不登校・引きこもりから再出発した成功事例20選|進学・就職・公務員への歩み
不登校や引きこもりから、本人がもう一度学び、働き、自分の人生を歩む道はあります。
「本人が家から出ない」「何を言っても拒否される」「このまま社会に出られないのではないか」。そう悩む保護者の方へ、JADAが本人と家庭に関わった20の再出発事例を紹介します。
一般社団法人未来自律支援機構(JADA:Japan Autonomous Development Association)代表理事・杉浦孝宣(Takanobu Sugiura)は、不登校・高校中退・引きこもり支援に40年以上携わり、1万人を超える本人と家庭を支援してきました。不登校・引きこもりの9割は解決できます。その支援実績を支えてきた具体的な関わりと、本人の行動の変化を、このページでお伝えします。
約10年間の引きこもりから公務員になったY子さん。家庭訪問から自衛隊へ進んだカイト君。約1年4か月の引きこもりを経てJAへ就職し、2年間勤務を続けているS君。一人暮らし、学び直し、アルバイトへの挑戦から再出発している若者もいます。
2026年10月4日の更新では、CASE06にS君のお母様・JPC大倉星耶・杉浦孝宣が振り返る動画を追加しました。外へ出る最初の一歩から、体調不良やアルバイトへの再挑戦、農業インターン、農業大学校、JA就職、その後の継続勤務までを紹介します。
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不登校・引きこもりの「5ステージ判定」で、本人と家庭の現在地を整理する
JADAが考える「解決」と、その先の社会的自律
JADAでは、本人が自分の意思で復学、フリースクールや通信制高校などでの学び直し、進学、就労へ具体的な一歩を踏み出すことを、不登校・引きこもりの「解決」を判断する重要な基準としています。
起きる、身支度をする、家から出る、人と会うことは、その一歩を支える変化です。外出や試験合格の一項目だけで、すべての支援が終わるわけではありません。生活と社会との接点、本人自身の選択と行動を合わせて確認します。
解決の先に目指すのが、Social Autonomy(社会的自律)です。本人が生活を整え、人とつながり、学び、働き、学びや仕事を継続し、教育・勤労・納税を通じて社会に貢献する未来を目指します。
この20事例には、就労を継続している方と、進学やアルバイトへの挑戦を始めた方の両方を掲載しています。それぞれの支援前の状態、具体的な支援、転機、現在地を分けてお読みください。本人の年齢や状態、希望、家庭環境によって進路は異なり、同じ進学先や就職先を保証するものではありません。
親へのコーチング × 本人への実動支援
JADAのMissionは、40年・1万人超・9割解決の実績とSDGsの目標4・8に基づき、自律して三大義務(教育・勤労・納税)を果たし、社会に貢献する未来を全世界で実現することです。
そのために、Autonomy Stage OSの評価枠組みである「5ステージ判定」で本人と家庭の現在地を整理し、JADA Support Philosophyに基づく支援を組み立てます。
JADAではStage 1〜2を主に不登校段階、Stage 3以上を引きこもり段階として扱います。これは医学的診断ではなく、生活、家族関係、外出、学び、社会との接点から必要な支援を考える枠組みです。
支援の核心は、Parent Coaching × Direct Support for the Young Person――親へのコーチングと子ども・若者本人への実動支援です。
父母の方針、起床・食事・スマートフォン・ゲーム・金銭などの家庭の生活基準を整えると同時に、必要に応じて家庭訪問、外出同行、生活改善、合宿・寮、学び直し、アルバイト、進学・就職へ向けて本人に直接関わります。
- 親コーチング&ステージ判定
- アウトリーチ(家庭訪問)
- 生活改善・環境調整(合宿・寮など)
- 学び直し支援
- 社会接点づくり(外出・同行など)
- 進路・社会参加支援(進学・就職・アルバイト・ボランティアなど)
- Social Autonomy(社会的自律)
これが7 Steps to Autonomyです。全員が同じ順番や期間で進むわけではありません。本人の状態と家庭の状況を見て、必要な支援を組み合わせます。
お子さんに近い事例を探してください|20の成功事例
- CASE01|約10年間の引きこもりから公務員へ|Y子さん
- CASE02|中高一貫校の不登校から自衛隊へ|カイト君
- CASE03|高校中退・家庭内暴力から区役所勤務へ|カズキ君
- CASE04|昼夜逆転・引きこもりから航空自衛隊へ|リョウタ君
- CASE05|中高一貫校の不登校から公務員へ|タツマ君
- CASE06|約1年4か月の引きこもりからJA就職・2年間の継続勤務へ|S君
- CASE07|昼夜逆転・ゲーム中心の生活から看護系大学へ|シュン君
- CASE08|「人生終わった」と話した17歳から自衛隊へ|W君
- CASE09|回復途中の壁を越えて大学進学へ|エイタ君
- CASE10|高校中退・8か月の引きこもりから美術大学へ|G君
- CASE11|不登校と留学の失敗を経て大手IT企業へ|ヨッシー君
- CASE12|中高一貫校の不登校からプライム上場企業へ|サコウ君
- CASE13|発達の特性に合う高校から看護系大学へ|W君
- CASE14|約7か月・69回の家庭訪問から農業系大学へ|N君
- CASE15|家庭内で刃物を持つ状態から大学進学へ|S君
- CASE16|高校1年の引きこもりから週5日のアルバイトへ|K君
- CASE17|進学校での不登校から最高級メゾンへ|アツヤ君
- CASE18|引きこもりから高卒認定取得、次の社会参加へ|Y君
- CASE19|約7か月の引きこもり・家庭内暴力から海外生活とアルバイトへ|R・K君
- CASE20|不登校・引きこもりから一人暮らし、学び、アルバイトへの挑戦へ|Aさん
本人が家から出ない場合はCASE02・CASE06・CASE14、家庭内の対立や暴力で悩む場合はCASE03・CASE15・CASE19、通信制高校へ移っても生活が変わらない場合はCASE08、進学や就職の前に一歩をつくりたい場合はCASE16・CASE18・CASE20からご覧ください。
いま暴力や自傷、薬の大量摂取、具体的な自殺の計画、刃物の使用など差し迫った危険がある場合は、事例を読み進めるより安全確保を優先してください。家庭だけで対応せず、状況に応じて110番・119番、医療機関、警察、児童相談所などへ連絡してください。
CASE01|約10年間の引きこもりから公務員へ|Y子さん
支援前|中学校卒業後、約10年間の引きこもり
中学時代に不登校となったY子さんは、中学校卒業後に進学せず、約10年間、自宅を中心に生活していました。長期間、学びや社会との接点を持てない状態が続いていました。
転機|24歳で伝えた「学びたい」という意思
24歳のとき、通信制高校で勉強できるかを尋ねる連絡がありました。その意思を出発点に、進学だけを急がず、生活と人との関わりを整えるところから支援を始めました。
実動支援|生活改善、通信制高校、短期大学へ
生活を整え、人と話し、学び直す経験を重ねました。通信制高校から短期大学へ進み、保育士資格を取得しました。
現在地|公務員として社会へ貢献
公務員として働くまでに進みました。この事例が示すのは、長い空白があっても、本人の学ぶ意思と、生活・学び・社会接点を支える具体的な関わりから再出発できるということです。
CASE02|中高一貫校の不登校から自衛隊へ|カイト君
支援前|中学1年のゴールデンウィーク明けから不登校
中高一貫校に入学したカイト君は、中学1年のゴールデンウィーク明けから学校へ行けなくなりました。学校へ戻す働きかけだけでは、本人が動き出せない状態でした。
転機|家庭訪問と年齢の近い先輩との出会い
支援者が家庭を訪問し、年齢の近い先輩との交流をつくりました。親と学校以外にも関われる人ができたことが、外の世界との接点になりました。
実動支援|外出と集団活動を重ねる
本人が参加できる活動から始め、生活を整えながら、外出や集団活動を経験しました。登校の有無だけでなく、日常の行動が変わることを重視しました。
現在地|自衛隊へ
その後、自衛隊へ進みました。本人が自分の役割を担う社会生活へつながった事例です。
CASE03|高校中退・家庭内暴力から区役所勤務へ|カズキ君
支援前|成績不振、高校中退、家庭内暴力
中高一貫校での成績不振を経て高校を中退し、引きこもりや家庭内暴力へ進みました。親子だけでは対応が難しい状態でした。
転機|家庭の対応を整え、第三者が本人へ関わる
保護者の対応を整理するとともに、第三者が本人に直接関わりました。親子の対立だけが続く状態から、生活と進路を考え直す支援へ移しました。
実動支援|生活、学び、進路を順番に立て直す
本人の状態を確認しながら、生活改善、学び直し、進学・就職の準備へ進みました。保護者への働きかけと、本人が実際に動く支援を組み合わせました。
現在地|区役所で勤務
区役所で働き、社会の中で役割を担うまでに進みました。家庭内で深刻な対立があっても、支援を組み直して再出発へつなげた事例です。
CASE04|昼夜逆転・引きこもりから航空自衛隊へ|リョウタ君
支援前|昼夜逆転と不規則な食生活
昼夜逆転が続き、1日1食のカップラーメンなど、食生活も乱れていました。外出や社会との接点が乏しい状態でした。
転機|生活を立て直せる環境へ
起床、食事、運動、人との関わりを整えるところから始めました。進路の話だけを先に進めず、日常の生活をつくり直しました。
実動支援|通信制高校の学びと社会参加
高校卒業資格を目指す学習に加え、体力や責任感を育て、将来の仕事を考える経験を重ねました。
現在地|航空自衛隊へ
航空自衛隊へ進みました。生活の土台を取り戻すことが、学びと仕事に向かう力につながった事例です。
CASE05|中高一貫校の不登校から公務員へ|タツマ君
支援前|不登校から社会との接点を失う
中高一貫校で学校へ行けなくなり、不登校・引きこもりの状態となりました。生活リズムや家庭外の人との接点も崩れていきました。
転機|学生寮で日常をつくり直す
学生寮で生活を始め、規則正しい生活と人との関わりを取り戻しました。家庭だけで抱える状態から、日々の行動を支える環境へ移りました。
実動支援|生活改善と学び直しを並行する
生活を整えながら通信制高校で学び、大学進学へつなげました。毎日の生活と、先の進路を切り離さず支援しました。
現在地|公務員として働く
大学進学を経て、公務員として働くまでに進みました。寮生活で得た生活習慣と人との関わりが、社会参加の土台になりました。
CASE06|約1年4か月の引きこもりからJA就職・2年間の継続勤務へ|S君
支援前|高校中退後、約1年4か月の引きこもり
スポーツ推薦で入学した高校を中退した後、S君は約1年4か月、引きこもりの生活を送りました。進学先や就職先を探す前に、本人と支援者の接点をつくり、家の外へ出る一歩が必要でした。
最初の一歩|支援者との接点から家の外へ
本人が自分から相談室へ来るまで待ち続けるのではなく、本人との接点をつくり、小さな行動へつなげました。再出発は、いきなり進学や就職から始まったわけではありません。家の外へ出ることが、最初の一歩でした。
途中の壁|体調不良、アルバイトへの再挑戦、筋トレ
外へ出られるようになってからも、体調を崩すことがありました。アルバイトに挑戦しても、何度も辞める経験をしました。
そこで「やはり無理だった」と結論づけず、次の経験へつなげました。筋トレを通じて体力と自信を取り戻し、人と関わり、再び行動する経験を重ねていきました。
進路の転機|農業インターンから農業大学校へ
大きな転機の一つが、農業インターンでした。実際に働き、人と関わり、任された役割を果たす経験が、自分にもできることがあるという自信につながりました。
そこから農業大学校へ進学し、学びと社会経験を積み重ね、JA就職へ進みました。
現在地|JA就職から2年間、勤務を継続
S君はJAに就職し、2年経った現在も、職場の方々と良好な関係を築きながら働き続けています。
JADAが重視するのは、採用という結果に加えて、その後も人と関わり、仕事を続け、社会の中で役割を担っていることです。S君の歩みは、解決の先にある社会的自律を具体的に示すEvidenceです。
JA就職から2年――お母様が語る、働き続ける現在
S君のお母様、JPC大倉星耶、JADA代表理事・杉浦孝宣が、家の外へ出る最初の一歩から、つまずきと再挑戦、農業インターン、農業大学校、就職、その後の継続勤務までを振り返ります。
動画で確認できるテーマ:00:40 支援開始のきっかけ/03:41 外出後の体調不良/05:17 アルバイトへの再挑戦/07:03 筋トレ/08:12 農業インターン/12:10 JA就職までの歩み/13:07 お母様が語る支援。
親へのコーチングで家庭の対応を整えることと、本人が外へ出て経験を重ねる実動支援。この両輪を、途中のつまずきも含めて確認できる動画です。
これまでの本人動画で再出発の過程を見る
以前から掲載している本人との対話とJA内定後のインタビューも、再出発の過程を伝える記録として掲載します。
CASE07|昼夜逆転・ゲーム中心の生活から看護系大学へ|シュン君
支援前|ゲームが生活の中心になる
学校との接点が弱まり、昼夜逆転とゲーム中心の生活が続いていました。進路を考える前に、日中に動ける生活を取り戻す必要がありました。
転機|寮生活と家庭外の体験
学生寮で生活を整え、釣りなどの活動を通じて人と関わる経験を重ねました。ゲーム以外の時間に、楽しみや役割を見つけていきました。
実動支援|生活、学習、仲間との活動
通信制高校の学習と、生活改善、外出、仲間との活動を組み合わせました。本人の自信と、将来を考える機会をつくりました。
現在地|看護系大学へ
将来の目標を見つけ、看護系大学へ進学しました。進学後の学びと、その先の仕事へ続く再出発の事例です。
CASE08|「人生終わった」と話した17歳から自衛隊へ|W君
支援前|通信制高校へ移っても約8か月引きこもる
通信制高校のネットコースへ移った後も、生活は変わらず、約8か月の引きこもりが続きました。「人生終わった」と話すほど自信を失っていました。
転機|学生寮で起床、食事、外出を整える
学生寮で、起床、食事、外出、学習を整えました。他者と生活する経験も、日常を立て直す機会になりました。
実動支援|本人が希望する進路へ挑戦する
高校卒業だけで終わらせず、本人が希望する進路に向けた準備を支援しました。
現在地|防衛大学校一次試験合格を経て自衛隊へ
防衛大学校の一次試験合格を経験した後、自衛隊へ進みました。通信制高校への在籍と、本人の生活・行動の回復は別に支える必要があることを示しています。
CASE09|回復途中の壁を越えて大学進学へ|エイタ君
支援前|中学2年から完全不登校
中学2年の4月から学校へ行けなくなり、家庭外の人との接点も減りました。
転機|家庭訪問で第三者との関係をつくる
家庭訪問を通じ、親や学校とは異なる第三者との関係をつくりました。本人と関われる人を増やすことが再出発のきっかけになりました。
実動支援|動き始めた後の壁にも関わる
一度動き出した後にも壁がありました。その都度、生活と進路を見直し、支援を組み直しました。
現在地|留学、大学進学、後輩との関わり
カナダ留学、大学進学を経験し、学生インターンとして後輩とも関わりました。停滞を一度の失敗で終わらせず、次の経験へつないだ事例です。
CASE10|高校中退・8か月の引きこもりから美術大学へ|G君
支援前|高校入学直後から不登校、留年、退学
高校入学後すぐに登校できなくなり、留年が決まって退学しました。長時間のゲーム、外出困難、家族との不安定な関係が約8か月続きました。
転機|家業の手伝いと家庭訪問
家業を手伝う行動が生まれ、家庭訪問を経てフリースクールへつながりました。
実動支援|学び直しとイラストの得意分野
中学校段階の学び直し、行事への参加、通信制高校での学習を進めました。イラストの力が評価され、制作を任される経験もしました。
現在地|美術大学へ進学
美術大学へ合格し、学生インターンとして後輩に美術を教えました。得意なことを、他者の役に立つ経験へつなげた事例です。
CASE11|不登校と留学の失敗を経て大手IT企業へ|ヨッシー君
支援前|中学時代の不登校、高校でのいじめ
中学時代の不登校や高校でのいじめを経験し、海外留学にも挑戦しましたが、うまくいかず帰国しました。
転機|フリースクールと学生寮
フリースクールで学び直し、学生寮で生活を整えました。生活と学習の両方から自信を取り戻していきました。
実動支援|社会で自分を表現する経験
大学進学への学習に加え、プレゼンテーションやコンペへの参加など、自分の考えや力を社会で使う経験を重ねました。
現在地|大学を経て大手IT企業へ
青山学院大学への進学を経て、大手IT企業へ就職しました。留学の失敗が人生の結論になったわけではありません。
CASE12|中高一貫校の不登校からプライム上場企業へ|サコウ君
支援前|学校に適応できず、ゲーム中心の生活
中高一貫校への適応が難しく、不登校となりました。昼夜逆転とゲーム中心の生活が続いていました。
転機|本人に合う学びと支援環境へ
元の学校へ戻すことだけに固執せず、通信制高校と支援環境を選び直しました。
実動支援|生活と学びを整え、社会参加を続ける
規則正しい生活を整え、新しい環境で学習と社会参加を続けました。
現在地|プライム上場企業へ就職
自信と意欲を取り戻し、プライム上場企業への就職へ進みました。環境を選び直すことが、本人の力を発揮するきっかけになった事例です。
CASE13|発達の特性に合う高校から看護系大学へ|W君
支援前|中学校での不登校と入院
中学校で不登校となり、6か月間の入院を経験しました。発達障害の診断を受け、ご家族も進路への不安を抱えていました。
転機|診断名だけでなく、本人に合う環境を探す
本人の特性に対応できる高校を選び、再出発しました。
実動支援|高校卒業後の進路まで支える
高校への適応に加え、生活と学習を支え、大学進学へつなげました。
現在地|看護系大学で学ぶ
看護系大学へ進み、医療機関への就職を目指しています。JADAは医学的診断を行わず、必要に応じて医師や専門家と連携し、生活と学びを支援します。
CASE14|約7か月・69回の家庭訪問から農業系大学へ|N君
支援前|中学3年から約2年間の引きこもり
中学3年で不登校となり、その後、約2年間、社会との接点を失っていました。
転機|約7か月、計69回の家庭訪問
会う、話す、約束を守る関わりを重ねました。訪問の回数だけを目標にせず、本人が次の一歩を選べる関係をつくりました。
実動支援|通学、アルバイト、留学
本人が通信制高校への進学を決め、週5日の通学、アルバイト、カナダ留学を経験しました。
現在地|2025年4月に農業系大学へ
2025年4月に農業系大学へ進学しました。農業に関わる将来へ向け、学びを続ける段階に進んでいます。
CASE15|家庭内で刃物を持つ状態から大学進学へ|S君
支援前|家庭だけでは安全確保が難しい状態
中学2年で、家庭内で刃物を持つ行動や「死にたい」という言葉がありました。支援記録では、JADAのステージでStage 4相当の状態として整理しています。
転機|安全を優先し、第三者が関わる
保護者の対応を整え、本人を一方的に責めず、第三者が継続して関わりました。
実動支援|生活、学び、将来像をつくり直す
家庭訪問、生活改善、学び直しを通じ、本人が将来を考えられる状態へつなげました。
現在地|大学で政治や社会を学ぶ
大学へ進学し、政治や社会を学ぶまでに進みました。なお、このCASE15のS君は、CASE06でJA就職を紹介しているS君とは別の方です。
CASE16|高校1年の引きこもりから週5日のアルバイトへ|K君
支援前|学校へ行けなくなり、会話と笑顔が減る
高校1年で学校へ行けなくなり、次第に笑顔や家族との会話も減っていきました。
転機|保護者が家庭での関わり方を見直す
本人だけを変えようとする関わりを見直し、保護者の対応を整えました。
実動支援|寮生活と社会との接点
学生寮で規則正しい生活を取り戻し、人と関わる経験を重ねてアルバイトへ進みました。
現在地|週5日のアルバイトを継続
週5日のアルバイトを続けています。将来の希望は揺れることもありますが、スタッフが進路を具体化する支援を続けています。JADAは、自分の意思で外へ出て、面接を受け、継続して働いている状態から、不登校・引きこもりは解決したと判断しています。その先の社会的自律へ向けた支援は続きます。
CASE17|進学校での不登校から最高級メゾンへ|アツヤ君
支援前|家庭内暴力、別居、長期の引きこもり
進学校に通っていましたが、不登校と引きこもりが深刻化しました。家庭内暴力や父親との別居もあり、家庭関係も崩れていました。
転機|生活と対話を立て直す
家庭の対応を整え、本人との対話を続けながら、昼夜逆転などの生活を改善しました。
実動支援|外出、人との関わり、学び、就職へ
学校へ戻すことだけを目標にせず、社会で通用する力を育てる経験へ段階的につなげました。
現在地|最高級メゾンへ就職
長期の引きこもりを経て、最高級メゾンへの就職へ進みました。学校でのつまずきから、その後の働き方を見つけた事例です。
CASE18|引きこもりから高卒認定取得、次の社会参加へ|Y君
支援前|高校中退後の昼夜逆転
高校中退後、自宅中心の生活が続き、挑戦に対して「どうせダメだと思う」と弱音を口にすることもありました。
転機|結果を迫らず、本人が挑戦できる関わりへ
ご両親には、合格を絶対条件にせず、まず受験に向かう行動を支えるよう伝えました。片付けや家事など、できた行動も確認しました。
実動支援|試験時間に合わせた生活と準備
本人には、生活を試験時間へ合わせる準備を支援しました。親へのコーチングと本人への支援を組み合わせ、実際に受験へ向かう行動につなげました。
現在地|必要科目を取得、社会接点づくりへ
高卒認定試験の必要科目をすべて取得しました。月1回床屋へ行き、自室を整え、家事や洗濯も行っています。JADAのSNS作業を小さな社会参加として始め、大倉星耶との接点を保ちながら、アルバイトや進路選択へ進む段階です。高卒認定取得だけで解決と判断せず、7 Steps to AutonomyのSTEP 5からSTEP 6へ向かう途中として支援を続けています。
CASE19|約7か月の引きこもり・家庭内暴力から海外生活とアルバイトへ|R・K君
支援前|海外インターン帰国後、約7か月の引きこもり
18歳のR・K君は、約1か月の海外インターンから帰国した後、学校や友人との接点を失い、約7か月引きこもりました。昼夜逆転、ゲーム・スマートフォン中心の生活、家庭内暴力がありました。相談時の状態は、JADAの5ステージ判定でStage 3として整理しています。
親へのコーチング|安全と生活の境界線を明確にする
中級JPC・大倉星耶を中心に、父親には母親の安全を守ること、暴力を認めないこと、金銭と生活上の境界線を明確にすることを伝えました。母親には、何度も起こす、先回りする関わりを減らし、適切な距離を取ることを伝えました。
本人への実動支援|面会、挑戦、一人暮らし
本人は当初、大倉との面会を拒否しました。短時間でも話せる条件をつくり、家庭内暴力など認められない行動と、本人が選べる今後の生活について、事実に沿って話しました。
本人がECサイトで稼ぐことに関心を示した際も、すぐに否定せず、実際に行動して経験から学ぶ機会としました。その後、家族所有の国内の住居で約2週間、一人暮らしを経験しました。本人が納得して取り組めることと、清掃など生活管理の課題を確認できました。
現在地|海外で一人暮らしとアルバイトを継続
父親が近くに住む海外で、一人暮らしとアルバイトを続けています。家庭内暴力がなくなり、母親ともSNSなどで普通に会話できるようになりました。距離を取ることが、落ち着いて関われる親子関係につながりました。
JADAでは、社会的自律を達成した段階とは考えていません。7 Steps to AutonomyのSTEP 5「社会接点づくり」からSTEP 6「進路・社会参加支援」へ進む段階です。生活を続ける力と、本人が学びや仕事の目標を決めることを支援します。
CASE19を中心となって支援した大倉星耶のプロフィールを見る
支援者の動画|大倉星耶が語る本人への関わり
大倉自身も引きこもりを経験し、現在は家庭訪問、保護者へのコーチング、本人への実動支援に携わっています。次の動画は大倉による支援の説明であり、R・K君本人のインタビューではありません。
CASE20|不登校・引きこもりから一人暮らし、学び、アルバイトへの挑戦へ|Aさん
支援前|不登校、昼夜逆転、家庭内の衝突、自傷
高校生のAさんは、不登校と昼夜逆転が続き、学校課題への強い拒否、母親との衝突、家庭内暴力がありました。自室の壁を叩くことや、リストカット、児童相談所につながった経験もありました。
転機|本人の希望も踏まえ、一人暮らしへ
親元を離れ、一定期間の一人暮らしを始めました。一人暮らしそのものを解決策とするのではなく、起床、食事、洗濯、掃除、買い物、学校課題、アルバイトなどを本人が経験する環境として位置づけました。
本人への実動支援|杉浦暢恵が訪問と電話で関わる
杉浦暢恵が訪問や電話を重ねました。当初は毎朝のモーニングコールも行いましたが、本人が電話を負担に感じていることを話したため、支援方法を変えました。「支援者が起こす」関わりから「本人が自分で起きる」行動へ移り、自力で起きる日が増えました。
「高校は卒業したい」という本人の意思も出るようになり、学校課題に自分から取り組み始めました。
社会参加|アルバイトを経験し、不採用でも次へ挑戦
派遣アルバイトを経験した後、同じ場所で働きたいと本人が希望するようになりました。履歴書と面接練習を支援し、複数の面接で不採用も経験しましたが、次の応募へ進む意思を示しています。
支援記録での判断|解決の先にある社会的自律へ
支援開始後にリストカットについて本人へ確認した際は、今は行っていないと話しており、公開支援記録には再開の申告はありません。本人の状態を確認しながら支援を続けています。
自分で起きる、洗濯やゴミ出しをする、学校課題を進める、アルバイトに挑戦するなど、家庭外で生活し、社会と関わる行動が生まれています。JADAは、公開支援記録で確認できるこれらの変化から、不登校・引きこもりは解決したと判断しています。
その先の目標は、学びや仕事を続け、本人が自分で考え、選び、自分の人生をつくる社会的自律です。引き続き、そのための支援を続けます。
20の事例から分かる再出発の共通点
本人の年齢、家庭環境、引きこもり期間、進路は異なります。共通するのは、家庭の対応と本人の行動を、同時に変える支援があることです。
- 保護者が本人への関わり方を見直し、父母の方針をそろえた。
- 起床、食事、外出など、日常の生活を整えた。
- 家庭外の第三者との接点をつくった。
- 本人が選び、試し、経験から学ぶ機会を増やした。
- 学び直しと、アルバイトやインターンなど実際の社会経験を組み合わせた。
- つまずきが起きても、本人の状態を確認して支援を組み直した。
- 本人ができるようになったことを、本人へ返していった。
CASE06のS君は、JA就職後も仕事と人間関係を続けています。CASE18のY君は、高卒認定取得後の社会接点をつくる段階です。CASE20のAさんは、生活・学び・アルバイトへの挑戦を自分で始めています。結果の大きさだけで比べず、本人がどこから、どの行動へ進んだのかを確認してください。
このページを読んだ親が、明日から行うこと
- 生活を記録する。直近の起床・就寝、食事、入浴、外出、家族との会話、ゲーム・スマートフォン、学校課題や仕事への行動を、分かる範囲で書き出します。本人を問い詰めるための記録にはしません。
- 父母の対応をそろえる。本人のいないところで、何を心配しているか、家庭で何を整えるかを話し合います。ゲーム、課金、小遣いなどについて、一方が決めた基準をもう一方がその場で覆さないよう整理します。
- 本人に近い事例を一つ選ぶ。本人が外へ出られないならCASE02・CASE06・CASE14などを読み、支援前の状態、転機、具体的な関わりを確認します。
- 5ステージ判定で現在地を整理する。欠席日数だけで判断せず、生活と社会との接点を見ます。Stage 3以上が疑われる場合は、家庭だけで抱えず、本人への第三者支援を相談します。
- 次の一歩を一つ決める。いきなり復学や就職を迫らず、生活の確認、支援者との短い面談、外出、見学など、現在の本人に合う行動を支援者と考えます。約束を無理に取り付ける必要はありません。
誰が支援したかまで確認できるSuccess Hubへ
このページは、杉浦孝宣とJADAスタッフが実際に関わった本人・家庭の記録を蓄積するJADA Success Hub / Evidenceです。本人や保護者の動画と、支援者が記録した関わりを組み合わせています。
CASE19では中級JPC・大倉星耶、CASE20では杉浦暢恵が本人に直接関わっています。CASE06の新動画にも、大倉と杉浦が出演し、お母様と歩みを振り返ります。動画の出演者と、各ケースで実際に行った支援を区別して記録します。
PIVOTで紹介されたJADAの支援
親へのコーチングと本人への実動支援を組み合わせる考え方は、PIVOTの前編・後編でも紹介されています。事例と合わせて、JADAがどのように本人と家庭へ関わるのかをご覧ください。
PIVOT前編
PIVOT後編
よくある質問|親が次に行うことを具体的に
1.この20事例を、わが子への支援にどう生かせばよいですか?
進学先や就職先だけを見て比べず、支援前の状態が近い事例を一つ選んでください。「家から出ない」「昼夜逆転」「親と話さない」など共通する状態を書き出し、その事例で親が変えた対応と、第三者が本人に行った支援を確認します。そのメモを相談時に共有すると、家庭で整えることと本人への支援を具体的に考えやすくなります。
2.本人が相談を拒否しています。親は何から始めればよいですか?
本人を説得するために何度も相談を迫る前に、保護者だけで現在地を整理してください。起床・食事・会話・外出・ゲーム・金銭・学校課題などを記録し、父母の対応が異なる点もまとめます。JADAでは保護者へのコーチングから始め、本人との接点のつくり方や家庭訪問の必要性を検討します。
3.10年以上引きこもっています。進学や就職の話を先にすべきですか?
まず、日常生活と、人に会う・外へ出る接点を確認してください。CASE01のY子さんは、24歳で学ぶ意思を伝え、生活改善から通信制高校、短期大学、資格取得、就労へ進みました。親は本人の希望と生活の状態を整理し、進路だけを迫らず、生活と学びをつなぐ支援を相談してください。
4.家庭訪問では、本人に何をするのですか?
本人の状態と安全を確認し、会う・話す・短い約束を守る接点をつくり、次の外出や見学などへつなげます。CASE14のN君は約7か月・69回の家庭訪問を経て、自分で通信制高校への進学を決めました。同じ回数が必要という意味ではありません。訪問前には、保護者から本人の生活、会える時間、暴力や自傷の有無を共有してください。
5.家庭内暴力や自傷があります。ステージ判定を先に受ければよいですか?
いま危険がある場合は、安全確保を先に行ってください。刃物、激しい暴力、薬の大量摂取、具体的な自殺の計画などがある場合、親だけで制止しようとせず、状況に応じて110番・119番、医療機関、警察、児童相談所へ連絡します。安全を確保した後、医療などの関係機関と連携し、家庭の対応と本人への支援を考えます。
6.通信制高校へ移っても通えません。親は何を確認すべきですか?
在籍しているかだけでなく、起床、外出、対人関係、学校課題、登校日に動ける状態かを確認してください。CASE08のW君はネットコースでも引きこもりが続き、寮生活で生活をつくり直しました。学校には課題と登校の状況を確認し、家庭では生活の記録を取り、必要な生活改善と本人支援を相談します。
7.外へ出られても、アルバイトをすぐ辞めます。失敗なのでしょうか?
辞めた結果だけで判断せず、勤務時間、体力、仕事内容、人間関係、生活リズムのどこで難しさが出たかを本人と支援者が確認します。CASE06のS君も、外出後の体調不良やアルバイトを辞める経験を重ねました。筋トレや農業インターンなど次の経験を経て、JA就職と継続勤務へ進んでいます。親は理由を責め続けず、次の挑戦の条件を支援者と整理してください。
8.発達障害の診断があります。学校選びでは何をすべきですか?
本人が困る場面、できること、負担になること、必要な配慮を、医師や学校と整理してください。CASE13のW君は本人の特性に合う高校を選び、看護系大学へ進みました。診断名だけで進路を決めず、見学や学校への確認を行い、日常生活と学習を続けられる環境かを確認します。
9.外出や高卒認定取得ができたら、支援は終わりですか?
生活と社会接点、本人の意思による進路・就労への行動を合わせて確認します。CASE18のY君は高卒認定の必要科目を取得し、次の社会参加へ進む支援を続けています。CASE16のK君やCASE20のAさんは、不登校・引きこもりは解決したと判断した後も、その先の社会的自律へ支援を続けています。次に何を本人へ任せ、どの支援を残すかを定期的に見直します。
10.就職できた後、親は何を見ればよいですか?
本人が生活を整え、勤務を続け、困ったときに職場や支援者へ相談できるかを見てください。職場への連絡や生活上の判断を親がすべて代行するのではなく、本人ができることを本人へ返します。CASE06のS君は、JA就職から2年経っても職場の方々と良好な関係を築きながら働いています。就職後の生活と人間関係の継続が、社会的自律を確認する重要なEvidenceになります。
支援の進め方や保護者からの質問を、JADAのFAQで確認する
似た事例が見つからないときは、生活と行動から整理する
家庭の状況が20事例と完全に一致する必要はありません。起床・食事・会話・外出・学校や仕事との接点、父母の方針、安全上の心配を整理してください。本人が相談を拒否していても、保護者だけで相談できます。
海外の方・英語でJADAを知りたい方へ
日本で積み重ねた実践を海外へ伝えるため、英語サイトとJADA Globalでも支援哲学とSuccess Evidenceを発信しています。
JADA英語公式サイト / JADA Global YouTube
杉浦孝宣の支援の原点
私自身も小学3年生で不登校を経験しました。全寮制施設で規則正しい生活を取り戻した経験が、その後の支援の原点になっています。
家庭教師、学習塾、都立高校への転学支援、フリースクール、通信制高校サポート校、家庭訪問、学生寮、生活改善合宿などを通じ、学力だけでなく、本人が自信を取り戻して行動できる生活と環境を重視してきました。
家庭教師時代には、自信を失いかけていた医師家庭の兄弟に学習支援を行い、それぞれ山梨大学医学部と慶應義塾大学医学部への合格につながりました。都立高校への転学支援では、制度の説明から願書、作文、面接まで支援し、都立新宿山吹高校へ年間50名以上の合格者を輩出した時代もあります。合格の先にある生活と社会参加まで見据えることが、現在の支援につながっています。
まとめ|再出発の一歩から、学びと仕事を続ける未来へ
20人の歩みは、それぞれ異なります。共通しているのは、家庭へのコーチングと本人への実動支援を組み合わせ、本人が自分で行動する経験を積み重ねたことです。
S君は約1年4か月の引きこもりを経て、家の外へ出るところから始めました。体調不良やアルバイトへの再挑戦を重ね、農業インターン、農業大学校、JA就職へ進み、2年間勤務を続けています。
JADAは、不登校・引きこもりの解決の先にあるSocial Autonomy(社会的自律)までを見据えます。本人が生活を整え、人とつながり、学び、働き、自分の人生を歩む未来へ、必要な支援を続けます。
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