プレジデントオンラインが報じた不登校支援の最前線|40年の9割改善

プレジデントオンラインが報じた不登校支援の最前線|40年の9割改善

一般社団法人 不登校・引きこもり予防協会 代表理事の杉浦孝宣です。

「このまま不登校が続いたらどうしよう」「うちの子の状態でも、本当に良くなるんだろうか……」。長くご相談を受けていると、そんな声を毎日のように耳にします。保護者の方の不安は、決して大げさではありません。私自身も小学3年で不登校になり、親子で暗闇の中を手探りで進んだ経験があるからこそ、その重さがよくわかります。

そのような中で先日、ひとつの大きな出来事がありました。不登校・引きこもり支援を40年続けてきた私たちの取り組みが、プレジデントオンライン(PRESIDENT Online)に「不登校支援の最前線」として紹介されたのです。

▶ 記事はこちら:https://president.jp/articles/-/91339?page=2

この記事は、ひとつの団体の紹介を超えて、「不登校や引きこもりは家庭のせいではなく、社会全体で向き合うべき課題だ」というメッセージでもあります。このブログでは、プレジデントオンラインの記事内容を踏まえながら、保護者の皆さんに向けて、わかりやすくポイントをお伝えしていきます。

目次

第1章|なぜプレジデントオンラインが不登校支援を特集したのか

プレジデントオンラインは、経営者・ビジネスパーソン・行政関係者など、多くの「意思決定をする立場」の方が読むメディアです。その媒体が、不登校・引きこもり支援を正面から取り上げたという事実には、大きな意味があります。

取材の中で編集部が強い関心を示したのは、次のような点でした。

  • 長期不登校(90日以上)が全体の半数を超え、多くが引きこもり予備軍になっていること
  • 学校やスクールカウンセラーだけでは、家庭での実態把握や生活改善に限界があること
  • 「本人が動き出すまで待ちましょう」という関わりが、結果として状態の長期化につながっていること
  • 親の対応と、子どもへの実動支援をセットで行う「二輪型支援モデル」が高い成果を出していること
  • 40年以上、不登校・高校中退・引きこもりの子どもたちを支え、9割以上の社会復帰率を維持している実績があること

つまり、プレジデントオンラインは「不登校は家庭の問題ではなく、社会全体で支え合うべきテーマ」であり、その中で当協会の取り組みが「再現性のあるモデル」になっていると判断したのです。

第2章|「見守る」だけではなぜ改善しないのか

ここ数年、ネットやSNSでは「学校に行きたくないなら休んでいい」「見守るのが一番」というメッセージが多く発信されています。この考え方自体は、短期の不登校(ステージ1〜2)には有効な場面もあります

しかし、プレジデントオンラインの取材でもお話ししたように、90日を超える長期不登校(当協会のステージ3以上)になると、「見守るだけ」では状態はほとんど変わりません。むしろ、次のような悪循環に入っていきます。

  • 昼夜逆転が進む
  • スマホ・ゲーム時間が増え、生活リズムが崩れる
  • 家族との会話が減り、イライラや衝突が増える
  • 人と会うこと自体が怖くなり、家の外に出られなくなる
  • 進学や就職への不安が大きくなり、ますます動けなくなる

こうした悪循環の中にいる子どもに対して、「本人のやる気が出るまで待つ」というのは、かなり酷な話です。だからこそ、プレジデントオンラインの記事でも、当協会の「現場に出向いていく支援」がクローズアップされました。

第3章|親のコーチング × 子どもの実動支援──当協会の二輪型支援モデル

プレジデントオンラインの記事では、当協会の支援が「二輪型」であることが紹介されました。これは、

  • 親への支援(コーチング)
  • 子どもへの支援(訪問・寮・合宿・学び直し)

の二つを、同時に・連携して進めるという考え方です。

親御さんだけが頑張っても、子どもだけにアプローチしても、片輪では限界があります。親子関係がこじれている状態で、子どもだけを動かそうとしても、どうしても反発が起きてしまうからです。

そこで当協会では、

  • 親御さんには「声かけ」「距離感」「ルールの決め方」などをコーチングでサポート
  • 子どもには、家庭訪問やピアサポート、生活改善合宿、学生寮、フリースクール・通信制高校など、段階に応じた「実動支援」を提供

という形で、「親の学び」と「子どもの行動」を両輪で支えています。この連携があるからこそ、9割以上の改善率が出せていると考えています。

第4章|お子さんの“現在地”を知るための「ステージ判定」

プレジデントオンラインの取材でも、記者の方が特に「わかりやすい」とおっしゃっていたのが、当協会独自の「不登校・引きこもりステージ判定(1〜5)」です。

ざっくりお伝えすると、

  • ステージ1〜2:休みがち、登校しぶり、短期不登校。外出や会話はまだ保たれている。
  • ステージ3:3か月以上の不登校。昼夜逆転、ゲーム・スマホ依存が目立ち始める。
  • ステージ4:外出ほぼゼロ。部屋にこもり、家族との会話も減る。引きこもり状態。
  • ステージ5:暴言・暴力、自傷のリスク、家族も疲弊。専門的な安全確保が必要。

というイメージです。

このステージによって、とるべき対応はまったく変わります。
ステージ1の子に「とにかく合宿に行こう」と言っても早すぎますし、ステージ4の子に「様子を見ましょう」だけでは、さらに状態を悪化させてしまいます。

だからこそ、当協会では最初に「ステージ判定」から入り、お子さんの現在地を保護者と共有することを大切にしています。

第5章|「7つの支援ステップ」でゴールまでの道筋を見える化

ステージ判定で現在地がわかったら、次は「どこに向かうのか」というゴールと、そこまでの道筋が必要です。そのために用意しているのが、当協会の「7つの支援ステップ」です。

  • 🟢STEP1|ステージ判定(1〜5:現状の可視化)
  • 🟡STEP2|親のためのコーチング(関係修復・対応法の習得)
  • 🔵STEP3|家庭訪問支援(信頼関係の再構築)
  • 🟣STEP4|生活改善合宿・学生寮(生活リズムと自立基盤の回復)
  • 🟤STEP5|学び直し(通信制高校・サポート校・フリースクール)
  • 🔴STEP6|アルバイト・インターン(社会との接点を取り戻す)
  • 🟠STEP7|社会貢献・自律支援(公務員・企業就職・地域活動など)

プレジデントオンラインが特に興味を持ったのは、出口(就職・進学・社会貢献)までを見据えたロードマップになっている点でした。

「とりあえず学校に戻ればいい」という発想ではなく、「自分で生活を立てていける力」をつけることがゴールだと考えていることが、編集部にも伝わったのだと思います。

第6章|プレジデントオンラインも注目した16名以上の成功事例

記事の中では、長期不登校・引きこもりから立ち直った若者たちのエピソードが、いくつか取り上げられました。当協会では、そうした実例をまとめたページを公開しています。

たとえば、こんな子どもたちです。

  • 中2から10年引きこもりだったY子さんが、通信制高校→短大→保育士→公務員へ進んだ事例
  • 中1から不登校・引きこもりとなったカイト君が、支援を経て通信制高校→自衛隊へ進んだ事例
  • 中高一貫校で不登校になったカズキ君が、通信制高校→公務員として区役所勤務になった事例
  • 家庭訪問からスタートし、通信制高校→航空自衛隊へと進んだリョウタ君の事例
  • 高校中退・引きこもり状態からフリースクール・通信制高校を経て、美大に合格したG君の事例

これらの詳しい軌跡は、こちらにまとめています。
中高生の引きこもりに悩む親必見!成功事例から学ぶ対処法16選

プレジデントオンラインの編集部の方も、この16名以上の成功事例を読んだうえで、「これは一部の特別な子の話ではなく、支援を入れれば多くの家庭で起こりうる変化ですね」と言ってくださいました。

第7章|「家庭だけで抱えなくていい」というメッセージ

プレジデントオンラインに掲載されたことで、私が一番うれしく感じているのは、「家庭だけで抱えなくていい」というメッセージを、社会的な媒体が代弁してくれたことです。

これまで、多くの保護者が、

  • 「親の育て方が悪かったのではないか」
  • 「学校に迷惑をかけているのではないか」
  • 「他人に相談するのは恥ずかしい」

と自分を責め、ギリギリまで我慢したうえで相談に来られていました。

しかし、この記事が出たことで、

  • 「専門家と一緒に考えるのは当たり前」
  • 「親もサポートを受けて良い」
  • 「動けない子どもには、こちらから歩み寄る支援が必要」

というメッセージが、より多くの家庭に届くきっかけになると感じています。

第8章|今、お子さんのためにできる「具体的な一歩」

ここまでお読みいただいた方の中には、

  • 「うちの子はどのステージに当てはまるんだろう?」
  • 「この状態で、今何から始めればいいのか知りたい」
  • 「通信制高校や寮・合宿なども含めて、選択肢を整理したい」

と感じている方も多いと思います。

当協会では、最初の一歩として「ステージ判定」と「親のコーチングの方向性」をお伝えするオンライン相談(30分)を無料で行っています。

▶ 30分無料相談のお申し込みはこちら
https://yoboukyoukai.com/soudan/

状況をお伺いしたうえで、

  • 現在のステージの目安
  • ご家庭でやってはいけない対応・やった方が良い対応
  • 必要に応じて、家庭訪問・合宿・寮・学び直しなどの選択肢

を整理し、「いま何を優先すべきか」を一緒に考えていきます。

第9章|オンラインだけで終わらせない「動く支援」

世の中には、不登校・引きこもり支援を名乗るサービスがたくさんあります。その多くがオンライン完結であったり、カウンセリングのみであったりします。それ自体が悪いわけではありませんが、ステージ3以上のご家庭にとっては、それだけでは足りないケースが非常に多いのが実情です。

当協会の大きな特徴は、

  • 実際にご家庭に伺う「家庭訪問支援」
  • 生活リズムを立て直す「生活改善合宿」
  • 自立の練習ができる「学生寮」
  • 学び直しにつながる「通信制高校・サポート校・フリースクール」
  • 卒業後を見据えた「アルバイト・インターン・公務員就職支援」

など、現場で一緒に汗をかく“動く支援”を全国から導入できる体制を整えていることです。

プレジデントオンラインの記事でも、この「オンラインだけで終わらない実動支援」が、他にはない強みとして取り上げられました。

第10章|最後に──「まだ間に合う」と本気で伝えたい

取材の最後、プレジデントオンラインの編集者の方が、こんな言葉をくださいました。

支援を入れれば変われる、という事実をもっと多くの家庭に届けたいんです。

これまで40年以上、不登校・高校中退・引きこもりの子どもたちと向き合ってきましたが、私もまったく同じ思いです。どれだけ長く引きこもっていても、暴言や暴力があっても、ゲーム漬けになっていても、「支援の入れ方」と「親の関わり方」を変えれば、必ず光は見えてきます。

ご家庭が今どんな状態でも、「もう手遅れだから」と諦める必要はありません。むしろ、そう感じている今こそが、本格的な支援を入れるタイミングかもしれません。

一人で抱え込まず、どうか一度、ご相談ください。
あなたとお子さんの「再出発」の道筋を、一緒に描いていきましょう。

一般社団法人 不登校・引きこもり予防協会
代表理事 杉浦孝宣

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