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中学3年で「明日から学校へ行かない」と宣言し、約2年間引きこもったN君。昼夜逆転とゲーム中心の生活が続き、進路の話もできない状態でした。
JADAはご両親へのコーチングと、本人への約7か月・計69回のアウトリーチを同時に行いました。N君は自分で通信制高校への進学を決め、週5日通学、カナダ留学、アルバイトを経験し、2025年4月に大学へ進学しました。
この記事では、本人・保護者の記録をもとに、「待つ」だけではなく、どのように信頼関係をつくり、社会との接点を回復したのかをお伝えします。
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40年以上・1万人超・9割以上の支援実績をもとに、
Autonomy Stage OS により、現在地と具体的な対応方法をお伝えします。
私たちの目的は相談件数を増やすことではありません。
一人でも多くの子どもたちが、教育・勤労・納税という三大義務を果たし、
社会的自律(Social Autonomy)を実現することです。
N君は中学3年の修学旅行から帰宅した日に、翌日から学校へ行かないとご両親へ伝えました。卒業後も高校へ進学せず、アルバイトを探した時期もありましたが、年齢や本人の状態もあり、継続的な社会参加にはつながりませんでした。
その後は早朝までゲームをして朝方に寝る生活となり、食事は一日一、二回。親子で気軽に会話できる状態ではなく、時間だけが過ぎていきました。ご両親は学校、相談機関、書籍などに触れながらも、何をどう変えればよいのか分からず、「見守り」の状態が続いていたと振り返っています。
Autonomy Stage OSでは、家族以外との接点が減り、生活と進路の両方が止まったStage4にあたる状態です。この段階では、本人を責めることも、親だけが頑張り続けることも解決になりません。親へのコーチングと、本人が外部と再びつながる実動支援が必要になります。
転機は2022年1月でした。ご両親は杉浦孝宣の著書を読み、「アウトリーチ支援」という選択肢を知り、親だけで面談に来られました。
ここで大切なのは、親が「本人が動くまで待つ」ことをやめたことです。ただし、本人を力で動かすという意味ではありません。現在地を見立て、夫婦の対応を整え、本人が外の人と関われる安全な接点をつくる方針を選びました。
N君への支援では、スタッフと学生インターンが約7か月間、計69回の訪問を重ねました。
アウトリーチとは、本人を無理に部屋から連れ出すことではありません。訪問した人が約束を守り、本人の興味や言葉を受け止め、「この人なら話せる」と感じられる関係をつくる支援です。
N君の場合も、最初は「来ても変わらない」と距離を置いていました。しかし、ゲームやアニメなど本人が関心を持つ話題を通して、学生インターンとの会話が少しずつ生まれました。支援者は本人を評価するのではなく、同世代に近い先輩として関わり、社会との最初の接点になりました。
69回という数字そのものが成果ではありません。本人が支援者との関係の中で、次の一歩を自分で考えられるようになったことが本質です。
本人への訪問と並行して、ご両親にはオンライン面談を通じたコーチングを行いました。家庭での声かけ、進路の話をするタイミング、本人に期待をかけすぎない関わり方、夫婦で対応を一致させることを整理しました。
引きこもりの支援では、親が悪い、子どもが悪いという話ではありません。ただ、家庭内の対応が揺れると、本人はさらに動きにくくなります。親へのコーチングは、本人が安心して次の選択をできる家庭環境をつくるための支援です。
JADA Support Philosophyは、親へのコーチングと本人への実動支援を両輪にします。親だけでも、本人だけでも、長期化した課題を動かし続けることは難しいためです。
支援開始から約3か月後、通信制高校の願書締切が迫る中で、N君の進学が具体的な選択肢になりました。ご両親は、まだ引きこもりの状態にある本人が進学できるのか、不安を感じていました。
しかし、N君は支援者から説明を受け、自分自身で通信制高校へ行くことを決断しました。本人の意思を確認しながら短期間で手続きを整え、その年の4月に入学しました。
通信制高校は、単に在籍先を変えることではありません。N君の場合は、家で完結させず、人と会い、レポートに取り組み、スクーリングへ行く環境がありました。不登校や引きこもりを経験した仲間、スタッフ、学生インターンがいる教室が、通う力を育てる場になりました。
入学後は、レポート作成やスクーリングだけではありません。登山、運動会、文化祭、クリスマス会、スキー合宿、卒業式など、一つひとつの社会参加を積み重ねました。
お父さんのPTAだよりには、N君が週5日教室へ通えるようになったこと、卒業式では役割を担ったこと、同級生やスタッフとの関わりの中で励まされたことが記されています。こうした経験は、授業だけでは得られない自信と責任感を育てます。
社会は最高の教室です。決められた時間に行く。人と約束する。役割を持つ。失敗しても、周囲と関わりながらやり直す。その積み重ねが、本人の「できる」という感覚を現実のものにしていきます。
N君はカナダ留学を経験し、海外で学ぶことにも挑戦しました。進路の選択肢が広がる中で、農業への関心を将来の目標へつなげ、2025年4月に大学へ進学しました。
不登校・引きこもりの支援は、登校できたか、卒業できたかだけで終わりません。本人が自分の関心を見つけ、学び、働き、社会に役割を持てる未来を選ぶことが重要です。N君が農業従事者を目指して大学で学び始めたことは、Social Autonomyへの大切な一歩です。
2年間の引きこもりから、なぜ家を出ることができたのか。N君本人が、訪問支援、通信制高校、カナダ留学、大学進学、アルバイトへ進んだ歩みを語っています。
N君のご両親が、2年間の引きこもりからカナダ留学、大学進学へ進むまでの経過を語っています。見守るだけで終わらせず、親へのコーチングと本人への実動支援をどのように進めたのかを、ご家族の視点から確認できる一次情報です。
N君のお父さんは、2019年の不登校宣言からアウトリーチ開始、通信制高校への進学、週5日通学、行事や留学への挑戦までを記録しています。保護者の視点から、家庭が何に迷い、どのように次の行動を選んだのかを知ることができる大切な一次情報です。
長期欠席に加え、家の外へ出ない、家族との会話が減る、昼夜逆転が続く、進路の話ができないといった状態が重なる場合は、単なる欠席としてではなく、社会との接点を回復する支援が必要な段階として見立てます。
本人を追い詰めることは避けるべきですが、支援につなげる行動まで止める必要はありません。親へのコーチングで家庭の対応を整え、本人が外部とつながるきっかけをつくります。
突然の訪問や命令的な関わりは逆効果になることがあります。JADAのアウトリーチは、本人の反応を見ながら、信頼関係を優先して接点をつくります。
通信制高校は大切な選択肢ですが、進学だけで生活や孤立の問題が解決するとは限りません。N君のように、通学、学び直し、人との関わり、社会参加を本人の状態に合わせて進めることが必要です。
今の状態だけで将来を決める必要はありません。生活、学び、人との関わりを一つずつ整え、本人の関心を進路につなげることで、大学進学を含む選択肢をつくることができます。
ゲームだけを取り上げても、孤立や無力感の背景が残ることがあります。ゲームを一律に悪と決めつけず、本人との対話の入り口にしながら、現実の人間関係や役割へ移る道をつくります。
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