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スポーツ推薦で高校へ進学しながら、高校中退。その後、約1年半の引きこもりを経験し、農業大学校への進学を経てJAへ就職――これは、私が実際に支援した佐藤渉太君の再出発の記録です。
スポーツ推薦で高校へ進学すれば、将来は安泰だと考える保護者は少なくありません。しかし、けが、実力差、厳しい部活動、人間関係、長時間の通学などが重なると、競技だけでなく学校生活そのものに行き詰まり、高校中退や引きこもりへ進むことがあります。
一般社団法人未来自律支援機構(JADA:Japan Autonomous Development Association)代表理事の杉浦孝宣(Takanobu Sugiura)です。私は40年以上にわたり、不登校・高校中退・引きこもりの本人と家庭を1万人以上支援してきました。
渉太君は、野球のスポーツ推薦で高校へ進学しました。しかし、片道約1時間30分の通学と厳しい部活動などが重なり、高校を中退。その後、昼夜逆転とゲーム中心の生活になり、約1年半にわたって引きこもりました。お母様から「佐藤渉太は死んだものとして」と連絡を受けたこともあります。それほど、ご家族は追い詰められていたのです。
それでも、渉太君の人生はそこで終わりませんでした。本人への働きかけと家庭への支援を重ね、外へ出ることから始め、体力を取り戻し、人との接点をつくり直しました。そして農業大学校へ進学し、卒業後はJAへの就職を実現しました。スポーツ推薦での挫折、高校中退、引きこもりを経験しても、学びと仕事へ再接続することはできます。
大切なのは、本人を責めることでも、動き出すまで見守り続けることでもありません。まずAutonomy Stage OSの5-Stage Assessmentで本人と家庭の現在地を整理し、親へのコーチングと本人への実動支援を組み合わせることです。
この記事では、スポーツ推薦から高校中退・約1年半の引きこもりへ進んだ背景、保護者が避けるべき対応、再出発に必要な支援、そして渉太君が農業大学校への進学とJA就職を実現するまでの過程を、杉浦孝宣の一次情報に基づいてお伝えします。目標は復学だけではありません。本人が学び、働き、社会の一員として自分の人生を歩むSocial Autonomy(社会的自律)です。
高校中退後に昼夜逆転やゲーム中心の生活が続いている場合、まず現在地を確認してください。
スポーツ推薦は、本人の努力や競技実績が評価された進学です。競技を続けながら高校生活を送り、進学や就職へ進む生徒も数多くいます。その一方で、入学後に初めて分かる負担もあります。
競技で評価されて入学した生徒ほど、「弱音を吐いてはいけない」「期待を裏切れない」と抱え込みやすいものです。保護者が異変に気づいた時には、本人が心身ともに限界へ近づいている場合があります。
私が高校中退や転校の相談を受けてきた現場では、スポーツ推薦で入学した生徒に対し、「部活動を辞めるなら、学校にも残れない」という扱いが行われることがありました。
これは大きな問題です。部活動と高校教育は、本来同じものではありません。けがや人間関係などによって競技を続けられなくなったとしても、高校で学ぶ機会まで失わせるべきではありません。
しかし実際には、本人も保護者も「部活を辞めたら退学するしかない」と思い込み、限界まで我慢した後、学校と部活動という二つの居場所を同時に失うことがあります。
本人が追い詰められる前に、休養、転部、コース変更、校内での居場所、転校、学び直しなどの選択肢を確認してください。高校中退を避けられない場合でも、退学後の生活と次の所属先を空白にしないことが重要です。
佐藤渉太君は、野球のスポーツ推薦で高校へ進学しました。ところが、片道約1時間30分の通学と厳しい部活動などが重なり、高校生活を続けられなくなりました。
高校を中退した後、都立高校への転学も検討しましたが、本人は次第に家から出られなくなりました。昼夜逆転し、ゲームを中心とした生活が続き、約1年半にわたって引きこもりました。
お母様から、私のもとへ「佐藤渉太は死んだものとして」と連絡がありました。これは、本人の命が失われたという意味ではありません。何をしても動かない息子を前に、保護者が希望を失いかけるほど追い詰められていたことを表す言葉でした。
私は、その連絡を受けても渉太君の可能性を諦めませんでした。現在の引きこもった姿を、その子の人生の結論にしてはいけないからです。
次の動画では、スポーツ推薦での高校進学、高校中退、約1年半の引きこもりを経て、農業大学校へ進学し、JAへ就職した佐藤渉太君の歩みを紹介しています。
本人の言葉と実際の歩みは、高校中退や引きこもりが人生の結論ではなく、適切な働きかけによって学びと仕事へ再接続できることを示す一次情報です。
すべての高校中退者が引きこもりになるわけではありません。しかし、私の40年以上の支援経験から強く感じるのは、人は自分の居場所を失うと、家庭や自室へ引きこもりやすくなるということです。
高校を中退すると、学校、部活動、友人、先生、毎日の予定、将来の目標を一度に失うことがあります。朝起きる理由も、外出する場所も、人と会う予定もなくなります。その状態でスマートフォンやゲームだけが残れば、昼夜逆転が進み、家族との会話や外出が減っていきます。
「しばらく休ませれば、自分から動き出すだろう」と見守ることが必要な時期もあります。しかし、新しい居場所や役割をつくらないまま見守りを続ければ、本人にとって引きこもる生活が日常となり、状態が固定される可能性があります。
Autonomy Stage OSは、本人と家庭の現在地を把握し、必要な支援を選び、Social Autonomyへ進むためのJADAの中核フレームワークです。
5-Stage Assessmentは、Autonomy Stage OSの中で、生活、家族関係、外出、学習、進路、社会との接点などを整理する評価枠組みです。医学的診断ではありません。今の段階で、家庭が何をすべきか、第三者による支援が必要かを判断するために使用します。
| 現在地の目安 | 主な状態 | 基本対応 |
|---|---|---|
| Stage 1〜2 | 行き渋りや欠席が始まっているが、家族や学校との接点が残っている | 家庭の対応と学校との連携を整え、早期改善を目指す |
| Stage 3以上 | 昼夜逆転、ゲーム漬け、会話断絶、外出困難、入浴拒否、進路拒否などが重なる | 家庭だけで抱えず、本人への実動支援ができる専門機関へ相談する |
| 緊急性がある状態 | 自傷、希死念慮、家庭内暴力、激しい暴言など | 安全確保を優先し、医療機関、警察、児童相談所等との連携を検討する |
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「せっかく推薦で入ったのに」「途中で投げ出した」「もっと頑張れたはずだ」と責めても、自信を失った本人はさらに家族との会話を避けます。必要なのは、退学に至った要因を整理し、次の生活と所属先をつくることです。
通信制高校や別の高校への転校は有力な選択肢です。しかし、昼夜逆転や外出困難が続いている状態で入学手続きだけを進めても、再び通えなくなることがあります。学校選びと同時に、起床、食事、運動、外出、人との接点を整える必要があります。
休養は必要ですが、期限も働きかけもない見守りを続けると、何もしなくても生活と娯楽が保障される状態が固定されます。保護者は、スマートフォン、ゲーム、金銭、食事、起床などの家庭基準を話し合い、父母で一貫した対応を取る必要があります。
JADAの支援哲学の核心は、Parent Coaching × Direct Support for the Young Person、すなわち「親へのコーチング × 子ども・若者本人への実動支援」です。
親だけが変われば解決するわけではありません。本人だけを支援すればよいわけでもありません。父母が一枚岩となって家庭の基準を整え、同時に第三者が本人のもとへ出向き、外出、生活改善、学び直し、社会参加へつなげることが重要です。
渉太君の支援では、最初から進学や就職だけを迫ったわけではありません。長期間の引きこもりによって低下した体力を戻し、外へ出て、人と会い、家庭の外に新しい接点をつくることから始めました。
国会議員との面談、朝日新聞の実名取材、白菜の収穫体験など、これまでの生活にはなかった人や社会との接点を一つずつ増やしました。こうした経験は、単なる行事ではありません。「自分にもできることがある」「社会の中に自分の役割がある」と本人が実感するための実動支援です。
その後、渉太君は農業大学校へ進学し、卒業後はJAへ就職しました。詳しい経過は、JADA Success Hubの佐藤渉太君の成功事例で紹介しています。
この事例は、すべての本人が同じ経路を進むという意味ではありません。高校中退と引きこもりの後でも、生活を立て直し、新しい居場所と役割をつくり、学びと仕事へ再接続できることを示すEvidenceです。
JADAでは、本人と家庭の状態に合わせ、7 Steps to Autonomyを基本に支援を組み立てます。
すべてのケースで、七つの段階を同じ速度、同じ順番で進めるわけではありません。本人の現在地を確認し、必要な段階へ戻りながら、生活、学び、社会参加をつなぎ直します。
高校を中退した直後、保護者は「どの学校へ転校させるか」を急いで考えます。もちろん、高校卒業資格を得ることは、進学や就職の選択肢を守るうえで重要です。
しかし、学校の名前を決めるだけでは十分ではありません。本人が朝起きられるか、決められた日に外出できるか、人と話せるか、課題を継続できるか、困った時に助けを求められるかを確認する必要があります。
学校という所属先に加えて、本人が安心して過ごせる居場所、日中の活動、信頼できる大人、同世代との関係、小さな役割をつくることが、引きこもりの予防と再出発につながります。
スポーツ推薦で入学しても、長時間通学、厳しい練習、けが、人間関係などによって、高校生活を続けられなくなることがあります。さらに「部活を辞めたら学校も辞める」という悪しき慣習によって、競技と学校という二つの居場所を同時に失う場合があります。
中退後に必要なのは、本人を責めることでも、無期限に見守ることでもありません。まず本人と家庭の現在地を確認し、生活を整え、家庭の外に新しい居場所と役割をつくることです。
佐藤渉太君は、スポーツ推薦での高校進学、高校中退、約1年半の引きこもりを経て、農業大学校へ進学し、JAへ就職しました。この一次情報が示しているのは、適切な働きかけと本人への実動支援があれば、人生をつくり直せるということです。
JADAが目指すのは、学校へ戻すことだけではありません。本人が生活を整え、人とつながり、学び、働き、自分で考え、選び、行動し、社会へ貢献できるSocial Autonomyです。
親が諦めない限り、JADAも諦めません。
本人が相談を拒否している場合でも、保護者だけでご相談いただけます。
高校中退後の昼夜逆転、ゲーム中心の生活、会話断絶、外出困難などが続いている場合は、家庭だけで抱え込まず、30分無料相談をご利用ください。
あります。競技力だけでなく、長時間の通学、厳しい練習、上下関係、けが、成績、寮生活、人間関係などが重なると、学校生活を続けられなくなる場合があります。
スポーツ推薦による入学には、「部活動を辞めたら、学校も辞めなければならない」という悪しき慣習が残っている学校もあります。そのため、本人が競技を続けられなくなると、部活動だけでなく学校という居場所まで同時に失うことがあります。
本人が限界を迎えてから退学を決めるのではなく、家庭と学校が早い段階で状況を把握し、転部、休養、コース変更、転校などの選択肢を検討することが重要です。
本人の努力不足だけで説明することはできません。本人の特性、学校や部活動の環境、指導者との関係、通学時間、家庭の対応など、複数の要因が重なっている場合があります。
本人を責めるのではなく、何が負担になっていたのかを整理し、次に同じ状態を繰り返さないための生活環境と進路を考える必要があります。
すべての高校中退者が引きこもりになるわけではありません。しかし、私の40年以上の支援経験から強く感じるのは、人は自分の居場所を失うと、家庭や自室へ引きこもりやすくなるということです。
高校を中退すると、学校、部活動、友人、先生、毎日の予定、将来の目標を一度に失うことがあります。その後、新しい居場所や役割をつくれないまま、昼夜逆転、ゲーム中心、家族との会話減少、外出困難が重なると、引きこもりが長期化する可能性があります。
「しばらく休ませれば自分から動く」と見守り続けるだけではなく、生活リズムを整え、学び直し、運動、アルバイト、ボランティア、インターンなどを通じて、家庭の外に新しい居場所と社会との接点を段階的につくることが必要です。
通信制高校への転校は、有力な選択肢の一つです。ただし、入学手続きだけで生活状況が改善するとは限りません。
昼夜逆転やゲーム中心の生活、外出困難、家族との会話断絶が続いている場合は、学校選びの前に生活を整え、継続して通学・学習できる状態をつくる必要があります。
進学や就職の話だけを繰り返すと、本人がさらに心を閉ざすことがあります。まず、起床、食事、入浴、運動、家族との会話、外出など、日常生活の小さな変化から始めます。
一方で、本人が動くまで生活と娯楽を無条件に保障し続けることも適切ではありません。父母が方針をそろえ、スマートフォン、ゲーム、金銭、食事などの家庭基準を明確にすることが重要です。
佐藤渉太君は、野球のスポーツ推薦で高校へ進学しましたが、片道約1時間30分の通学や厳しい部活動などが重なり、高校を中退しました。その後、昼夜逆転とゲーム中心の生活になり、約1年半にわたって引きこもりました。
支援では、すぐに進路だけを決めるのではなく、外へ出ること、体力を取り戻すこと、人と接することから段階的に進めました。その後、農業大学校へ進学し、卒業後はJAへの就職を実現しました。
父母が本人の状態と支援目標を共有し、起床、食事、スマートフォン、ゲーム、金銭、進路などについて同じ基準で対応することです。
父親は厳しく言い、母親はすぐ例外を認めるなど、対応が異なると本人へ一貫したメッセージが伝わりません。最初に本人を説得するのではなく、父母の考え方と対応方針をそろえることが重要です。
Autonomy Stage OSは、本人と家庭の現在地を把握し、必要な支援を選び、Social Autonomyへ進むためのJADAの中核フレームワークです。
5-Stage Assessmentは、その中で生活、家族関係、外出、学習、社会との接点などを整理する評価枠組みです。医学的診断ではなく、保護者が今何をすべきか、どの段階で第三者の支援が必要かを考えるために使用します。
欠席や行き渋りが始まったStage 1〜2では、家庭の対応と学校との連携を整えながら改善を目指せる場合があります。ただし、欠席が増えている、本人の表情や生活が大きく変わった、学校との関係が悪化している場合は、早めに相談してください。
昼夜逆転、ゲーム漬け、家族との会話断絶、外出困難、入浴拒否、進路拒否などが重なるStage 3以上では、家庭だけでの対応が難しくなります。JADAのように、親へのコーチングだけでなく、本人への働きかけ、家庭訪問、生活改善、学び直し、社会接点づくりまで行う専門機関へ相談することを推奨します。
自傷、希死念慮、家庭内暴力、激しい暴言などがある場合は、緊急事態として捉える必要があります。安全確保を最優先にし、状況に応じて医療機関、警察、児童相談所等と連携しながら解決を目指します。
最終目標は、高校へ戻ることや卒業資格を取ることだけではありません。本人が生活を整え、人とつながり、学び直し、自分で進路を選び、働き、社会の一員として自分の人生を歩める状態を目指します。
JADAでは、この状態をSocial Autonomy(社会的自律)と呼んでいます。佐藤渉太君が高校中退と引きこもりを経て、農業大学校への進学、卒業、JAへの就職へ進んだ過程は、その可能性を示す一次情報です。
執筆:杉浦孝宣(Takanobu Sugiura)
一般社団法人未来自律支援機構(JADA:Japan Autonomous Development Association)代表理事
認定NPO法人高卒支援会 会長
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