり支援にも関わっています。

支援前の状態、保護者への助言、本人への働きかけ、転機、その後の変化を、実際に関わったスタッフの一次情報として残します。

このページを、単なる「成功者一覧」ではなく、同じ悩みを抱えるご家庭が再出発の道筋を探せる成功事例集として育てていきます。正式な情報体系では「JADA Success Hub / Evidence」に位置づけています。

PIVOTで紹介されたJADAの支援

親へのコーチングと本人への実動支援を組み合わせるJADAの考え方は、YouTube番組「PIVOT」でも前編・後編にわたり紹介されました。

PIVOT前編

PIVOT後編

よくある質問

1.ここで紹介している成功事例は、実際にJADAが支援した事例ですか?

はい。杉浦孝宣またはJADAのスタッフが、実際に本人や家庭へ関わった事例です。本人や保護者が動画へ出演しているケースもあります。

プライバシーに配慮し、実名、仮名、イニシャルを使い分けています。このページでは、男性は「〇〇君」、女性は「〇〇さん」と表記します。

2.10年間引きこもっていても再出発できますか?

再出発できます。Y子さんは中学校卒業後、約10年間引きこもりましたが、24歳から生活を立て直し、通信制高校、短期大学へ進み、保育士資格を取得しました。現在は公務員として働いています。

長期化している場合は、本人の意思を待ち続けるだけでなく、生活、家族関係、学び、社会との接点を段階的につくる必要があります。

3.JADAがいう「解決」とは、正社員になることですか?

正社員就職だけではありません。

自分で朝起きる、身支度をする、自分の意思で家から出る、人と関わる、学び直す、アルバイトの面接を受ける、進学や就労へ一歩を踏み出すことも重要な変化です。

CASE18のY君は、自分で起き、準備し、高卒認定試験会場へ向かいました。合否だけではなく、自分の意思で行動したことを、社会的自律への第一歩と捉えています。

4.家庭内暴力があるStage 4の状態でも変わりますか?

カズキ君は、高校中退、引きこもり、家庭内暴力を経験しましたが、生活と進路を立て直し、区役所勤務へ進みました。S君も、家庭内で包丁を振りかざす状態から大学進学へ進みました。

ただし、今まさに暴力が起きている、刃物がある、自傷、薬の大量摂取、具体的な自殺の計画など、差し迫った危険がある場合は安全確保が最優先です。家庭だけで対応せず、110番・119番、医療機関、警察、児童相談所等へ連絡してください。

5.家庭訪問は、本人を無理に連れ出す支援ですか?

いいえ。家庭訪問の目的は、本人を力ずくで連れ出すことではありません。

カイト君、エイタ君、N君の事例では、会う、話す、約束を守ることを積み重ね、本人との信頼関係をつくりました。N君の場合は約7か月、計69回の家庭訪問を経て、自分で通信制高校への進学を決めました。

6.通信制高校へ転校すれば、引きこもりは解決しますか?

転校しただけでは解決しません。

W君は通信制高校のネットコースに在籍していましたが、生活が崩れ、約8か月引きこもりました。その後、寮生活で起床、食事、学習、運動、人との関わりを整え、防衛大学校一次試験合格を経て自衛隊へ進みました。

通信制高校を卒業することと、生活や社会との接点を取り戻すことは、分けて考える必要があります。

7.一度動き始めた後、再び不登校や引きこもりになることはありますか?

あります。回復は一直線とは限りません。

エイタ君も、家庭訪問をきっかけに動き始めた後、再び壁へぶつかりました。しかし、カナダ留学、大学進学、JADAの学生インターンへ進みました。

停滞や失敗があっても、その時点の状態を見直し、支援を組み直すことが重要です。

8.発達障害の診断があると、進学や就職は難しいですか?

診断名だけで将来を決めることはできません。

CASE13のW君は、本人の特性に合う高校で再出発し、看護系大学へ進学しました。サコウ君も中高一貫校で不登校を経験しましたが、環境を変え、プライム上場企業へ就職しています。

JADAは医学的診断を行う機関ではありません。必要な場合は医師や専門家と連携しながら、本人の生活、学習、行動、家庭環境を見て支援を考えます。

9.本人が相談を拒否していても、保護者だけで相談できますか?

はい。保護者だけでも相談できます。

CASE18のY君も、最初にご両親が関わり方を見直しました。結果を迫らず、本人が挑戦できる家庭環境を整えたことで、自ら高卒認定試験へ向かう行動につながりました。

本人がすぐに相談へ来られなくても、保護者が明日からの対応を変えることはできます。

10.同じ支援を受ければ、必ず同じ進学先や就職先へ進めますか?

同じ結果を保証するものではありません。本人の年齢、状態、得意分野、家庭環境、希望によって進路は異なります。

Y子さんは公務員、カイト君とリョウタ君は自衛隊、カズキ君とタツマ君は公務員、佐藤渉太君はJA、サコウ君はプライム上場企業、アツヤ君は最高級メゾンへ進みました。Y君は高卒認定試験へ挑戦し、K君はアルバイトを継続しています。

これらの事例は、特定の進路を保証するものではなく、本人と家庭の状態に合わせた支援によって再出発の道筋をつくれることを示す一次情報です。

お子さんと似た事例が見つからない場合

同じ「不登校」「引きこもり」という言葉でも、本人の状態と必要な支援は異なります。

昼夜逆転、ゲーム漬け、親との会話断絶、外出困難、入浴拒否、進路拒否などが重なるStage 3以上では、家庭だけで抱えず、第三者による実動支援を検討してください。

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JADAの自律支援モデルは、英語サイトでも発信しています。

JADA英語公式サイトを見る

まとめ|18人の現在は、再出発できることの証明です

不登校や引きこもりになったからといって、本人の可能性が失われたわけではありません。

約10年間引きこもったY子さんも、高校中退後に1年半引きこもった佐藤渉太君も、家庭内暴力があったカズキ君も、最初から将来が見えていたわけではありません。

家庭の対応を整える。生活を立て直す。本人との信頼関係をつくる。学び直す。社会との接点をつくる。そして、本人が自分で選び、行動する。

その順序を間違えず、必要な支援を継続することで、人は何歳からでも再出発できます。

親が諦めない限り、JADAも諦めません。

執筆・監修:一般社団法人未来自律支援機構(JADA)代表理事 杉浦孝宣(Takanobu Sugiura)

杉浦孝宣のプロフィールを見る



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杉浦 孝宣
杉浦孝宣(すぎうら・たかのぶ)は、一般社団法人未来自律支援機構(JADA)代表理事、認定NPO法人高卒支援会創業者。自身も小学3年生で不登校を経験し、その体験を原点に40年以上にわたり不登校・高校中退・引きこもり支援に携わってきた。 これまで1万人以上の相談に対応し、家庭訪問、生活改善合宿、学生寮、学び直し支援、就労支援などを通じて、多くの若者のSocial Autonomy(社会的自律)を支援している。 「子どもは必ず変われる」を信念に、学校復帰だけをゴールとせず、一人ひとりが自ら考え、行動し、社会に参加していくSocial Autonomyを目指した支援を実践している。 著書に『不登校・ひきこもりの9割は治せる』『高校中退 不登校でも引きこもりでもやり直せる』『もう悩まない!不登校・ひきこもりの9割は解決できる』など。近年は一般社団法人未来自律支援機構(JADA)を通じて、Autonomy Stage OSと7 Steps to Autonomyを体系化し、国内外へ発信している。台湾版著書も出版され、教育・福祉・行政・企業・国際社会との連携を通じて、若者のSocial Autonomyを実現する支援モデルの普及に取り組んでいる。
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