9/19 都政新報 「教育支援の現場から」

こんにちは、NPO教育支援協会連合会東京支部理事の杉浦です。「教育支援の現場から」という視点で記事を書かせていただくことになりました。現在の高等学校のあり方、現状、公教育の抱える課題などに対して、様々な角度から言及出来ればと考えています。初回の今稿では、簡単に私杉浦のプロフィールと教育支援協会連合会東京支部の活動を紹介させていただきたいと思います。私は小学生の頃、体が弱かったせいもあり何事にも自信がなく、勉強も出来ませんでした。毎日のように保健室登校を重ね(今でいう適応指導教室に在籍)、友達や女の子からも泣かされていましたが、小学校四年のときに竹岡健康学園に入園し、規則正しい生活を送ることを覚え、そこにいる先生方の励ましのおかげで自信がつきました。それまでの通知票は五段階で一と二ばかりでしたが、人並みに勉強もできるようになりました。入園当初は慣れない環境に落ち込むことも多くありました。多くの他の生徒と違う学園生活を送っている自分に不安を覚え、もとの生活に本当に戻れるのか心配になったことも少なくありません。しかし、最後には先生方のおかげでたくましく成長できたと思います。後から考えると、私が経験したこのような学生時代のつまずきというのは実はたいしたことではなく、逆にいい経験になったとすら思えます。もちろんその渦中では大きな不安感に飲み込まれそうになりますが、今では、本人の自覚と学校生活を送る環境、そして先生方の励ましでそういった不安は払拭され、心境は大きく好転するのだと理解しています。この経験から、勉強ができなかったり自分に自信の持てない子どもに対して、励まし、その子どもにとって次のステップに進むにはどのような環境が一番適しているのかを一緒に考えることが私の使命と考え、日々教育支援の活動をしています。この活動を通して思うことは、高校卒業資格取得のための道が以前より増え、中学・高校生が自分の生活を“選ぶことが出来る”ようになってきたということです。そして、さらに強く感じていることは、高校中退者と中学不登校生の数が年々増えてきていることです。大人の社会が多様化してきていることを受け、進学高校選択の幅の広がりを含む、子どもの社会も様々に形を変えてきています。学校や家庭、友達との学校生活の中で、周りと歩調を合わせることに疑問を持ち、孤立してしまう。一歩踏みとどまり、自分を見つめ直そうとしている生徒も多いのではないでしょうか。そんな子ども達が現状から踏み出そうとした時にこそ、手を差し伸べ導いてあげる存在が必要だと思うのです。具体的には、転校、つまり学校を変わりたいという相談が多いです。公立が不合格で私立の高校に進学したはいいが、校則が厳しくすぐに嫌になってしまった。スポーツ推薦で進学したが、ケガや部員とのトラブルで退部したい。スポーツ推薦での進学の場合、退部はすなわち退学という私立は多くあります。考えてみれば、一四~一五歳の子どもが、これから進む三年間を決定するというのは、かなり難しいことです。このような相談が多いのはうなずけます。私どもは、そのような子どもに、高校卒業資格取得さらにはその後の進学も含め、進路についてもっとも適切なアドバイスをするようにしています。一度つまずいたことのある相談員が、「自分の意志があれば次の一歩は踏み出せるんだ」ということをモットーに日々相談を受けています。

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杉浦 孝宣
杉浦孝宣(すぎうら たかのぶ)は、一般社団法人不登校・引きこもり予防協会の代表理事。自身も小学生時代に不登校を経験し、つらい気持ちに寄り添う支援を40年以上続けています。「子どもは必ず変われる」を信じ、不登校や高校中退、引きこもりで悩む親子に寄り添い続けています。著書に『不登校・ひきこもりの9割は治せる』など。
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