高野山1200年の智慧で解く「不登校解決」―添田理事長との法縁

不登校やひきこもりという深い悩みの淵にいるとき、人は何を信じればよいのでしょうか。
私は40年間、1万人以上の子どもたちと向き合ってきましたが、その支援の根底には常に、日本が世界に誇る精神的支柱、高野山(Koyasan)の智慧がありました。

今回は、私の活動の大きな転換点となった、高野山真言宗のトップ・添田理事長(現・執行長)との貴重な法縁、そしてそこから学んだ「真の自律」についてお話しします。


目次

■ 高野山高校通信制「関東顧問」としての歩み

かつて私は、高野山高校通信制の関東顧問という大役を仰せつかっていました。高野山という1200年の歴史を持つ聖地が、現代の教育課題である「不登校」に真剣に向き合おうとする姿に、私は深い感銘を受けたのです。

高野山真言宗の添田理事長(中央)と不登校支援について対談するJADA代表理事の杉浦孝宣(左)
高野山真言宗 添田理事長と共に背後には済世利民さいせいりみんの額が掲げられています

(写真中央:高野山真言宗 添田理事長と共に。背後には「済世利民」の額)

お写真中央にいらっしゃるのが、当時の添田理事長です。高野山真言宗の最高責任者である添田氏と、次世代を担う子どもたちの「自律」について、膝を突き合わせて語り合う機会をいただきました。

お写真の背後の額に掲げられた四文字、「済世利民(さいせいりみん)」
「世を救い、民を利する」
この崇高な精神こそ、私たちが困難に直面するご家族を支え続け、社会の荒波に立ち向かう子どもたちを救い出すための、揺るぎない原動力となっています。


■ 添田理事長から賜った「弘法大師」の直筆

その際、添田理事長より私の納経帳に、力強い筆致で「弘法大師」の文字を直筆で賜りました。これは単なる墨跡ではありません。高野山の頂点に立つ方からの、JADA(未来自律支援機構)の活動に対する「信頼」と「承認」の証であると、私は重く受け止めています。


(添田理事長より賜った直筆の納経帳。支援の指針となっている)

世界遺産・高野山の添田理事長から拝受した「弘法大師」直筆の納経帳
添田理事長より賜った直筆の納経帳不登校支援に携わる私にとっての道標です

この文字を見るたびに、私は「自律支援とは、一人の人間の魂を救い出す聖業である」という覚悟を新たにします。


■ 「虚往実帰(きょおうじっき)」――空っぽの心に実りを

高野山には、弘法大師空海が遺した「虚往実帰」という深い言葉があります。
「空っぽの心で訪れ、実りある心で帰る」という意味です。

これは、JADAが掲げる「引き出し支援(戦略的介入)」の哲学そのものです。不登校になり、自信を失い、未来への希望が「空っぽ」になってしまった子どもたち。彼らをただ「見守る」だけでは、その器に実は入りません。

私たちは、適切な時期に、適切な環境を提供し、そこで成功体験という「実(じつ)」を積み上げさせます。自分の足で立ち、社会に貢献できる「社会的自律」を手に入れたとき、彼らは「実りある心」を持って、人生という長い旅路へと羽ばたいていくのです。


■ 結びに:世界標準の「自律支援」を目指して

世界遺産・高野山の1200年の伝統と、JADAが40年かけて築き上げた科学的な支援メソッド。この「精神(心)」と「戦略(技)」が融合したとき、不登校解決の「最短ルート」が見えてきます。

シンガポールや日本国内、そして世界中で悩んでいる親御様へ。
「見守るだけでは、解決しないことがあります」
高野山の智慧が教えるように、一歩踏み出す勇気こそが、空っぽの未来を実りで満たす唯一の方法です。

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杉浦 孝宣
杉浦孝宣(すぎうら・たかのぶ)は、一般社団法人未来自律支援機構(JADA)代表理事、認定NPO法人高卒支援会創業者。自身も小学3年生で不登校を経験し、その体験を原点に40年以上にわたり不登校・高校中退・引きこもり支援に携わってきた。 これまで1万人以上の相談に対応し、家庭訪問、生活改善合宿、学生寮、学び直し支援、就労支援などを通じて、多くの若者の社会的自律を支援している。 「子どもは必ず変われる」を信念に、学校復帰だけをゴールとせず、一人ひとりが自ら考え、行動し、社会に参加していく「社会的自律(Autonomy)」を目指した支援を実践している。 著書に『不登校・ひきこもりの9割は治せる』『高校中退 不登校でも引きこもりでもやり直せる』『もう悩まない!不登校・ひきこもりの9割は解決できる』など。近年は一般社団法人未来自律支援機構(JADA)を通じて、JADA Stage OSと7つの自律支援ステップを体系化し、国内外へ発信している。 台湾版著書も出版され、教育・福祉・行政・企業・国際社会との連携を通じて、若者の社会的自律支援モデルの普及に取り組んでいる。
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