不登校は解決できる|40年・1万人超の実績から生まれたJADA Autonomy Stage OS

「子どもが学校へ行けなくなった。このまま見守るしかないのでしょうか」

40年以上にわたり、1万人を超える不登校・高校中退・引きこもりの子ども・若者と、そのご家族を支援してきた私が、最も多く受ける相談です。

私は、一般社団法人未来自律支援機構(JADA:Japan Autonomous Development Association)代表理事、認定NPO法人高卒支援会 会長の杉浦孝宣(Takanobu Sugiura)です。

文部科学省は、不登校の子ども一人ひとりの状況に応じた支援と、学校以外も含めた多様な学びの機会を保障する方針を示しています。学校やスクールカウンセラーも、子どもの気持ちを尊重しながら支援しています。

しかし、40年以上の現場経験から申し上げると、「今は無理をさせず、しばらく見守りましょう」という対応だけで、不登校が解決するとは限りません。

見守ることが必要な時期はあります。ところが、昼夜逆転、ゲームやスマートフォン中心の生活、親子の会話の減少、入浴や着替えの減少、外出の停止、部屋への閉じこもりなどが進んでいるのに、具体的な支援を行わず見守り続ければ、不登校が長期化し、引きこもりへ移行する可能性があります。

不登校は、子どもの才能や性格だけで決まる問題ではありません。子どもの現在地を正しく把握し、その段階に合った支援を始められるかどうかが重要です。

JADAでは、40年以上・1万人超・9割以上の支援実績から体系化した「JADA Autonomy Stage OS」を用いて、子どもの状態を5つのStageで把握します。そのうえで、親が今取るべき対応と避けるべき対応を明らかにします。

そして、「親へのコーチング」と「子どもへの実動支援」を両輪とするJADA Autonomy OS(7 Steps to Autonomy)により、生活改善、学び直し、社会参加、就労、社会的自律までを一貫して支援します。

この記事では、文部科学省による不登校の定義を踏まえながら、JADAが40年以上の実践から導き出した不登校の捉え方、引きこもりとの違い、5ステージによる現在地の把握、親が取るべき行動、解決までの道筋を解説します。

目次

30秒で分かる「不登校とは?」

文部科学省の統計上、不登校とは、心理的、情緒的、身体的、社会的な要因や背景により、登校しない、または登校したくてもできない状況にあり、年間30日以上欠席した状態を指します。ただし、病気や経済的理由による欠席は除かれます。

一方、JADAでは、不登校を欠席日数だけで判断しません。

JADAは、不登校を「社会的自律へ向かう過程で、生活、家庭、教育、心理、社会との接点について、現在の段階に合った支援と環境調整を必要としている状態」と定義します。

学校へ戻ることだけが解決ではありません。生活を整え、人との関係を回復し、再び学び、社会参加や就労へ進み、自律して社会に貢献できる状態を目指します。

文部科学省による不登校の定義

文部科学省の調査では、不登校児童生徒を、何らかの心理的、情緒的、身体的、または社会的な要因・背景により、登校しない、あるいは登校したくてもできない状況にあり、年度内に連続または断続して30日以上欠席した児童生徒としています。

病気や経済的理由による欠席は、不登校の人数には含まれません。

ただし、30日という日数は主に統計上の基準です。欠席が30日に満たなくても、行き渋り、遅刻、早退、保健室登校、別室登校、昼夜逆転などが続いている場合は、早い段階で状態を把握する必要があります。

教育機会確保法では、不登校児童生徒の休養の必要性に配慮するとともに、学校外を含めた多様な学習活動の重要性が示されています。

つまり、学校へ戻すことだけが支援の目的ではありません。本人の状況に応じて、教育支援センター、フリースクール、通信制高校、オンライン学習、夜間中学、学び直しなど、多様な選択肢を検討することが求められています。

JADAが考える「不登校」の定義

文部科学省の定義は、全国の状況を把握し、行政施策を進めるうえで重要です。しかし、欠席日数だけでは、その子に必要な支援方法までは判断できません。

同じ30日間の欠席でも、家族と会話ができ、昼間に外出できる子と、昼夜逆転し、部屋から出ず、親とも話さない子とでは、必要な支援がまったく違います。

JADA公式定義

JADAでは、不登校を単に「学校へ行っていない状態」とは捉えません。

JADA Autonomy Stage OSに基づき、本人が社会的自律へ向かう過程で、生活、家庭、教育、心理、社会との接点について、現在の段階に合った支援と環境調整を必要としている状態と定義します。

JADAが確認するのは、出席日数だけではありません。

  • 親子の会話が成立しているか
  • 昼夜逆転が進んでいないか
  • 食事、入浴、着替えが保たれているか
  • 家の外へ出られているか
  • 友人や第三者との接点があるか
  • ゲームやスマートフォンだけの生活になっていないか
  • 進路や将来について話せるか
  • 暴言、暴力、自傷などの危険な兆候がないか
  • 本人が次の行動へ移るための支援者がいるか

これらを総合的に確認し、子どもの現在地に合った支援を設計します。

「見守りましょう」だけでは不登校は解決しません

不登校になった子どもに対して、無理に登校させたり、強く叱ったりすることは適切ではありません。心身が疲れている時期には、安心して休める環境が必要です。

しかし、「見守ること」と「何もしないこと」は違います。

学校やスクールカウンセラーに相談した際、「今は刺激せず、しばらく見守りましょう」と助言されることがあります。その助言自体が必要な場面もあります。

問題は、見守る期間、確認する項目、次に動く基準が決められていないことです。

昼夜逆転が進んでいる。親との会話がなくなっている。入浴しない。着替えない。カーテンを閉めたまま部屋から出ない。食事を部屋の前に置く生活になっている。ゲームやスマートフォン以外の活動がない。

このような状態が進行しているのに、「本人が動き出すまで待つ」という対応を続ければ、家庭だけでは解決が難しい段階へ移行することがあります。

見守る場合にも必要な4つの確認

  1. いつまで見守るのか
  2. 何を観察するのか
  3. どの状態になったら第三者を入れるのか
  4. 親はその間に何を変えるのか

JADAでは、子どもを責めるのではなく、現在地を判定し、親の対応を整え、必要な段階で本人へ実動支援を行います。

待つだけではなく、急がせるだけでもない。段階を見極め、必要な行動を始めることが重要です。

不登校と引きこもりの違い

不登校と引きこもりは、同じ意味ではありません。

不登校は、主に学校へ行けない状態を表します。一方、引きこもりは、学校だけでなく、家庭外の社会参加や他者との接点が長期間失われている状態です。

確認項目不登校の初期・中期引きこもりへ進行した状態
家族との会話会話できることが多い会話を拒否する、返事がない
外出買い物や趣味の外出はできるほとんど外出しない
生活リズム乱れ始めている昼夜逆転が定着している
入浴・着替えある程度維持されている回数が大幅に減る
友人との関係SNSや外出で接点がある接点がほぼ途絶えている
進路の話不安はあるが話せる強く拒否する、暴言になる
必要な支援親の対応調整、学校との連携アウトリーチ、家庭訪問、実動支援

学校へ行っていなくても、家族と会話し、外出し、学習や趣味を続けている子もいます。反対に、欠席期間が短くても、会話、入浴、外出、生活リズムが急速に崩れている場合があります。

JADAでは、欠席日数ではなく、生活と社会との接点を含めてStageを判断します。

不登校の原因は一つではありません

不登校の原因を「本人の甘え」「親の育て方」「ゲーム」「学校」など、一つだけに決めつけてはいけません。

実際には、複数の要因が重なっています。

  • 学校での人間関係やいじめ
  • 教師との関係
  • 学業不振や成績低下
  • 中高一貫校での進級・内部進学問題
  • 受験や不合格による自信喪失
  • 集団生活への疲れ
  • 発達特性や感覚過敏
  • 心身の不調
  • 家庭内の緊張や夫婦間の方針不一致
  • 昼夜逆転
  • ゲーム、SNS、動画への依存的な生活
  • 将来や進路への不安
  • 失敗を恐れて動けなくなる心理
  • 社会との接点の減少

原因探しだけを続けても、子どもの生活は変わりません。

必要なのは、現在の状態を把握し、「今、何から変えるのか」を決めることです。

医療・緊急対応が必要な場合

自傷行為、自殺をほのめかす発言、具体的な自殺計画、重い抑うつ、食事や水分が取れない状態、幻覚・妄想、激しい家庭内暴力、急激な体調悪化がある場合は、教育相談だけで対応せず、医療機関、救急、警察、児童相談所などの専門機関につなぐ必要があります。

なぜJADAは生活改善を重視するのか

生活改善とは、子どもに「早く寝なさい」「朝起きなさい」と命令することではありません。

睡眠、食事、入浴、着替え、運動、外出、人との会話、家庭内での役割など、社会生活の土台を少しずつ取り戻すことです。

昼夜逆転した状態では、学校、医療機関、相談機関、アルバイト先が動いている時間に本人が眠っています。社会との時間が合わなくなれば、外出や相談の機会が減り、ますます孤立しやすくなります。

ゲームやスマートフォンそのものを悪者にする必要はありません。しかし、睡眠、食事、入浴、運動、学習、人との接点が失われ、ゲームだけが一日の中心になっている場合は、生活全体を見直す必要があります。

生活改善で確認する項目

  • 起床時刻と就寝時刻
  • 朝・昼・夜の食事
  • 入浴と着替え
  • 日光を浴びる時間
  • 散歩や運動
  • 家族以外の人との会話
  • 家事や家庭内での役割
  • ゲーム・スマートフォンの使用時間
  • 外出する目的
  • 学習や仕事につながる活動

JADAは、親へのコーチング、家庭訪問、外出同行、生活改善合宿、学生寮、フリースクール、通信制高校、アルバイト支援などを組み合わせ、本人が実際に動き出せる環境をつくります。

JADA Autonomy Stage OS|子どもの現在地を5段階で把握する

JADA Autonomy Stage OSは、子どもの現在地を把握し、必要な支援の強度と方法を判断するための5ステージモデルです。

これは医療診断ではありません。保護者が目にしている日常生活、親子の会話、外出、衛生状態、社会との接点などから、支援の方向性を判断するための仕組みです。

Stage主な状態親子の会話・外出必要な支援避けたい対応
Stage 1行き渋り、遅刻、早退、欠席が始まる会話・外出は保たれている初期アセスメント、学校との連携、生活の確認叱責、原因の決めつけ、登校だけを迫る
Stage 2欠席が継続し、生活リズムが乱れ始める親とは話せる。趣味の外出はできることがある親へのコーチング、生活改善、学びの選択肢見守るだけ、進路変更だけで解決しようとする
Stage 3昼夜逆転、会話減少、外出停止が目立つ家族との接点が弱まり、部屋にこもる第三者介入、家庭訪問、アウトリーチ本人が動くまで無期限に待つ
Stage 4長期化し、生活・衛生・対人関係が大きく崩れる会話拒否、外部接触拒否、部屋からほぼ出ない専門チーム、継続訪問、環境調整、寮・合宿の検討家庭だけで抱える、食事と金銭だけを与え続ける
Stage 5暴力、自傷、生命・安全上の危険、深刻な孤立家庭内での対応が困難医療、警察、児童相談所等との連携を含む危機対応保護者だけで説得・制止しようとする

上記は状態を理解するための目安です。実際のStageは、年齢、期間、家庭環境、本人の心身状態、外部との接点などを総合して判断します。

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親へのコーチング × 子どもへの実動支援

親の接し方を変えることは重要です。しかし、親だけが変われば、すべて解決するわけではありません。

一方、子ども本人だけを支援しても、家庭内の方針や環境が変わらなければ、元の状態へ戻ることがあります。

そのためJADAでは、「親へのコーチング」と「子どもへの実動支援」を必ず両輪で考えます。

親へのコーチング

  • 父母の支援方針をそろえる
  • 本人への声かけを変える
  • 避けるべき言動を確認する
  • 家庭内ルールを整える
  • ゲームやスマートフォンへの対応を決める
  • 学校・医療・支援機関との役割を整理する
  • 親の焦りや不安を整理する
  • 次に動く期限と基準を決める

子どもへの実動支援

  • 家庭訪問・アウトリーチ
  • 学生・若者によるピアサポート
  • 外出同行
  • 生活改善合宿
  • 学生寮
  • フリースクール
  • 通信制高校・学び直し
  • アルバイト探し
  • 履歴書作成・面接予約・面接練習
  • インターン・就労支援

JADAの支援は、助言だけで終わりません。本人が外へ出る、学ぶ、働く、人と関わるという行動に移せるところまで伴走します。

JADA Autonomy OS|7 Steps to Autonomy

JADA Autonomy OSは、不登校・引きこもりの状態から、生活改善、学び直し、社会参加、就労、社会的自律へ進むための支援フレームワークです。

  1. Step 1|現在地を把握する

    JADA Autonomy Stage OSを用いて、生活、会話、外出、衛生状態、社会との接点を確認します。

  2. Step 2|親と家庭の支援方針を整える

    父母や家族の考えをそろえ、声かけ、生活ルール、学校との連携方針を決めます。

  3. Step 3|本人との接点をつくる

    家庭訪問、ピアサポート、趣味や本人の関心を通じて、家族以外の信頼できる人との接点をつくります。

  4. Step 4|生活を改善する

    睡眠、食事、入浴、運動、外出、家庭内での役割を整え、社会活動へ向かう土台をつくります。

  5. Step 5|学び直しと進路をつくる

    復学、転校、通信制高校、フリースクール、高卒認定、大学進学、留学など、本人に合った学びの経路を選びます。

  6. Step 6|社会参加と就労体験を始める

    ボランティア、インターン、アルバイトなどを通じて、役割、責任、収入、他者からの評価を経験します。

  7. Step 7|社会的自律と社会貢献へ進む

    進学や就職を一時的なゴールにせず、自ら生活を整え、学び、働き、納税し、社会に貢献できる状態を目指します。

不登校・引きこもりから再出発した成功事例

JADAが伝えたいのは、理論だけではありません。

実際に、不登校や引きこもりから生活を立て直し、通信制高校、大学、留学、アルバイト、就職、公務員、自衛官などへ進んだ子ども・若者がいます。

長期引きこもりから公務員へ

中学生で不登校になり、その後長期間引きこもった女性は、保護者の相談をきっかけに支援を開始しました。通信制高校を卒業し、短期大学へ進学。保育士資格を取得し、最終的に公務員として働くまでになりました。

引きこもりから防衛大学・自衛隊へ

全日制高校から通信制高校へ移った後、約8か月間引きこもった男子は、家庭への働きかけと本人への支援を経て、東京の寮へ移りました。生活を整え、学習を再開し、防衛大学へ合格。その後、自衛隊で社会的役割を担うようになりました。

家庭訪問からフリースクール、公務員へ

中学1年生で不登校になり、約7か月間引きこもった男子には、家庭訪問を行いました。本人との接点をつくり、外出、フリースクール、通信制高校へと段階的に進み、卒業後は公務員として働くようになりました。

高校不登校から航空自衛隊へ

高校1年生で不登校になり、約6か月引きこもった男子は、生活改善合宿と寮生活を経験しました。通信制高校を卒業し、航空自衛隊へ進みました。

引きこもりから週5日のアルバイトへ

地方で約半年間引きこもっていた男子は、保護者へのコーチングと本人への実動支援を受け、東京の寮へ移りました。本人は「アルバイトをしたい」と話していましたが、応募には進めませんでした。

そこで、スタッフが履歴書作成、応募先探し、面接予約、面接練習まで一緒に行いました。何度も不採用を経験しましたが、13回目の面接で採用され、週5日働けるまでになりました。

共通しているのは、本人の意欲が自然に戻るまで待ったことではありません。

親の対応を整え、本人との接点をつくり、生活を改善し、学びや仕事へ向かう具体的な行動を支援したことです。

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不登校・高校中退・引きこもりから、進学、留学、アルバイト、就職、公務員、自衛官へ進んだ実例をご紹介しています。

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JADA Support Philosophy|不登校解決の先にあるもの

JADAの目的は、子どもを一時的に学校へ戻すことだけではありません。

学校へ戻っても、再び通えなくなることがあります。通信制高校へ転校しても、自宅から出られず、課題を提出できないことがあります。大学へ進学しても、生活が崩れ、中退することがあります。

そのため、復学、転校、進学だけを成功とは考えません。

JADAの最終目標は、本人が自ら生活を整え、教育・勤労・納税という三大義務を果たし、社会に貢献する「社会的自律(Social Autonomy)」を実現することです。

その実現には、親の愛情だけでも、学校の指導だけでも、カウンセリングだけでも足りません。

親へのコーチングと、子どもへの実動支援を組み合わせ、生活、学び、仕事、社会との接点を回復させる必要があります。

不登校になった時、親が最初にすること

1.学校へ行かせることだけを目標にしない

登校を強く迫ると、親子関係が悪化することがあります。まず、本人が何に困っているのか、生活がどこまで崩れているのかを把握します。

2.欠席日数ではなく生活全体を見る

睡眠、食事、入浴、着替え、外出、会話、ゲーム、勉強、友人関係を確認してください。

3.父母で方針をそろえる

母親は休ませたい、父親は無理にでも行かせたいという状態では、子どもは家庭内でさらに混乱します。

4.見守る期限と次の行動を決める

「しばらく」ではなく、一週間、二週間など確認する期間を決め、状態が改善しない場合の相談先を決めます。

5.家庭だけで抱え込まない

親子の会話が途絶えている、昼夜逆転が定着している、部屋から出ない状態では、家族だけで説得するより、第三者との接点をつくる必要があります。

6.本人が動けない部分を具体的に支援する

「学校を探して」「アルバイトに応募して」と言うだけでは動けないことがあります。見学予約、履歴書作成、面接練習、同行など、実際の行動を支えることが必要です。

不登校に関するよくある質問

不登校とは何ですか?

一般的には、心理的、情緒的、身体的、社会的な要因により、学校へ行かない、または行きたくても行けない状態を指します。文部科学省の統計では、病気や経済的理由を除き、年間30日以上欠席した児童生徒を不登校として集計します。

何日休むと不登校になりますか?

文部科学省の統計上の基準は年間30日以上です。ただし、30日未満でも行き渋り、遅刻、早退、昼夜逆転などが続いている場合は、早めに状態を確認する必要があります。

不登校は解決できますか?

適切な支援によって、生活改善、学び直し、社会参加へ進むことは可能です。ただし、全員に同じ対応をするのではなく、現在のStageに合った支援を行う必要があります。

不登校は親の責任ですか?

親だけが原因ではありません。学校、学習、人間関係、本人の特性、生活、家庭環境など複数の要因が重なります。ただし、親の関わり方と家庭環境は、回復に大きく影響します。

不登校は甘えですか?

単純に甘えと決めつけるべきではありません。本人も理由を説明できないまま、心身が動かなくなっていることがあります。状態を把握し、必要な支援を見極めることが先です。

無理に学校へ行かせるべきですか?

一律に無理をさせることは勧められません。しかし、本人の希望だけを聞いて何もしないことも適切とは限りません。Stageを把握し、登校以外も含めた次の行動を支援します。

見守るだけでよいのでしょうか?

見守りが必要な時期はありますが、期限と観察項目を決める必要があります。昼夜逆転、会話の断絶、外出停止などが進んでいる場合は、見守るだけではなく第三者による支援を検討します。

昼夜逆転は放置しても大丈夫ですか?

長期間放置することは勧められません。社会が動く時間と本人の生活時間がずれることで、相談、学習、外出、就労の機会が減っていきます。

ゲームやスマートフォンを取り上げるべきですか?

突然取り上げると、親子関係や家庭内の安全が悪化することがあります。使用状況、生活への影響、本人のStageを確認し、家庭内ルールと代わりの活動を整えます。

子どもが部屋から出ない場合はどうすればよいですか?

家庭だけで説得を続けるより、親の対応を整えたうえで、家庭訪問やアウトリーチなど第三者との接点を検討します。

子どもと会話ができません。親だけでも相談できますか?

はい。本人が相談を拒否している場合でも、保護者から支援を始められます。家庭での関わり方を整え、本人との接点をつくる準備を進めます。

不登校になったら病院へ行くべきですか?

心身の症状、自傷、自殺念慮、摂食の問題などがある場合は医療機関への相談が必要です。一方、生活、学習、進路、外出などの実動支援は、医療だけで完結しないことがあります。

スクールカウンセラーへ相談すれば解決しますか?

気持ちを整理し、学校との関係を調整するうえで有効です。ただし、本人が相談室へ行けない、部屋から出ない、生活が崩れている場合は、家庭訪問や生活改善など別の支援も必要です。

通信制高校へ転校すれば解決しますか?

学校を変えるだけで解決するとは限りません。昼夜逆転や外出困難が残っていれば、通信制高校へ転校しても課題提出やスクーリングができないことがあります。

フリースクールはどの段階で検討すべきですか?

本人が外出でき、家族以外との接点を持てる段階で有効です。外出自体が難しい場合は、先に家庭訪問や生活改善が必要になることがあります。

家庭訪問支援はどのような場合に必要ですか?

本人が学校、相談機関、医療機関へ行けず、家族との会話や外出が減っている場合に検討します。本人が来るのを待つのではなく、支援者が生活の場へ接点をつくります。

不登校から大学進学はできますか?

可能です。復学、転校、通信制高校、高卒認定など複数の経路があります。ただし、受験勉強だけでなく、生活リズムと継続して通う力も整える必要があります。

長期間引きこもっていても就職できますか?

段階的な支援によって可能性はあります。最初から正社員を目指すのではなく、外出、役割、ボランティア、インターン、短時間アルバイトなどを積み重ねます。

家庭内暴力がある場合はどうすればよいですか?

安全確保を最優先します。保護者だけで制止しようとせず、危険がある場合は警察、児童相談所、医療機関などと連携してください。

JADA Autonomy Stage OSとは何ですか?

子どもの生活、親子の会話、外出、衛生状態、社会との接点を5段階で把握し、現在地に合った支援方法を判断するためのJADA独自のモデルです。

5ステージ判定は医療診断ですか?

医療診断ではありません。保護者が把握している日常生活の状況から、必要な支援の方向性を整理するための判定です。

不登校の解決とは学校へ戻ることですか?

復学は選択肢の一つですが、唯一のゴールではありません。生活を整え、本人に合った方法で学び、社会参加や就労へ進み、自律することが最終的な目標です。

お子さんの現在地を知ることが解決への第一歩です

不登校への対応で最も避けたいのは、状態を確認しないまま、同じ対応を続けることです。

叱る。説得する。学校へ行くよう促す。ゲームを取り上げる。何もしないで見守る。

どの対応も、子どものStageによっては逆効果になることがあります。

まず、今どのStageにいるのかを把握してください。そのうえで、親が取るべき行動と、本人に必要な実動支援を決めることが重要です。

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JADA公式情報

執筆・監修

杉浦孝宣(Takanobu Sugiura)

一般社団法人未来自律支援機構(JADA:Japan Autonomous Development Association)代表理事。認定NPO法人高卒支援会 会長・創業者。

40年以上にわたり、不登校、高校中退、引きこもりの子ども・若者を支援。1万人を超える相談・支援経験と9割以上の支援実績をもとに、JADA Autonomy Stage OSとJADA Autonomy OSを体系化している。

支援の最終目標を復学だけに置かず、本人が教育・勤労・納税という社会的役割を果たし、社会に貢献する「社会的自律」の実現を目指している。

杉浦孝宣プロフィールを詳しく見る

参考となる公的情報

本記事におけるJADAの定義、Stage判定、支援方法は、一般社団法人未来自律支援機構が40年以上の支援実践をもとに体系化した独自の考え方です。医療診断を行うものではありません。

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杉浦 孝宣
杉浦孝宣(すぎうら・たかのぶ)は、一般社団法人未来自律支援機構(JADA)代表理事、認定NPO法人高卒支援会創業者。自身も小学3年生で不登校を経験し、その体験を原点に40年以上にわたり不登校・高校中退・引きこもり支援に携わってきた。 これまで1万人以上の相談に対応し、家庭訪問、生活改善合宿、学生寮、学び直し支援、就労支援などを通じて、多くの若者の社会的自律を支援している。 「子どもは必ず変われる」を信念に、学校復帰だけをゴールとせず、一人ひとりが自ら考え、行動し、社会に参加していく「社会的自律(Autonomy)」を目指した支援を実践している。 著書に『不登校・ひきこもりの9割は治せる』『高校中退 不登校でも引きこもりでもやり直せる』『もう悩まない!不登校・ひきこもりの9割は解決できる』など。近年は一般社団法人未来自律支援機構(JADA)を通じて、JADA Stage OSと7つの自律支援ステップを体系化し、国内外へ発信している。 台湾版著書も出版され、教育・福祉・行政・企業・国際社会との連携を通じて、若者の社会的自律支援モデルの普及に取り組んでいる。
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