不登校・引きこもりから再出発した成功事例20選|進学・就職・公務員への歩み
「人生はもう終わりだ」「死にたい」
不登校や引きこもりになり、一番甘えられるお母さんに、このような言葉を漏らす子ども・若者は少なくありません。
「うちの子は、このまま社会に出られないのではないか」
そう不安に感じている保護者の方へ、私、一般社団法人未来自律支援機構(JADA)代表理事・杉浦孝宣(Takanobu Sugiura)は、自信を持ってお伝えします。
不登校・引きこもりの9割は解決できます。
中学校卒業後、約10年間引きこもっていたY子さんは、24歳から生活を立て直し、学び直しを始めました。通信制高校、短期大学へ進学し、保育士資格を取得。現在は公務員として社会に貢献しています。
10年間引きこもっていても、人生は終わりではありません。
高校中退と引きこもりを経験してJAへ就職した佐藤渉太君、家庭訪問や生活改善を経て自衛隊へ進んだカイト君やW君、学生寮で生活を立て直し、アルバイトを継続しているK君もいます。
JADAが考える「解決」とは、有名大学への合格や正社員就職だけではありません。
自分で朝起きる。身支度をする。自分の意思で家から出る。人と関わる。学び直す。アルバイトの面接を受ける。進学や就労へ一歩を踏み出す。
本人が自分で考え、選び、行動し始めた時点から、社会的自律への再出発は始まっています。
このページでは、JADAが実際に本人と家庭へ関わった20人の成功事例を紹介します。お子さんと似た状態の事例から、「何をきっかけに動き始めたのか」をご覧ください。
お子さんの現在地を整理する「不登校・引きこもりの5ステージ判定」について見る
杉浦孝宣の支援の原点
私自身も、小学3年生のときに不登校を経験しました。
その後、家庭教師、学習塾、都立高校への転学支援、フリースクール、通信制高校サポート校、家庭訪問、学生寮、生活改善合宿などを通じ、40年以上にわたり、1万人を超える子ども・若者とその家庭に関わってきました。
家庭教師時代には、医師家庭で育ち、周囲からの期待や受験のプレッシャーによって自信を失いかけていた兄弟を指導しました。学生家庭教師を管理しながら、私自身も英語や作文を教え、兄弟はそれぞれ山梨大学医学部と慶應義塾大学医学部へ合格しました。
この経験から、学力を伸ばすだけでなく、本人が自信を取り戻し、自分の力を発揮できる生活と環境をつくることの重要性を学びました。
医師家庭の兄弟を山梨大学医学部・慶應義塾大学医学部合格へ導いた経緯はこちら
都立高校への転学支援では、制度の説明、願書、作文、面接まで指導し、特に都立新宿山吹高校へ年間50名以上の合格者を輩出した時代もあります。
ただし、合格や転校だけでは支援は終わりません。規則正しい生活を整え、高校卒業後の進学・就職・社会参加までつなぐことが重要です。
JADAが考える「成功」とは
不登校や引きこもりの状態、年齢、家庭環境、回復までの時間は、一人ひとり異なります。
そのため、JADAでは本人と家庭の現在地を「不登校・引きこもりの5ステージ判定」で整理します。簡単にいえば、家庭で対応を整えながら見守れる段階なのか、家庭訪問や生活改善など第三者による実動支援が必要な段階なのかを判断するためのものです。
支援では、親へのコーチングと本人への実動支援を組み合わせ、次の順序を基本とします。
- 本人と家庭の現在地を把握する
- 親の対応と家庭の方針を整える
- 規則正しい生活を取り戻す
- 必要に応じて家庭訪問を行う
- 学び直しと社会との接点をつくる
- アルバイト、進学、就職へつなげる
- 自分で考え、選び、行動する社会的自律を目指す
これが、JADAの「自律へ進む7つの支援ステップ」です。
JADAの支援哲学「親へのコーチングと本人への実動支援」について見る
お子さんに近い事例を探してください
- 約10年間の引きこもりから公務員になったY子さん
- 中高一貫校の不登校から自衛隊へ進んだカイト君
- 高校中退・家庭内暴力から区役所勤務へ進んだカズキ君
- 昼夜逆転・引きこもりから航空自衛隊へ進んだリョウタ君
- 中高一貫校の不登校から公務員になったタツマ君
- 高校中退・引きこもりからJAへ就職した佐藤渉太君
- ゲーム中心の生活から看護系大学へ進んだシュン君
- 「人生終わった」から自衛隊へ進んだW君
- 不登校後に再び壁を経験し、大学へ進んだエイタ君
- 高校中退・8か月の引きこもりから美術大学へ進んだG君
- 不登校と留学の失敗を経て大手IT企業へ進んだヨッシー君
- 中高一貫校の不登校からプライム上場企業へ就職したサコウ君
- 発達の特性に合う高校から看護系大学へ進んだW君
- 約7か月の家庭訪問を経て農業系大学へ進んだN君
- 包丁を振りかざす状態から大学進学へ進んだS君
- 高校1年の引きこもりからアルバイトを継続するK君
- 進学校での不登校から最高級メゾンへ就職したアツヤ君
- 引きこもりから高卒認定取得・次の社会参加へ進むY君
- 引きこもり7か月・家庭内暴力から海外で一人暮らし・アルバイトへ進んだR・K君
- 不登校・引きこもり・リストカットから一人暮らしへ進み、自分で動き始めた高校生Aさん
お子さんの現在地を無料で確認できます
約3分の「不登校・引きこもりの5ステージ判定」で、家庭で今取り組むべきことを整理します。保護者だけで利用できます。
登録・判定無料/登録だけで契約にはなりません
CASE01|約10年間の引きこもりから公務員へ|Y子さん
Before|中学校卒業後、約10年間の引きこもり
Y子さんは中学時代から不登校となり、中学校卒業後は進学せず、約10年間自宅中心の生活を続けていました。
Turning Point|「私でも勉強できますか」
24歳のとき、「こんな私でも通信制高校で勉強できますか」と連絡をくれました。その言葉から、本人の中に残っていた「学びたい」という意思を感じました。
JADA Support|生活改善から学び直しへ
最初から進学だけを迫らず、生活を整え、人と話し、社会との接点を持つところから始めました。その後、通信制高校、短期大学へ進み、保育士資格を取得しました。
Today|公務員として社会へ貢献
現在は公務員として働いています。10年間の引きこもりがあっても、適切な順序で生活と学びを立て直せば再出発できることを示す事例です。
CASE02|中高一貫校の不登校から自衛隊へ|カイト君
Before|中学1年のゴールデンウィーク明けから不登校
中高一貫校へ入学したものの、中学1年のゴールデンウィーク明けから学校へ行けなくなりました。
Turning Point|家庭訪問と年齢の近い若者との出会い
家庭訪問を行い、年齢の近い先輩との交流を通じて、家庭と学校以外の社会との接点をつくりました。
JADA Support|本人が参加できる活動から始める
無理に登校だけを求めず、生活を整え、外出や集団活動に参加する経験を重ねました。
Today|自衛隊で活躍
その後、自衛隊へ進み、自分の役割を担って社会生活を送っています。
CASE03|高校中退・家庭内暴力から区役所勤務へ|カズキ君
Before|中高一貫校での成績不振と高校中退
学校生活への適応が難しくなり、高校中退、引きこもり、家庭内暴力へ進みました。家庭だけでは対応が難しい状態でした。
Turning Point|親子だけの対立から支援チームへ
保護者の対応を整え、第三者が本人へ関わることで、家庭内の対立を減らし、生活と進路を立て直しました。
JADA Support|生活・学び・社会参加を順番に支援
本人の状態を見ながら、生活改善、学び直し、進学・就職への準備を一つずつ進めました。
Today|区役所で勤務
現在は区役所で働き、社会の中で役割を果たしています。
CASE04|昼夜逆転・引きこもりから航空自衛隊へ|リョウタ君
Before|1日1食のカップラーメンと昼夜逆転
生活リズムが崩れ、食生活も不規則になり、外出や社会との接点を失っていました。
Turning Point|生活を立て直す環境へ移る
まず規則正しい生活を取り戻し、起床、食事、運動、人との関わりを整えました。
JADA Support|通信制高校と社会参加を組み合わせる
高校卒業資格だけを目標にせず、体力、責任感、将来の進路を考える経験を積み重ねました。
Today|航空自衛隊員として活躍
現在は航空自衛隊で勤務しています。
CASE05|中高一貫校の不登校から公務員へ|タツマ君
Before|中高一貫校で不登校・引きこもり
学校へ行けなくなり、生活リズムと社会との接点が失われていきました。
Turning Point|寮生活で日常を立て直す
家庭だけで抱える状態から離れ、学生寮で規則正しい生活と人との関わりを取り戻しました。
JADA Support|通信制高校から大学進学へ
生活改善と学び直しを並行して行い、通信制高校を経て大学へ進学しました。
Today|公務員として勤務
現在は公務員として社会へ貢献しています。
CASE06|高校中退・1年半の引きこもりからJAへ就職|佐藤渉太君
Before|スポーツ推薦で入学した高校を中退
高校中退後、約1年半にわたって引きこもりました。スポーツ推薦には「部活を辞めたら学校にもいられない」と感じさせる悪慣習が残る場合があります。
Turning Point|「まだ可能性があります」
本人を否定せず、小さな行動と成功体験を積み重ね、社会との接点を取り戻しました。
JADA Support|生活改善から学び直し、就労へ
規則正しい生活、学び直し、社会参加、進路支援を継続しました。
Today|JAの正職員として勤務
現在はJAの職員として働いています。朝日新聞「耕論」にも実名で登場し、自らの経験を社会へ伝えました。
CASE07|昼夜逆転・ゲーム中心の生活から看護系大学へ|シュン君
Before|昼夜逆転とゲーム中心の生活
学校との接点が弱まり、起きている時間の多くをゲームに使う生活になっていました。
Turning Point|寮生活と外での体験
規則正しい生活を取り戻し、釣りなどの活動を通じて人との関係と自信を回復しました。
JADA Support|生活改善と学習を並行
通信制高校で学ぶだけでなく、生活、外出、仲間との活動を組み合わせました。
Today|看護系大学へ進学
将来の目標を見つけ、看護系大学へ進学しました。
CASE08|「人生終わった」と話した17歳から自衛隊へ|W君
Before|通信制高校のネットコースでも引きこもり
通信制高校へ移っても生活は変わらず、約8か月間引きこもりました。「人生終わった」と漏らすほど自信を失っていました。
Turning Point|学生寮で生活をつくり直す
起床、食事、外出、学習を整え、他者と生活する経験を重ねました。
JADA Support|将来を具体的な挑戦へ変える
通信制高校の卒業だけを目標にせず、本人が希望する進路へ向けた準備を支援しました。
Today|防衛大学校一次試験合格を経て自衛隊へ
防衛大学校の一次試験合格を経験し、その後、自衛隊へ進みました。
CASE09|回復途中の壁を越えて大学進学へ|エイタ君
Before|中学2年から完全不登校
中学2年の4月から学校へ行けなくなり、家庭外の人との接点も少なくなりました。
Turning Point|家庭訪問で信頼できる大人と出会う
家庭訪問を通じて、学校や親とは異なる第三者との関係をつくりました。
JADA Support|失敗や停滞も含めて伴走
回復は一直線ではありません。動き始めた後に再び壁へぶつかった時も、生活と進路を立て直しました。
Today|カナダ留学、大学進学、学生インターンへ
カナダ留学を経験し、大学へ進学。JADAの学生インターンとして後輩とも関わりました。
CASE10|高校中退・8か月の引きこもりから美術大学へ|G君
Before|高校入学3日で不登校
高校入学後すぐに登校できなくなり、留年が決定して退学。長時間のゲーム、外出困難、家族との不安定な関係が約8か月続きました。
Turning Point|家業の手伝いと家庭訪問
家業を手伝う行動が生まれ、家庭訪問を経てフリースクールへつながりました。
JADA Support|学び直しと得意分野を伸ばす
中学校段階の学び直し、行事への参加、通信制高校での学習を進めました。イラストの力が評価され、制作を任される経験もしました。
Today|美術大学へ進学し、後輩を指導
美術大学へ合格し、フリースクールでは学生インターンとして後輩に美術を教えました。
CASE11|不登校と留学の失敗を経て大手IT企業へ|ヨッシー君
Before|中学時代の不登校と高校でのいじめ
海外留学にも挑戦しましたが、うまくいかず帰国しました。
Turning Point|フリースクールと学生寮
学び直しと学生寮での生活改善を通じて、少しずつ自信を取り戻しました。
JADA Support|学力と社会で使う力を育てる
大学進学だけでなく、プレゼンテーションやコンペへの参加など、社会で自分を表現する経験を重ねました。
Today|青山学院大学を経て大手IT企業へ
青山学院大学へ進学し、卒業後は大手IT企業へ就職しました。
CASE12|中高一貫校の不登校からプライム上場企業へ|サコウ君
Before|昼夜逆転とゲーム中心の生活
中高一貫校へ適応できず、不登校となり、多くの時間をゲームに使っていました。
Turning Point|環境を変えて再出発
本人に合わない学校へ戻すことだけに固執せず、通信制高校と支援環境を選びました。
JADA Support|生活改善と学び直し
規則正しい生活を整え、新しい環境で学習と社会参加を続けました。
Today|プライム上場企業へ就職
自信と意欲を取り戻し、プライム上場企業への就職を実現しました。
CASE13|発達の特性に合う高校から看護系大学へ|W君
Before|中学校で不登校となり6か月間入院
発達障害の診断を受け、進路が見えず、ご家族も不安を抱えていました。
Turning Point|本人に合う学習環境を選ぶ
診断名だけで進路を決めず、本人の特性に対応できる高校で再出発しました。
JADA Support|高校卒業後まで見据える
高校への適応だけでなく、生活、学習、大学進学まで継続して支援しました。
Today|看護系大学へ進学
現在は看護系大学で学び、医療機関への就職を目指しています。
CASE14|約7か月の家庭訪問から農業系大学へ|N君
Before|中学3年から約2年間の引きこもり
中学3年で不登校を宣言し、その後、約2年間にわたり社会との接点を失いました。
Turning Point|約7か月、計69回の家庭訪問
訪問の目的は、本人を無理に連れ出すことではありません。会う、話す、約束を守ることを積み重ね、本人が自分で次の一歩を選べる関係をつくりました。
JADA Support|通学・アルバイト・留学へ
通信制高校への進学を自ら決め、週5日の通学、アルバイト、カナダ留学を経験しました。
Today|農業系大学へ進学
2025年4月に農業系大学へ進学し、農業に関わる将来を目指しています。
CASE15|包丁を振りかざす状態から大学進学へ|S君
Before|中学2年、家庭内で刃物を持つ状態
「死にたい」という言葉もあり、家庭だけでは安全を確保することが難しいStage 4相当の状態でした。
Turning Point|安全を守りながら第三者が介入
保護者の対応を整え、本人を一方的に責めず、第三者が継続して関わりました。
JADA Support|生活と将来像をつくり直す
家庭訪問、生活改善、学び直しを通じて、本人が自分の将来を考えられる状態へつなげました。
Today|大学へ進学し、政治を学ぶ
大学へ進学し、政治や社会について学びながら、将来を考えています。
CASE16|高校1年の引きこもりから週5日のアルバイトへ|K君
Before|普通に通学していた高校生が引きこもりへ
高校1年で学校へ行けなくなり、次第に笑顔や家族との会話が減っていきました。
Turning Point|母親が原因と家庭の関わりを見つめ直す
本人だけを変えようとせず、保護者が関わり方を見直したことから変化が始まりました。
JADA Support|寮生活と社会との接点
規則正しい生活を取り戻し、人と関わる経験を重ね、アルバイトへ進みました。
Today|アルバイトを継続しながら進路を考える
現在も週5日のアルバイトを継続しています。進学、就職、YouTuberなど希望は揺れていますが、スタッフが将来の進路を具体的に決められるよう促しています。
JADAでは、自分の意思で家から出て、アルバイトの面接を受け、継続して働いている時点で、K君の不登校・引きこもりは解決したと判断しています。
CASE17|進学校での不登校から最高級メゾンへ|アツヤ君
Before|家庭内暴力、父親との別居、長期の引きこもり
進学校へ通っていましたが、不登校と引きこもりが深刻化し、家庭関係も崩れていました。
Turning Point|生活と対話を立て直す
家庭の対応を整え、本人と継続して対話しながら、昼夜逆転などの生活を改善しました。
JADA Support|社会で通用する力を育てる
学校へ戻すことだけを目標にせず、外出、人との関わり、学び、就職へ段階的につなげました。
Today|最高級メゾンへ就職
長期の引きこもりを経て、最高級メゾンへの就職を実現しました。
CASE18|引きこもりから高卒認定試験へ|Y君
Before|高校中退後の昼夜逆転
高校中退後、自宅中心の生活が続き、「どうせダメだと思う」と弱音を口にすることもありました。
Turning Point|親の関わり方を変える
高卒認定試験を絶対に合格しなければならないものにせず、1科目でも受験できれば次につながると考えました。部屋の片付けや家事など、本人ができた小さな行動も認めました。
JADA Support|結果ではなく行動を支える
ご両親には結果を迫らない関わり方を伝え、本人には生活を試験時間へ合わせる準備を支援しました。
Today|高卒認定の必要科目をすべて取得。次は社会との接点へ
Y君はその後、高卒認定試験の必要科目をすべて取得しました。現在は月1回床屋へ行き、自室を整え、家事や洗濯も行っています。
ただしJADAでは、高卒認定取得だけを「解決」とは考えていません。現在はJADAのSNS作業を小さな社会参加として始め、認定JPC・大倉星耶との定期的な接点をつくりながら、次のアルバイトや進路選択へ進む段階です。
7 Steps to Autonomyでは、STEP 5「社会接点づくり」からSTEP 6「進路・社会参加支援」へ向かう途中と捉えています。
CASE19|引きこもり7か月・家庭内暴力から再出発|海外で一人暮らしとアルバイトへ進んだR・K君
Before|海外インターン後、約7か月の引きこもりと家庭内暴力
18歳のR・K君は、約1か月の海外インターンから帰国後、学校や友人との接点を失い、約7か月の引きこもり状態となりました。
昼夜逆転、ゲーム・スマートフォン中心の生活が続き、家庭内で暴れることもありました。現在の5-Stage Assessmentで整理すると、相談時はStage 3です。
Turning Point|親へのコーチングと大倉星耶の家庭訪問
中級JPC・大倉星耶を中心に、父親には母親の安全を守ること、暴力を認めないこと、金銭や生活上の境界線を明確にすることを伝えました。
母親には、本人を何度も起こしたり先回りしたりする関わりを減らし、適切な距離を取るようコーチングしました。
本人は当初、大倉との面会を拒否しましたが、短時間でも話す条件をつくり、家庭内暴力など「してはいけないこと」と、本人が選べる今後の生活について、感情的に叱るのではなく事実ベースで伝えました。
JADA Support|本人の挑戦を否定せず、環境を変えて生活能力を確認
本人が「ECサイトで稼ぎたい」と話した際も、すぐに否定せず、実際に挑戦することを勧めました。成功しても失敗しても、自分で行動し、経験から学ぶことに意味があると考えたためです。
その後、家族所有の国内の住居で約2週間、一人暮らしを経験しました。自分で納得したことには取り組める一方、部屋の清掃など生活管理には課題があることを、本人自身も確認できました。
Today|海外で一人暮らしをしながらアルバイトを継続
現在は、父親が近くに住む海外で一人暮らしをしながら、アルバイトを継続しています。
- 家庭内暴力がなくなった
- 引きこもっていた自宅を離れた
- 国内で一人暮らしを経験した
- 自分の生活能力と課題を認識した
- 海外で一人暮らしを始めた
- アルバイトを継続している
- 母親ともSNSなどで普通に会話できている
母親と離れて暮らすことは、親子関係の断絶ではありません。近すぎた関係を調整し、お互いが落ち着いて関われる距離をつくることにつながりました。
JADAでは、まだSocial Autonomyを達成した段階とは考えていません。現在は7 Steps to AutonomyのSTEP 5「社会接点づくり」からSTEP 6「進路・社会参加支援」へ進んでいる段階です。
今後は、安定した生活を継続しながら、学び直し、進学、就職など、本人自身が人生の目標を定めていくことを支援します。
CASE19を担当した中級JPC・大倉星耶のプロフィールを見る
担当JPC|元引きこもりの大倉星耶が語る支援
CASE19を中心となって支援した大倉星耶自身も、かつて引きこもりを経験しています。現在は、その経験を生かして家庭訪問、本人への実動支援、保護者へのコーチングに携わっています。
CASE20|不登校・引きこもり・リストカットから一人暮らしへ|自分で動き始めた高校生Aさん
Before|不登校・昼夜逆転・家庭内暴力・リストカット
高校生のAさんは、不登校と昼夜逆転が続き、学校課題への強い拒否、母親との衝突、家庭内暴力がありました。感情が高ぶると自室の壁を叩き、複数の穴が開くこともあり、リストカットや児童相談所につながった経験もありました。
Turning Point|親元を離れ、一人暮らしへ
本人の希望も踏まえ、親元を離れて一定期間の一人暮らしを始めました。
JADAでは「親から離せば解決する」とは考えていません。一人暮らしを、起床、食事、洗濯、掃除、買い物、学校課題、アルバイトなど、実際の生活を自分で経験するための環境として位置づけました。
JADA Support|杉浦暢恵による本人への実動支援
杉浦暢恵が訪問や電話を重ね、本人への実動支援を行いました。
当初は毎朝のモーニングコールなど細かな支援も行いましたが、本人から「電話がしんどい」という本音が出たことを受け、支援方法を変更しました。
「支援者が起こす」から「本人が自分で起きる」へ移行し、自力で起床できる日が増えました。
また、「高校は卒業したい」という本人自身の意思が出るようになり、学校課題にも自分から取り組むようになりました。
Social Participation|アルバイトに挑戦し、不採用でも次へ
Aさんは派遣アルバイトを経験した後、「派遣ではなく、同じ場所で働きたい」と自分から希望するようになりました。
履歴書や面接練習を支援し、複数の面接で不採用も経験しましたが、「落ちても次のところに応募しようと思います」と、自分から再挑戦する意思を示しています。
Today|不登校・引きこもりは解決。ここからSocial Autonomyへ
リストカットについて、JADAの支援開始後に本人へ直接確認した際には「今はやっていない」と話しており、現在まで本人から再開しているとの申告はありません。
さらにAさんは、親元を離れて一人暮らしを経験し、自分で起きる、洗濯やゴミ出しをする、学校課題を進める、アルバイトへ挑戦するなど、家庭の外で生活し、社会と関わる行動を始めています。
JADAでは、リストカットが収まり、一人暮らしができ、アルバイトなど社会参加へ踏み出した現在のAさんについて、不登校・引きこもりは「解決」と判断しています。
ただし、JADAの支援はここで終わりではありません。
ここからは、自分で生活を整え、自分で考え、自分で選び、学びや仕事を継続し、自分の人生をつくっていくSocial Autonomy(社会的自律)へ向けて支援を続けます。
- 自力で起きる日が増えた
- 洗濯やゴミ出しなど生活管理を行う
- 学校課題を自分で進める
- 「高校は卒業したい」と自分の意思を話す
- アルバイトへ挑戦する
- 不採用でも次へ応募しようとする
- 将来や自分のやりたいことを話す
- 家庭外の第三者へ自分の気持ちを伝える
20人の事例から分かる再出発の共通点
20人の年齢、家庭環境、学校、診断、引きこもり期間は異なります。しかし、再出発には共通点があります。
- 保護者が本人への接し方を変えた
- 父母が支援方針をそろえた
- 昼夜逆転を放置せず、生活の土台を整えた
- 家庭だけで抱えず、第三者が本人へ関わった
- 学校以外にも社会との接点をつくった
- 学び直しと実体験を組み合わせた
- 本人が自分で選び、行動する機会をつくった
- 本人の状態に合わせ、生活環境そのものを変えた
- 支援し続けるのではなく、できるようになったことを本人へ返した
通信制高校への転校や学校復帰だけで、不登校や引きこもりが解決するわけではありません。規則正しい生活を取り戻し、家庭外の人と関わり、学び直し、アルバイトなどの社会参加へ進むことが重要です。
JADAスタッフも一次情報を記録します
このSuccess Hubは、杉浦孝宣一人の成功事例集ではありません。
CASE19では中級JPC・大倉星耶が中心となって支援した事例を、CASE20では杉浦暢恵が現在も直接支援している事例を追加しました。
杉浦暢恵は小学校教育に10年以上携わった経験を持ち、現在はJADAで訪問支援、生活改善、社会参加支援、保護者支援に関わっています。
今後も、支援前の状態、保護者への働きかけ、本人への実動支援、転機、その後の変化を、実際に関わったJADAスタッフの一次情報として蓄積していきます。
Success Hubを、単なる「成功者一覧」ではなく、JADAという支援組織が蓄積するJADA Success Hub / Evidenceとして育てていきます。
PIVOTで紹介されたJADAの支援
親へのコーチングと本人への実動支援を組み合わせるJADAの考え方は、YouTube番組「PIVOT」でも前編・後編にわたり紹介されました。
PIVOT前編
PIVOT後編
よくある質問
1.ここで紹介している成功事例は、実際にJADAが支援した事例ですか?
はい。杉浦孝宣またはJADAのスタッフが、実際に本人や家庭へ関わった事例です。本人や保護者が動画へ出演しているケースもあります。
プライバシーに配慮し、実名、仮名、イニシャルを使い分けています。このページでは、男性は「〇〇君」、女性は「〇〇さん」と表記します。
2.10年間引きこもっていても再出発できますか?
再出発できます。Y子さんは中学校卒業後、約10年間引きこもりましたが、24歳から生活を立て直し、通信制高校、短期大学へ進み、保育士資格を取得しました。現在は公務員として働いています。
長期化している場合は、本人の意思を待ち続けるだけでなく、生活、家族関係、学び、社会との接点を段階的につくる必要があります。
3.JADAがいう「解決」とは、正社員になることですか?
正社員就職だけではありません。
自分で朝起きる、身支度をする、自分の意思で家から出る、人と関わる、学び直す、アルバイトの面接を受ける、進学や就労へ一歩を踏み出すことも重要な変化です。
CASE18のY君は、自分で高卒認定試験へ向かうところから始まり、その後、必要科目をすべて取得しました。現在は家事や洗濯、SNS作業などを通じて、次の社会接点づくりへ進んでいます。
4.家庭内暴力があるStage 4の状態でも変わりますか?
カズキ君は、高校中退、引きこもり、家庭内暴力を経験しましたが、生活と進路を立て直し、区役所勤務へ進みました。S君も、家庭内で包丁を振りかざす状態から大学進学へ進みました。
ただし、今まさに暴力が起きている、刃物がある、自傷、薬の大量摂取、具体的な自殺の計画など、差し迫った危険がある場合は安全確保が最優先です。家庭だけで対応せず、110番・119番、医療機関、警察、児童相談所等へ連絡してください。
5.家庭訪問は、本人を無理に連れ出す支援ですか?
いいえ。家庭訪問の目的は、本人を力ずくで連れ出すことではありません。
カイト君、エイタ君、N君の事例では、会う、話す、約束を守ることを積み重ね、本人との信頼関係をつくりました。N君の場合は約7か月、計69回の家庭訪問を経て、自分で通信制高校への進学を決めました。
6.通信制高校へ転校すれば、引きこもりは解決しますか?
転校しただけでは解決しません。
W君は通信制高校のネットコースに在籍していましたが、生活が崩れ、約8か月引きこもりました。その後、寮生活で起床、食事、学習、運動、人との関わりを整え、防衛大学校一次試験合格を経て自衛隊へ進みました。
通信制高校を卒業することと、生活や社会との接点を取り戻すことは、分けて考える必要があります。
7.一度動き始めた後、再び不登校や引きこもりになることはありますか?
あります。回復は一直線とは限りません。
エイタ君も、家庭訪問をきっかけに動き始めた後、再び壁へぶつかりました。しかし、カナダ留学、大学進学、JADAの学生インターンへ進みました。
停滞や失敗があっても、その時点の状態を見直し、支援を組み直すことが重要です。
8.発達障害の診断があると、進学や就職は難しいですか?
診断名だけで将来を決めることはできません。
CASE13のW君は、本人の特性に合う高校で再出発し、看護系大学へ進学しました。サコウ君も中高一貫校で不登校を経験しましたが、環境を変え、プライム上場企業へ就職しています。
JADAは医学的診断を行う機関ではありません。必要な場合は医師や専門家と連携しながら、本人の生活、学習、行動、家庭環境を見て支援を考えます。
9.本人が相談を拒否していても、保護者だけで相談できますか?
はい。保護者だけでも相談できます。
CASE18のY君も、最初にご両親が関わり方を見直しました。結果を迫らず、本人が挑戦できる家庭環境を整えたことで、自ら高卒認定試験へ向かう行動につながりました。
本人がすぐに相談へ来られなくても、保護者が明日からの対応を変えることはできます。
10.同じ支援を受ければ、必ず同じ進学先や就職先へ進めますか?
同じ結果を保証するものではありません。本人の年齢、状態、得意分野、家庭環境、希望によって進路は異なります。
Y子さんは公務員、カイト君とリョウタ君は自衛隊、カズキ君とタツマ君は公務員、佐藤渉太君はJA、サコウ君はプライム上場企業、アツヤ君は最高級メゾンへ進みました。Y君は高卒認定の必要科目をすべて取得し、現在は次の社会参加へ向けて支援を継続しています。K君は週5日のアルバイトを継続しています。
これらの事例は、特定の進路を保証するものではなく、本人と家庭の状態に合わせた支援によって再出発の道筋をつくれることを示す一次情報です。
お子さんと似た事例が見つからない場合
同じ「不登校」「引きこもり」という言葉でも、本人の状態と必要な支援は異なります。
昼夜逆転、ゲーム漬け、親との会話断絶、外出困難、入浴拒否、進路拒否などが重なるStage 3以上では、家庭だけで抱えず、第三者による実動支援を検討してください。
海外の方・英語でJADAを知りたい方へ
JADAの自律支援モデルは、英語サイトでも発信しています。
まとめ|20人の現在は、再出発できることの証明です
不登校や引きこもりになったからといって、本人の可能性が失われたわけではありません。
約10年間引きこもったY子さんも、高校中退後に1年半引きこもった佐藤渉太君も、家庭内暴力があったカズキ君も、海外で一人暮らしとアルバイトへ進んだR・K君も、不登校・リストカットから一人暮らしと社会参加へ進んだAさんも、最初から将来が見えていたわけではありません。
家庭の対応を整える。生活を立て直す。本人との接点をつくる。必要なら生活環境そのものを変える。学び直す。社会との接点をつくる。そして、本人が自分で考え、選び、行動する。
不登校・引きこもりが解決したら、それで支援終了ではありません。その先にあるSocial Autonomy(社会的自律)へ進むことがJADAの最終目標です。
親が諦めない限り、JADAも諦めません。
執筆・監修:一般社団法人未来自律支援機構(JADA)代表理事 杉浦孝宣(Takanobu Sugiura)
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