不登校 講演会で見えた“動く支援”の必要性|つくば市で起きた変化とは

「不登校の講演会って、本当に意味があるんでしょうか」 「学校に行けない子を抱えていても、どこに相談していいかわからない」 SNSでは、このような保護者の悲痛な声があふれています。

私は、一般社団法人 不登校・引きこもり予防協会の杉浦孝宣と申します。 40年以上、不登校・引きこもりの子どもたち1万人以上と向き合い、 成功率9割の支援を続けてきました。

2025年11月30日、つくば市で開催された「みんなで考える『不登校』と子どものミライ」講演会に登壇し、 参加者100名弱、私のブースにも20名を超える方々が訪れてくださいました。

驚いたのは、つくば市の校内フリースクールの担当者3名が、 私のブースに直接来られ、真剣にこう尋ねられたことです。

「校内フリースクールにも来れない子はどうしたらいいですか?」

この言葉は、全国の教育現場が直面する“本質的な課題”を突いています。 そして私は、即座にこう答えました。

「家庭訪問を入れなければ動きません。ステージ3以上は校内だけでは限界です。」

本ブログでは、
・つくば講演会で見えた“動く支援”の必要性 ・校内フリースクールの限界と、家庭訪問が欠かせない理由 ・市長、高濱先生、教育関係者、保護者が共通して抱えていた課題 ・ステージ判定で読み解く、介入のベストタイミング ・大学生インターン×専門家の訪問支援モデル ・成功事例16名に共通する流れ を、1万字規模でわかりやすくまとめます。

「見守るだけでは変わらない」 40年の現場が示す事実と、つくば市で起きた手応えをお届けします。




目次

第1章|つくば市の不登校講演会で見えた“現場の温度”

2025年11月30日、つくば市のイーアスホールで開催された不登校講演会は、 第1部の市長×高濱正伸氏の対談、第2部のテーマ別ミニ講演&相談会という二部構成でした。

第1部では、つくば市が教育改革をどのように進めているのか、 そして「校内フリースクール」「学校外の学び」などの取り組みが紹介され、 会場には教育関係者も多数集まっていました。

第2部では、参加者が自由にブースを選び、各専門家と直接相談できる形式。 私は「不登校・ひきこもり再出発のためにできること」をテーマにミニ講演と相談会を担当しました。

参加者は全体で約100名弱。 中でも特徴的だったのは、保護者だけでなく、つくば市の校内フリースクール担当者が3名、 私のブースに直接来られたことです。

教育委員会としても、現場としても、 「今の仕組みだけでは届かない子が増えている」 という危機感がはっきり見えました。


第2章|「校内フリースクールにも来れない子は?」──教育現場の切実な問い

相談会の終了後、つくば市の校内フリースクール担当者の方が、 深刻な表情でこう質問されました。

「校内フリースクールにも来れない子はどうしたらいいですか?」

この質問は、ここ数年で急増している不登校の“質の変化”を象徴しています。

文科省の調査でも、90日以上の長期不登校が全体の55%以上。 これはステージ判定でいうステージ3〜4に該当します。

ステージ3以上の子どもは、 ・昼夜逆転 ・生活の乱れ ・スマホ・ゲーム依存 ・不機嫌、暴言 ・外出困難 といった行動が強まり、 校内フリースクールへ行くどころか、部屋から出ることも難しくなる段階です。

つまり、教育機関内の支援だけでは届かない領域に入っています。

私は担当者の方に、こうお伝えしました。

「家庭訪問を入れなければ動きません。 ステージ3以上は、校内だけでは限界があります。」

すると、担当者の方は深くうなずきながら、 「やっぱりそうですよね…」とため息を漏らされました。


第3章|“動く支援”が求められる理由──見守りだけでは改善しない

不登校支援では「見守りましょう」という指導が教育現場で広く使われています。 しかし、40年の支援経験から断言します。

見守りは、ステージ1〜2の子どもにしか有効ではありません。

ステージ3以上になると、 ・見守り=放置 ・時間が経つほど状態が悪化 ・昼夜逆転が固定化 ・親子関係が崩れる ・ゲーム依存が強化 という“負の連鎖”が始まります。

つくば市の講演会でも、保護者の多くが同じ悩みを訴えていました。

  • 「学校からは様子を見ましょうと言われたが、半年何も変わらなかった」
  • 「スクールカウンセラーに相談しても、実際に動いてくれる人がいない」
  • 「子どもが全く部屋から出てこない」

これらはすべて、 ステージの見立てを誤った結果です。

ステージ3以上は、 ・家庭訪問 ・生活改善 ・親のコーチング ・寮や合宿など環境の切り替え を入れるべき段階です。

だからこそ、つくば市の教育担当者が語った 「家庭訪問とかやらなきゃだめですよね」 という言葉には、現場の限界が集約されていたのです。


第4章|つくば講演会で保護者が共有していた“共通の悩み”

つくば市の講演会には、約100名の保護者が参加しました。 そのうち20名以上が私のブースに来られましたが、驚くほど悩みが共通していました。

以下は、いただいた相談の中で特に多かったものです。

  • 「休ませたほうがいいと言われ、半年経ってしまった」
  • 「学校からは“見守りましょう”ばかりで、状況が悪化している」
  • 「校内フリースクールに行けると思ったが、当日になると動けなくなる」
  • 「昼夜逆転が続き、朝は全く起きられない」
  • 「スマホ・ゲーム依存が進んでしまった」

特に目立ったのは、

✔ 校内フリースクールの限界 ✔ 相談先の不在 ✔ 見守りの長期化による悪化

という構造的な問題です。

私はこれまで、全国の自治体の講演会を担当してきましたが、 つくば市は保護者が「現状に危機感を持っている比率」が非常に高いと感じました。

それだけ、子どもたちの状態が重くなりやすい環境があるということです。

だからこそ、講演会の意義は “話を聞くだけ” では終わらず、 今日から何をすべきか を親が掴むことにあります。


第5章|ステージ判定で見える「介入すべきタイミング」の違い

つくば講演会で特に反響が大きかったのが、 当協会が40年の現場経験から作り上げた「不登校・引きこもりステージ判定」です。

不登校の状態は、次の5段階で読み解くことができます。

【不登校・引きこもり ステージ判定表(簡易版)】

  • ステージ1:一時的な不調、学校への意思あり
  • ステージ2:欠席増加、教室に入れない
  • ステージ3:家に引きこもる、昼夜逆転が始まる
  • ステージ4:外出不能、家庭内暴言・ゲーム依存
  • ステージ5:完全引きこもり、親子関係の悪化、重度化

このうち、ステージ3〜5は「見守り」で改善しません」。

つくば市の保護者の相談内容の多くは、 まさにステージ3以上のケースでした。

校内フリースクールに行けないのも、 学校の問題ではなく、すでに子どもが「家庭から動けない」状態に入っているからです。

ここで必要なのは、

✔ 親のコーチング ✔ 家庭訪問 ✔ 生活改善プログラム ✔ 支援者による外出同行

これらを組み合わせる“動く支援”です。

講演会の中で、この話をした時、会場の空気が変わりました。

「うちの子はステージ3かもしれない…」 「半年の“見守り”で悪化した理由がわかった」

と保護者の皆さんが口々に話されていました。


第6章|つくば市の教育担当者との対話で見えた“現場の限界”

講演会終了後、つくば市の校内フリースクール担当者3名が、 私のブースで熱心に話を聞かれていました。

担当者の方々は、子どもの変化の兆しを掴みたいという強い思いがあり、 次のような本音を話してくださいました。

「校内フリースクールにも来れない子が増えている」
「訪問支援の必要性は強く感じるが、人手が足りない」
「家庭訪問を入れられる仕組みが、市としてまだ整っていない」

これは全国で共通する課題です。

多くの自治体では、校内フリースクールをつくることで “不登校対策をした気”になりがちですが、 ステージ3以上には届きません。

私は次のようにお伝えしました。

「家庭訪問を入れなければ、ステージ3以上は動きません」 「親へのコーチングを入れれば、子どもは必ず変わります」

すると担当者の方が、強くうなずきながら、 こうつぶやきました。

「じゃあ、市長に直訴しようかな…」

この言葉に、現場が抱える切実な課題と “それでも解決したい”という気持ちがにじんでいました。

つくば市は、市長が教育に強い関心を持っている地域だからこそ、 強く動ける可能性があります。


第7章|大学生インターン×専門家による“訪問支援モデル”の可能性

つくば講演会の相談会の中で、参加者の一人が次のように言いました。

「学生インターンを使えば、家庭訪問の人員は簡単に集まるのでは?」

これには、私も大きくうなずきました。

当協会では、全国で 大学生インターン × 専門家の監修 という訪問支援モデルを展開しており、成功率は9割以上。

大学生は、子どもから見て「年齢の近い先輩」であり、 信頼構築がしやすいのが大きなメリットです。

しかも、つくばには大学が多く、人材が豊富です。

市として次の体制が整えば、訪問支援は一気に加速します。

  • ① 大学生インターンの募集と研修
  • ② 専門家(杉浦)が指導者としてレクチャー
  • ③ 市がインターン経験を「公式証明」する
  • ④ 校内フリースクールと訪問支援の連携

これが実現すれば、つくば市は 「全国で最も不登校改善に強い自治体」 になり得ます。

講演会では、この話題で非常に盛り上がり、 担当者も保護者も強い関心を示していました。


第8章|つくば講演会で再確認した「親のコーチング」の重要性

つくば市の講演会では、保護者の相談から共通して見えたことがありました。 それは、

「親の関わり方が変わると、子どもが動き始める」

という揺るぎない事実です。

40年間、1万人以上の支援を通してわかったことですが、 不登校・引きこもりの改善の第一歩は、

✔ 親が“子どもの病状”ではなく“ステージ”を理解する ✔ 見守りと介入の境界線を知る ✔ 声かけ・関わり方を変える

ということです。

講演会でも、ステージ判定を説明した瞬間に、 多くの保護者の表情が変わりました。

「うちはステージ3だったんだ…」 「私は見守りすぎていたのかもしれない」

と理解が深まると、 その後の相談の質が格段に上がります。

親が変わると、子どもの行動が変わる。 そのための方法が、当協会の親向けコーチングです。

つくば市の保護者の方々には、 この1つの視点を持ち帰っていただけたことが、大きな成果でした。


第9章|7つの支援ステップでみる「再出発までの道のり」

講演会でも紹介しましたが、 当協会では不登校・引きこもりからの“再出発の道筋”を 7つの支援ステップで整理しています。

【7つの支援ステップ】

  1. ステージ判定(現状の可視化)
  2. 親のコーチング(関係修復・対応法)
  3. 家庭訪問支援(信頼関係の再構築)
  4. 生活改善合宿・寮(自立の基盤づくり)
  5. 学び直し(通信制高校・サポート校)
  6. アルバイト・インターン(社会接点の回復)
  7. 社会貢献・自律支援(進学・就職・復学)

つくば講演会で保護者の方々が驚いていたのは、 不登校の改善は「学校に戻すこと」ではなく、 “家庭と子どもの再スタート”だという点でした。

本来は、この流れを専門支援者が伴走することで、 重度のケースでも確実に改善へと導くことができます。

実際、当協会の支援成功率は9割以上。 40年以上の現場経験が裏づけとなっています。

つくば市のように、 校内フリースクール・教育機関・専門支援の三者が連携できれば、 この流れを市全体に広げることができます。


第10章|つくば市から見えた“不登校支援の未来”と行政への提案

今回の講演会を通じて、私はつくば市が 全国でも先進的な不登校支援モデルをつくれる地域であると確信しました。

理由は3つあります。

  • ① 市長をはじめ、行政が教育に強い関心を持っている
  • ② 校内フリースクール担当者が“現場の限界”を理解している
  • ③ 保護者が危機感を持ち、行動に踏み出し始めている

ここからさらに進めるべきは、次の3つです。

【つくば市に必要な3つの新しい支援】

  1. 訪問支援チームの立ち上げ(専門家×大学生インターン)
  2. 親のコーチング講座(月2回の勉強会)
  3. 校内フリースクール+外部支援の連携体制

特に、大学生インターンを活用した訪問支援は、 つくば市が今すぐにでも始められる支援です。

訪問支援が入れば、ステージ3以上の子どもたちは必ず動き出します。

講演会の最後に、ある教育関係者がこう言いました。

「市として、必ず訪問支援を入れられる体制を作りたい。」

つくば市で、この声が実現する日が近いと感じています。

不登校は、どの家庭にも起こりうる問題です。 しかし、「動く支援」が入れば、必ず改善できます。

つくば市がそのモデルケースとなることを願っています。




————————- ✍️【成功事例16名以上|】 ————————-

当協会で支援した16名以上の成功事例はこちらにまとめています。 不登校・引きこもりから、公務員・大学進学・就職まで再出発した若者たちの軌跡です。

👉 成功事例:16名以上の再出発ストーリー(公式ページ)


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