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高校不登校は、時間との闘いです。
全日制高校では、各科目の出席時数や成績など、学校が定める単位認定の基準を満たさなければ、単位を取得できません。欠席が続けば、厳しい学校では早い段階で進級が難しくなり、留年が決まったり、学校側から転校や自主退学を勧められたりすることがあります。
中学校までの不登校とは異なり、高校では「しばらく休ませながら様子を見る」という判断が、単位、進級、卒業、進路へ直接影響します。
一方で、不登校になった高校生全員が、引きこもりや高校中退へ進むわけではありません。現在の学校が本人に合わず、適切な時期に転校できれば、新しい環境では普通に通学し、高校を卒業する子も一定数います。
問題は、全日制高校から別の全日制高校への転校が、全国どこでも簡単にできるわけではないことです。
転居を伴わない転学の機会を比較的広く設けている代表的な地域として、東京都や大阪府があります。東京都では、都立高校の転学・編入学募集に「一般」の区分があり、学期ごとに募集が行われています。大阪府にも、府内の高校から府立高校への転学制度があります。
しかし、多くの地域では、保護者の転勤などによって家族全員が転居する「一家転住」や、通学が著しく困難になる事情などが、全日制高校への転学条件となります。募集時期、欠員、教育課程、修得単位、在籍校からの転学照会、学力検査、面接などの条件もあり、本人が希望すれば必ず転校できるわけではありません。
だからこそ、高校生の不登校では、留年や退学が決まってから進路を探すのではなく、欠席が増え始めた段階で動く必要があります。
私は、一般社団法人未来自律支援機構(JADA:Japan Autonomous Development Association)代表理事の杉浦孝宣(Takanobu Sugiura)です。不登校、高校中退、引きこもりの子ども・若者とその家庭を40年以上支援し、これまでに1万人以上と関わり、9割以上の解決実績を積み重ねてきました。
実際に支援したリョウタ君は、高校生の夏休み明けから欠席が増え、10月には完全不登校となりました。親と話さず、自室で携帯ゲームを続け、家族が用意した食事を拒み、カップラーメンで過ごす状態でした。学校へ相談しても状況は変わらず、家庭訪問から支援を始めました。
その後、通信制高校への転校、生活改善合宿、学び直しを通じて生活を立て直しました。合宿では朝6時30分に起き、三食を取り、地域活動へ参加し、夜9時に就寝する生活を経験しました。帰宅後にも食事や散歩などの変化が生まれ、最終的に2023年9月、航空自衛隊へ入隊しました。
この事例が示しているのは、転校しただけで解決したのでも、本人を説得しただけで変わったのでもないということです。必要だったのは、本人と家庭の現在地を把握し、親へのコーチングと本人への実動支援を組み合わせ、生活、学び、社会との接点を順番に立て直すことでした。
高校の欠席が増えている場合、留年や退学が決まる前に現在地を確認してください。
高校は義務教育ではありません。出席、成績、課題提出などの基準を満たし、必要な単位を修得しなければ、進級や卒業ができません。
学校によっては、欠席が増えた段階で次のような判断を迫られます。
判断が遅れるほど、修得できる単位や出願できる学校が限られることがあります。まず、在籍校へ次の点を文書または面談で確認してください。
学校へ確認する項目
「あと何日休めるか」は、学校ごと、科目ごとに異なります。家庭だけで推測せず、早い段階で正確な数字を確認することが大切です。
生活が崩れ、朝起きられず、外出もできない状態で、勉強だけを再開させようとしても続きません。最初に確認すべきなのは、起床、食事、入浴、外出、家族との会話など、生活の土台です。
親が不安のまま「留年する」「将来どうする」「通信制へ行くのか」と問い詰めると、本人が会話を避けるようになることがあります。必要な期限は親が把握しながら、本人へ伝える内容と順番を父母でそろえてください。
学校との相性が主な原因なら、転校によって改善する可能性があります。しかし、昼夜逆転、ゲーム漬け、会話断絶、外出困難が進んでいる場合、転校先を決めるだけでは不十分です。
転校後に再び通えなくなることを防ぐため、生活、学習、対人関係、外出、社会との接点を一緒に整える必要があります。
Autonomy Stage OSは、JADAが本人と家庭の現在地を把握し、必要な支援を選ぶために体系化した中核フレームワークです。5-Stage Assessmentは、その中に位置づけられる評価枠組みです。
欠席日数だけではなく、生活、家族関係、外出、学習、社会との接点を総合的に確認します。
| Stage | 主な状態 | 対応の考え方 |
|---|---|---|
| Stage 1 | 行き渋りや遅刻が始まる。外部との接点は保たれている | 家庭と学校の対応を早期に整える |
| Stage 2 | 欠席が増え、生活リズムが乱れ始める | 出席・単位を確認し、支援方針を決める |
| Stage 3 | 不登校が長期化し、外出や家族との会話が減る | 第三者による実動支援を検討する |
| Stage 4 | 家庭内で孤立し、昼夜逆転、入浴拒否など生活が崩れる | 専門家が家庭へ入り、生活と接点を段階的に回復する |
| Stage 5 | 引きこもりが長期化し、学びや将来を拒絶する | 家族支援と本人への継続的な実動支援を組み立てる |
Stage 1〜2では、家庭の対応と学校との連携を整えることで改善できる場合があります。一方、昼夜逆転、ゲーム漬け、親との会話断絶、外出困難、入浴拒否、学習停止、進路拒否などが重なるStage 3以上では、家庭だけで抱えず、第三者による支援を検討してください。
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出席時数や単位認定に余地があり、学校内の環境調整が可能なら、現在の学校に残る選択肢があります。保健室登校、別室登校、登校日や授業の調整、補講、課題提出など、学校が対応できる範囲を確認します。
学校との相性が主な問題で、生活リズムや外出が保たれている場合は、別の全日制高校への転学が有効なことがあります。ただし、募集枠が少なく、国語・数学・英語の学力試験や面接を課す学校もあるため、準備が必要です。
出席の柔軟性が高く、修得済み単位を引き継げる可能性があります。ただし、「通学しなくても卒業できる」という理由だけで選ぶと、昼夜逆転や社会的孤立が改善しないまま卒業を迎えることがあります。
学校選びでは、レポートやスクーリングだけでなく、通学日数、対面指導、友人関係、生活支援、学び直し、アルバイト・インターン等の社会経験まで確認してください。詳しくは、通信制高校へ行けば不登校は解決するのかを解説した記事もご覧ください。
一度退学しても、編入学や高等学校卒業程度認定試験という道があります。ただし、高卒認定は「高校卒業」と同じ学歴ではなく、大学・短大・専門学校等の受験資格を得るための認定です。退学前に、転入学として在籍を継続できる可能性を先に確認してください。
東京都教育委員会は、都立高校の転学・編入学募集を年3回、学期ごとに実施しています。募集には、転勤等による都外からの一家転住者を対象とする区分と、転居を伴わない「一般」の区分があります。
ただし、制度があるから簡単に合格できるわけではありません。
私の40年以上の支援経験では、私立高校の先生でも、都立高校の転学制度を詳しく把握していない場合が少なくありません。在籍校から「転校は難しい」「通信制しかない」と説明されても、実際には別の選択肢が残っている場合があります。
一般社団法人未来自律支援機構(JADA)は、40年以上にわたり東京都の転学・編入学制度を活用し、不登校や高校中退の危機にある生徒を支援してきました。制度の確認、在籍校との調整、志願校選び、学力試験、面接対策まで行い、多くの合格者を輩出しています。
最新の募集条件は、必ず東京都教育委員会「都立高等学校の転学・編入学について」で確認してください。東京都以外では条件が異なり、一家転住や特別な事情が求められる地域もあります。
私立高校から転学する場合は、在籍校の協力が欠かせません。転学照会、在学証明書、成績証明書、単位修得証明書などが必要になるためです。
私の支援現場では、転学照会の手続きと同時に自主退学届の提出を求められ、転学試験に不合格になると元の学校へ戻れないというケースもありました。退学届へ署名する前に、次の点を書面で確認してください。
次の進路を確保しないまま退学することは避けてください。高校中退後に学びと生活の両方が止まると、昼夜逆転や引きこもりが長期化する危険があります。
通信制高校は、不登校になった高校生が学びを継続するための重要な選択肢です。しかし、転校と卒業だけを目標にすると、生活や社会との接点が回復しない場合があります。
小中学校で不登校となり、通信制高校へ進学・転校して卒業しても、昼夜逆転、ゲーム漬け、会話断絶、外出困難が変わらなければ、卒業後に進学、アルバイト、就職へ進めないことがあります。
JADAが最終目標とするのは、高校卒業だけではありません。本人が生活を整え、人とつながり、学び、働き、自分で考え、選び、行動できるSocial Autonomy(社会的自律)です。
JADA Support Philosophyの核心は、Parent Coaching × Direct Support for the Young Person、すなわち親へのコーチングと子ども・若者本人への実動支援です。
親だけが変われば解決するとも、本人だけを支援すれば解決するとも考えません。
家庭の中で本人が動くのを待つだけではなく、必要な段階で第三者が本人のもとへ出向き、次の行動を一緒につくります。
リョウタ君は、高校生の夏休み明けから欠席が増え、10月には完全不登校となりました。
この状態を、本人の気持ちが変わるまで待つことでは解決できませんでした。JADAは家庭訪問を始め、本人との接点をつくり、通信制高校への転校と生活改善を支援しました。
「日の出太陽の家」での生活改善合宿では、朝6時30分に起き、三食を取り、地域活動へ参加し、夜9時に就寝する生活へ切り替えました。合宿後は、家庭でも三食を取る、散歩へ出るなどの変化が生まれました。
生活を整え、学び直し、自分の目標を言葉にする過程を経て、リョウタ君は2023年9月に航空自衛隊へ入隊しました。
この事例は、JADAの方法論を裏づけるEvidenceです。高校不登校からでも、生活、学び、社会との接点を順番に回復すれば、本人は再出発できます。ほかの事例は、JADA Success Hub/不登校・引きこもり成功事例で紹介しています。
JADAでは、支援の実行プロセスを7 Steps to Autonomyとして体系化しています。
全員が同じ順番、同じ速度で進むわけではありません。5-Stage Assessmentで現在地を確認し、必要な支援を組み合わせます。
いいえ、人生は終わりではありません。現在の学校に戻るほか、全日制高校への転校、通信制高校への転校、高等学校卒業程度認定試験、学び直しなど、再出発する道があります。
ただし、高校では欠席が単位認定、進級、卒業に直結します。「いつか本人が動くだろう」と無期限に見守るのではなく、在籍校の規定と本人の現在地を早急に確認することが重要です。
留年や単位不認定の基準は、学校や科目によって異なります。欠席日数だけではなく、それぞれの科目の出席時数、成績、課題提出などが単位認定に影響します。
「あと何日休めるか」を自己判断せず、担任、学年主任、教務担当者へ、科目ごとの欠課時数と単位認定の期限を確認してください。
その場ですぐに退学届を提出せず、進級の可能性、休学、転学、編入学、通信制高校への転校などを確認してください。
在籍したまま別の高校へ移る「転入学」と、退学後に入り直す「編入学」では、手続きや単位の扱いが異なります。先に退学すると選択肢が狭くなる場合があるため、次の進路を確保してから判断することが重要です。
改善することがあります。校風、教師や友人との関係、学習進度、部活動などが本人に合っていなかった場合、環境を変えることで普通に通学し、卒業する子も一定数います。
一方、昼夜逆転、ゲーム漬け、親との会話断絶、外出困難などが進んでいる場合は、学校を変えるだけでは解決しません。転校と同時に、生活、家族関係、学習、社会との接点を整える必要があります。
地域や学校によって異なります。東京都では、都立高校の転学・編入学募集に、都外からの一家転住者を対象とする区分に加えて「一般」の募集区分があります。大阪府にも、府内の高校から府立高校への転学制度があります。
一方、多くの地域では、保護者の転勤などによる一家転住、通学が著しく困難になる事情、家庭環境の変化などが主な条件です。欠員、募集時期、教育課程、修得単位、転学照会、学力検査、面接なども確認する必要があります。
転校だけで解決するとは限りません。通信制高校へ転校して高校卒業資格を取得しても、昼夜逆転、ゲーム中心の生活、家族との会話断絶、外出困難が変わらなければ、卒業後に進学、アルバイト、就職へ進めないことがあります。
通信制高校を選ぶ際は、卒業のしやすさだけでなく、通学機会、対人交流、生活指導、学習支援、アルバイトやインターンなど、社会との接点をつくれるかを確認してください。
最初に、父母が現状と対応方針を共有してください。そのうえで、学校の単位認定期限を確認し、起床、食事、入浴、昼寝、スマートフォン、ゲーム、金銭、外出など、家庭での生活状況を整理します。
親へのコーチングだけでも、本人への働きかけだけでも十分ではありません。JADAでは、Parent Coaching × Direct Support for the Young Person、すなわち親へのコーチングと本人への実動支援を両輪としています。
一律に突然取り上げるのではなく、本人の状態と安全を確認したうえで、家庭の基準を決める必要があります。
保護者が通信費や課金を負担し、昼夜逆転してもスマートフォンやゲームを無制限に利用できる状態を続ければ、生活を変える必要が生まれません。父母で方針をそろえ、利用時間、夜間の通信、課金、食事、起床、家庭内の役割を一貫して見直してください。
欠席や行き渋りが始まったStage 1〜2では、家庭の対応と学校との連携を整えることで改善できる場合があります。
一方、昼夜逆転、ゲーム漬け、親との会話断絶、外出困難、入浴拒否、学習停止、進路拒否などが重なるStage 3以上では、家庭だけで抱えず、JADAのような専門機関へ相談することを推奨します。
また、出席時数が不足し、留年、転校、自主退学などの判断を迫られている場合は、Stageにかかわらず早急な相談が必要です。高校では、判断が遅れるほど選択できる進路が限られていきます。
特に東京都の転学・編入学制度は、募集区分、出願資格、募集時期、欠員、修得単位、転学照会、学力検査などが複雑で、分かりにくい仕組みです。私の40年以上の支援経験では、私立高校の先生でも、都立高校の転学制度を詳しく把握していない場合が少なくありません。
一般社団法人未来自律支援機構(JADA)は、40年以上にわたり東京都の転学・編入学制度を活用し、不登校や高校中退の危機にある生徒を支援してきました。制度の確認、在籍校との調整、志願校選び、国語・数学・英語の学力試験、面接対策まで行い、多くの合格者を輩出しています。
自傷、希死念慮、オーバードーズ、家庭内暴力、激しい暴言などがある場合は緊急事態として捉え、安全確保を最優先に、医療機関、警察、児童相談所、学校、行政等との連携を検討します。
はい、保護者だけでも相談できます。本人を無理に相談場所へ連れてくる前に、保護者が状況を整理し、父母の対応方針、家庭の生活基準、学校との交渉、本人への伝え方を整えることが重要です。
JADAでは、Autonomy Stage OSの5-Stage Assessmentで本人と家庭の現在地を確認し、必要に応じて家庭訪問、生活改善、学び直し、社会接点づくりへ進みます。
高校生の不登校では、本人を焦らせないことと、親が何もしないことは同じではありません。
親は、学校の出席時数、単位認定、進級判定の期限を早急に確認してください。同時に、生活、家族との会話、外出、学習、進路の状態を整理し、現在の学校へ残るのか、全日制高校へ転学するのか、通信制高校等へ進むのかを判断します。
学校との相性が原因なら、適切な転校によって普通に通学し、卒業できる子もいます。一方、昼夜逆転、ゲーム漬け、会話断絶、外出困難が重なるStage 3以上では、学校を変えるだけでは不十分です。
親へのコーチングと本人への実動支援を両輪とし、生活、学び、社会との接点を順番に取り戻す必要があります。
親が諦めない限り、JADAも諦めません。
高校卒業だけをゴールにせず、その先の進学、アルバイト、就職、そしてSocial Autonomyまでを見据えて、今できる一歩から始めてください。
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